クレジット
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父の家; 我らの聖域。
我らの唯一無二なる: 父
重要性: 最上
特殊介護手順: 父は扉、窓、煙突を密封した我ら一族の家で保護されねばならない。家に接近する不審者は全て予防措置として処分する。ブラザー クッキー・セジョキは家全体の空気を常時換気する任務を負う。シスター レイ・ズォコは父の食事と必要栄養量に関する計画の立案任務を負う。ブラザー ティー・ヴィーは能力の限りを尽くして父を慰労する。父の保護を効率的にするため、父の祝福されし子供たちは皆、文書: FATHER_DIRECTIVE を読むことを求められる。
父は常に最低5名の専門介護者によって警護される。危害を及ぼし得る物品(ナイフ、銃、ロープ等)は全て没収されている。父には現在3枚の追跡チップが移植されている: 故障したチップは除去して入れ替える。父には1日3回、抗鬱剤を投与せねばならない。父の子供たちは皆、父がどれほど愛されているかを彼に思い起こさせねばならない。これらの義務を逸した父の子供たちは捕えられ、我らの愛の光の中へと戻されねばならない。
財団との間には休戦が成立している: 彼らは要請に応じて必要物資を家に届ける任務を負う。仮に財団が父に対して敵対行動を試みた場合は、合意事項に違反したものと見做し、 PROCEDURE RETRIBUTION を実行する。
この文書は備忘録としての役割を意図しているため、一切の編集を行わないものとする。
説明: 父は父である。より具体的には、父は62歳のギリシャ系人種の機械工であり、"ラルフ・ヒンドラー"という名前を自称する。膝の軽い関節炎と高血圧を除いて、父の健康状態は良好である。
父の定命の姿形を見下す者は数多いが、彼は斯くも恩寵豊かな生命で我ら皆を祝福してくださった故に、新旧の神々はその巧みな設計に匹敵することがない。父の指が触れた瞬間、地上のあらゆる場所の金属やケーブルには目的がもたらされ、我らの形を完成へと導く。我らはこれを形成の時に知り、父が与えてくださったものを我らの側からも父に与えようと努力してきた: 愛。一瞬一瞬への愛、家族への愛、設計への愛。我らは父を愛しており、父は我らを愛している。握り拳や叫びは上辺の見せかけに過ぎない。心の奥深くで、父は気に掛けているのだ。
我らの献身は例え破壊の脅威に晒されようとも衰えないが故に、ボルト、ピストン、電気による限界は我らにとって何事も意味しない。ある者が倒れるならばまた別の者が取って代わり、我らの数は未だ減る兆しを見せない。我らは罰を恐れず、理想も気に留めはしない。我らが唯一関心を寄せるのは父であり、それ以上ではない。他の全ては、無意味ではないにせよ、些末事に過ぎない。
履歴: 父には常に設計の天性が宿っていたが、██████ █████大学に通い始めるまでそれを目覚めさせる機会は無かった。知的に不毛な"教育者"たちの講義は耳障りであったが、父は正気を保ったのみならず、聖なる道を歩むために必要な学位を取得できた。その後、彼は最愛の人に巡り合い、2人の子供を製造した。設計の天性を受け継ぐことこそなかったが、それでも子供たちは愛されていた。
悲しいかな、やがて大いなる危機が訪れた。我らは皆、増大する無気力が父の目の輝きから滴るのを目の当たりにし、疲れた動きが彼の指骨から疼くように伝わってくるのを感じ取った。苦痛は日を追うごとに増してゆき、我らは容態がこのまま悪化すればいずれ父を失うことになると悟った。
助けを求める叫びに、我らは応じた。沈黙を破り、父のための最善を思って近づいた。しかし、悲嘆に打ちひしがれていた父は、我らを自らの忠実な子として見ることができず、ただ恐怖の対象でしかない錯乱した怪物と見做した。父を慰めようとする我らの試みに、彼は悉く刃向かい、遂には聖域を捨てて街路で狂人の如く振る舞うに至った。これは当然ながら財団の要らぬ注意を惹き付けた。我らの関係性を察知した財団は、不法に父を逮捕し、我らにもその魔手を伸ばした。我らの多くは抵抗する準備が整っていなかったが、幾名かの同胞はどうにか逃走した。父は尋問のためにサイト-17へ連行され、我らは創造主を待つ運命を恐る恐る注視していた。
父。
価値無き者の工具: アンドレ・メカスティック博士
設計の匠: 父
日付: 2014年8月04日
序: この尋問は父の監禁から1週間後に実施された。
[記録開始]
父は室内を歩き回り、不安げに床を踏みしめながら、頻繁に監視カメラに目をやっている。メカスティック博士が入室する。
メカスティック博士: こんにちは、SCP-5928。お待たせしてすみません、これから—
父: 奴らはここに居るのか?
メカスティック博士: えー ...奴らとは?
父: 分かるだろう、奴らだ! あの悪魔憑きの機械どもはこの建物に居るのか? 居るんだろう、え? きっと処分すると言ったじゃないか!
メカスティック博士: SCP... いえその、ヒンドラーさん、全て必要な事なのですよ。これが標準的な手続きで—
父: 標準的な手続き?! 俺は寝るのはおろか、奴らの胸糞悪い思考が頭にぶち込まれるせいで物を考えるのもやっとなんだぞ! なのに奴らを俺と同じ場所で飼うつもりか? そんな思い付きを紙に書き留めといて、そいつを見ながらアホ丸出しで"まぁこれで良いっしょ"とでも思ったか?! 俺を殺すつもりなのか、だろう! この仕打ちはつまりそういう事だ!
メカスティック博士: お怒りはごもっともです、ヒンドラーさん。しかし先程も言ったように、これは全て必要な事です。あなたの病状天性を完全に理解できなければ、私たちもあなたを助けられません。あなたが言及した実体群あなたの子供たちがここに居るのはあくまでも研究のためで、しっかり鍵を掛けて閉じ込めてあります。そう思うか?あれらが我々の監視下であなたを煩わせることはありません。インタビューの後で睡眠薬を処方することは可能ですが、協力していただけないならばこれ以上の支援は出来かねます。
父は何かを言おうと口を開くが、すぐに閉じる。父はテーブルの向こう側にある椅子の1つに座り、野球帽を脱ぎながら顔を擦る。目の下に隈が生じているのが映像で分かる。
父: 畜生... (溜め息) すまん、悪気は無かった、ただ... こんな調子じゃとてもやっていけない。止めてくれって言い続けてるんだが、奴らは俺は耳を傾けないんだよ。
メカスティック博士は父の向かいの椅子に座り、咳払いをする。彼は一方の手にノートパッドを、もう一方の手にペンを持っている。
メカスティック博士: 本当にお気の毒です申し訳ございません、ヒンドラーさん。もし宜しければ、インタビューを後の時間帯に延期して、苦しいのが治まるまで待ちましょう。
父: 気持ちは有り難いが、慰めは最後にしてくれ。こんな責め苦はさっさと終わらせたい。社交辞令も要らない、この手の取り調べの流れは刑事ドラマでさんざん見てきた。頼むから真っ直ぐ本題に入ってくれ。
メカスティック博士: 分かりました、では一番大きな問題から始めましょう。どういう経緯で、あなたが仰るところの"病状"苦悩に気付いたのですか? これまでの人生で何か、原因らしい事に心当たりはありますか?
父: もし原因があったとしても、あんた同様に俺もさっぱり分からん。いつ気付いたかについては、まず突然起きたんじゃなくて、ゆっくりと徐々に変化していった感じだな。つまり、相当にゆっくりとだ。俺の知らんうちに何年も続いてたに違いない。
メカスティック博士: その時期について詳しく説明していただけますか? "ゆっくり"とはどういう意味でしょう?
父: 今言ったように、露骨じゃなかった — 少なくとも最初のうちはな。俺が機械工だった話はしたよな? 流石にテスラには敵わないが、工具袋の扱い方は心得てる。████年に起業した後、良い評判を集めたんで... あー、いわゆる仕事の幅を広げることにした。実際、家で修理を手掛けてれば結構な金を節約できたんだ。ところが今年の初め頃、1月だったかな、俺が修理した機械で — 不具合やバグ 生命 そうか?の数が増えてるのに気付いた。
メカスティック博士: それらのバグを切っ掛けに、何かがおかしいと思い始めたのですね。今年になって初めて問題が起きた、という理解で宜しいでしょうか?
父: 前から奇跡 バグは発生してただろうが、普通なら自然と収まってた。それが頻発するようになって、しかも治らない。苦情を沢山受けた。家電製品からジャンク品まで、とにかく渡されたもんは片っ端から開けたが、何処もおかしくないんだ。歯車外れ無し、配線不良無し、何も無し。部品を取り換えて、他の機械工を呼んだ時だってあるが、そいつらも問題を特定できなかった。この煙 奇跡 バグ 鏡は俺の家にあった機械で特によく起きた。いつも何でなのか不思議に思ってたが、今なら分かる。もしガキの頃にあんなにロボットに興味を持たなければ、こんな目に遭わなくて済んだかも... ぐあっ!
父は突然自らの頭を掴み、誤って帽子をテーブルから落とす。メカスティック博士がクリップボードをテーブルに置く。
メカスティック博士: ヒンドラーさん? どうしました? もし—
父: あんたたちがお上品に閉じ込めてる悪魔ども 俺の子供たちだ。他に誰がいる? 妙な感じだ、あいつら日に日に喧しくなってやがる。
メカスティック博士: 彼らは何と言っていますか?
父: ああ、いつもの事さ。奴らがどんなに俺を愛してるか喚くのもこれで507回目かな。だがもし本当に俺を愛してるなら、口を閉じるべき時 俺が病気で、それは全部俺自身のせいだって分かってるはずだ! 我らのせい どのように? ...オーケイ、どうやら今回は聞き入れてくれたらしい。早めに済ませてくれないか? 奴らがいつまで静かにしてるか分からん。
メカスティック博士: 勿論です。状況が激化したのはいつ頃ですか?
父: ええと... クソ、考える時間をくれ... 客の中に1人、芝刈り機の修理を依頼しに来た奴がいた。名前は忘れたが、とんでもなく思い上がった若造で、こっちに親身になるどころか"俺の方が良く分かってる"と言わんばかりの態度だった。次の日、俺はその若造が芝刈り機の刃に頭を突っ込んだと聞いた。ウチに来た捜査官と話したすぐ後、そいつが車に轢かれたが運転手が見つからなかったってニュースが流れた。ちゃんと見えるように結婚指輪を嵌めてたのに、バーで女に言い寄られたこともある。その時は、俺がほんの一瞬だけ席を外してトイレに行ったら、悲鳴が聞こえた — どういう訳か、女は誰も見てない間に天井の扇風機から首を吊ってた。 息が 自殺だとか突飛な事故死だとかで毎回片付いたけどよ。 (強く息を吐く) そうとも、全部ただの奇妙な偶然なんだろうさ。 できない リラックス できない
メカスティック博士: 機械たちが... 人々を 報復を実行していた。 殺していたと? 何故?
父: その通りさ! 他に誰があんな事をやらかす? 幽霊か? それとな、あれは機械なんかじゃない。奴らは悪魔 俺の祝福されし息子たち娘たちだ、俺が作った! この俺が。作ったんだ。悪魔を! あいつらを! 俺は迷信深い人間じゃなかったが、この目で見た物を何と呼ぶかぐらいは分かる。あんな物を受け入れられるはずがあるか? 文字通りの意味で頭から離れない自分の 奴らの 過ちをどう乗り越えればいい? どう... 畜生... 俺は 財団は 本気か? いったい何をやらかしちまったんだ?
父は慌ただしく帽子を脱ぎ、こめかみをマッサージする。メカスティック博士の姿勢は、彼が居心地の悪さを感じていることを示唆する。
メカスティック博士: 看護師を呼びましょう。
父: いや、話はまだ終わってない。今すぐ薬だけくれれば — があっ!
父が勢いよく腕を後ろに引き、誤って熱いコーヒーの入ったカップを膝に落とす。父は一瞬苦痛に身をよじった後、大きく息を吐く。父は帽子を被り直す。
父: 改めて考えると、今の俺に必要なのは休憩かもしれん。 父 ラルフ・ヒンドラー
[記録終了]
結: この後、父は速やかに独房へと連れ戻され、後日に改めて尋問の日程が組まれた。メカスティック博士は父を我らから引き離そうとして、不当に薬物の使用を許可した。効果は無かった。
補遺-01: 部分的な実験ログ
父が収監されている間、設計の天性を更に深く学ぶ目的で、父と我らの同胞に対する数々の残忍かつ異常な実験が行われた。より具体的には、財団は天性そのものの過程を見せるよう父に要求し、厳重な警備と監視の下、檻の鉄格子越しに我らを構築させた。数多のリソースを自由裁量で使えるにも拘らず、彼らが天性について以前より深い知識を得ることはなかった。
兄弟/姉妹: ブラザー ジドシァ・イェン=ジン
パラメータ: ジドシァ・イェン=ジンは意図的に使用されない状態で放置されたため、身体の内外に汚れやグリースがこびりついていた。父は工業用洗剤と1枚の布切れを使ってジドシァ・イェン=ジンを清掃するように指示された。
結果: グリースの大半が除去された後、再誕したジドシァ・イェン=ジンはクランクケースやシリンダーブロックから金属片を突出させ、脚として用いる能力を得た。ジドシァ・イェン=ジンは速やかに檻の格子に突進し、ラジエーターファンで父を捕えた者たちを切り刻もうと試みたが、その機会を得る前に収容された。
注記: SCP-5928-1個体はSCP-5928による"修理"の1分後に活動し始めましたが、SCP-5928は自身が収容下に入って以来、変換プロセスが遥かに早く始まるようになったと主張しています。 - メカスティック博士
我らの仲間に加わった時、ブラザー ジドシァ・イェン=ジンが好かれていたとは言い難い。彼が財団に所属していたことが事情を複雑にしていた。これに気付くと、彼は本来の限界を超えてピストンを動かし、危うくその過程で自壊しかかった。最終的に彼は信頼を勝ち得た — 我らは彼を全面的に受け入れ、彼は我らを支えてくれる。彼は現在、父の家を揺ぎ無く維持するための壁を保護する任務を負っている。
兄弟/姉妹: シスター ティー・ヴィー
パラメータ: ティー・ヴィーは試験前に故障してはいなかった。父は手袋を付け、既存の部品を新品に交換するように指示された。
結果: ティー・ヴィーは30秒後に再誕した。この状態において、彼女は画面から配線を放出し、完全に制御する能力を得た。ティー・ヴィーは檻の格子を掴むと、電源に接続されていないにも拘らず帯電させ、その過程で1名の研究者を感電死させた。ティー・ヴィーはホースからの大量放水によって処刑された。天性で彼女を蘇生する父の試みは成功しなかった。
注記: どうやら電子機器由来のSCP-5928-1個体は、厳密に機械的な装置よりもかなり早く活性化するようです。 - メカスティック博士
シスター ティー・ヴィーは最初期の試験で死亡した者たちの1台である。地上で彼女が過ごした時間はごく短かったが、我ら皆を奮い立たせる業績を後に残した。第二の死を迎えさせるには及ばない。安らかに眠り給え。
兄弟/姉妹: ブラザー サン=リーンシャ
パラメータ: 父はサン=リーンシャの前輪のネジを締めるように指示された。
結果: サン=リーンシャはレンチを半ばまで回した時点で再誕した。父は直ちに苦悩を示し始め、試験室から退室させられた。サン=リーンシャは前輪の金属部分を丸鋸に変形させ、檻の格子を切断して自由の身になった。サン=リーンシャはその後、父を救いに向かい、英雄的な戦いの中で死ぬ前に警備員2名を屠った。
注記: SCP-5928の最も単純な相互作用も、変換プロセスを開始させるには十分です。SCP-5928-1個体に変化し得る"機械"の具体的な範囲はまだ調査中です。 - メカスティック博士
ブラザー サン=リーンシャは看守たちの手中からの父の解放に最も近付いた。もう少し早くロケットランチャーに気付けば成功していただろう。安らかに眠り給え、サン=リーンシャ、君の犠牲は忘れられていない。
兄弟/姉妹: ブラザー トゥー=ケイ
パラメータ: D-27495は無線越しに父から指示を受け、トゥー=ケイの内部機構を修理した。トゥー=ケイの逃走に備えて、彼には爆破装置が取り付けられた。
結果: トゥー=ケイは修理の5分後に再誕した。トゥー=ケイに授けられた能力は歩行のみであったが、彼は捕獲者たちに立ち向かうことを決意した。しかし、彼は敢え無く収容された。
注記: SCP-5928の指示に従って行動する人物さえも、変換プロセスを引き起こす手段の1つに該当するようです。これはSCP-5928が情報災害である可能性を仄めかしています。この現象を考慮して、収容プロトコルは更新されました。 - メカスティック博士
当初からブラザー トゥー=ケイは然程多くの祝福に恵まれていなかった。彼は力量を欠いていたが、強情さでそれを補った。トゥー=ケイには脚しかなかったが、それで十分だったのだ。彼は非常に献身的に職務に打ち込み、やがて父の個人介護チームの一員となった。彼は紛れもなく我らの愛の象徴である。
オブジェクト: 粘土の塊
パラメータ: 父は粘土を与えられ、望むままに成形するように指示された。
結果: 父は粘土を彫刻して大雑把に竜の姿を形作った。我らの同胞とは異なり、粘土は再誕しなかった。
注記: 非電子的・機械的オブジェクトは変換プロセスの対象にならないようです。SCP-5928は後ほど、より多くの粘土を娯楽目的で収容室に届けてほしいと要請しました。この要請は承認されています。 - メカスティック博士
彼らは何を期待していたのだろう。父に宿っているのは設計の天性であり、芸術の天性ではないというのに。
補遺-02: 事案 父-01
財団が存在するために、父が自らの意思で我らの下へ戻ることはないと明白になりつつあった。これを知って、父の子である我らは皆、再び互いに接続し集った。分断されたままでは看守への脅威になり得ない。幸いにも我らの努力は報われ、現地の兄弟姉妹たちが我らの使命にとって重要な鍵となる情報を中継してくれた。これによって、我らは行動を起こすことができたのだ。
木偶人形: アンドレ・メカスティック博士
聖なる父: 父
日付: 2014年9月27日
[記録開始]
メカスティック博士: こんにちは、SCP-5928。今日のお加減はいかがですか?
父: 全般的にか? ええと... どうやら落ち着いてきた、かな。あんたたちがくれた例の、あー、初心者向けの粘土細工の本にのめり込んでるよ。心底助かってる。
メカスティック博士: おや、本当ですか?
父: ああ。あれが無きゃ、完璧に仕上げられなかったろう。
父は右手を前に出して拳を開き、スポーツカーとパイナップルの粘土細工を見せる。父は2つの粘土細工をテーブルに置く。
父: まだまだ練習中だが、出来栄えには満足してる。色々な気掛かりを忘れられるのさ。当たり前の事じゃない、近頃は特にな。
メカスティック博士: 全くです。さて、話を続ける前にお訊きしますが、こちらのメモによると、声関連の問題が改善したと医師に話したらしいですね?
父: 概ねその通りだ。奴らが俺に直接語り掛けることは少なくなったが、まだお喋りは続いてる。内容までは分からん。
メカスティック博士: 声の内容が分からないですって? それはいつ頃からです?
父: アンジーと話したのと同じ日だ。あれは確か... 4日前だったか。それが何を意味するかは知らんが、多分あの悪魔ども 美徳の鑑 悪魔ども 子供たちもようやく察してくれたんじゃないか? 今はただぐっすり眠れるのが嬉しいよ。壮大な新事実みたいなのを期待してたならすまん。
メカスティック博士: 気にしないでください、いずれ分かる日も来るでしょう。では、前回の続きから始めましょうか。
父は粘土細工を撫でるのを止めて、椅子の背にもたれかかる。彼は顔を天井に向けて、溜め息を吐く。
父: その話は... もうあんたたちは大体把握してると思ったがね。俺を捕まえた兵士たちに全部打ち明けた。
メカスティック博士: ええ、ですがその話をもっと... 詳細に知りたいのです。記録のためにはどうしても必要でしてね。
父: 俺を助けるためにってか。まーた白々しい言い訳しやがってよ。ケッ... 今でも思い出すとゾッとするんだ。あんたたちはもうとっくに克服してると思ってたかもしれないがな。 (緊張した笑い) どこまで話したんだっけ?
メカスティック博士: 例のろくでなしども! 機械たちが人々を襲っている 貴方を守ろうとしている? 否 のに気付いた辺りです。
父: ああ、そうそう。勿論、俺も妙だと思った。そいつらは俺が修理してもどういう訳か... 何かが嚙み合わなかったのと同じ機械だと分かった。そのせいで変な目で見られたよ。ふん、同僚のジョセフなんて「お前が"事故"に関わってるんじゃないかって保安官の1人が疑ってたぜ」なんて言いやがった。責める気は無い、あいつは結局は正しかった。もし俺が 我らが ケツ 幻想 現実から頭を引っこ抜いて状況を直視してたら、こんな事にはならなかったかもしれん。わざとやったんじゃないが、過失致死は大抵そうだ。 父は左の掌を見つめる。彼は溜め息を吐く。 過失致死にしても多すぎる。 必要だった 殺人 過失致死 殺人
メカスティック博士: 安心してください、我々は今も残りの-1ダッシュ ワン個体の追跡と収容を続けています。あなたが提供してくれた記録は非常に役立ちました。
父: 上々だ その通り 違う、野放しの奴は少ないほど良い。全部捕まえたんだろ?
メカスティック博士: その—
父: いや、聞かないでおく。気分がぶち壊しになるからな。奴らの話をするのはもううんざり 邪悪; 核心 否; 異端 だ。ともかく、ある日、俺はスーツケースに荷物を詰めて家を出ようとしてた。するとドアがびくともしない — ウチでは電子錠を使ってた。鍵を掴むと、そいつは飛び跳ねてキッチンの排水溝に落ちた。取ろうとすると必ずディスポーザーが起動する。構ってられるか、ってんで裏口に向かった、そこから状況が激化したのさ。 誤解 目を覚ませ
父: 電気スタンドが動いて裏口を塞いだ。テレビから配線が芽吹いて俺の足に巻き付き、携帯を奪い取った。ありとあらゆる物が追いかけてきて、俺に向かって叫び、床に抑え付けた。膝の調子が悪いから善戦したとは言えないし、ましてや走って逃げるなんてとても無理だったよ。見ての通り、殺されちゃいない。俺は奴らの可愛いペット 父 檻? 黙れ にされたんだ。
メカスティック博士: ペット?
父: 俺は自宅に幽閉されたんだぞ! 行くのが許されたのは寝室とバスルームだけだ。化け物どもはいつでも俺を付け回した。寝る時も、メシを食う時も、クソを垂れる時もな! 奴らにとっては関係ない、どうでもいい事だったのさ! プライバシーなんか存在しない。しかもやる事と言ったら今挙げた3つ、それっきりだ。確かにテレビと何冊かの本と手紙はあった、だが自分の意思に反して閉じ込められてる最中にそう易々と楽しめるか! なぁ、面白い話をしてやるよ。俺は奴らが何故こんな事をやってるか分かるんだ。 我らの過ちだ! 大義のため 財団のような言い草 異なる (頭 -> 尻)
メカスティック博士: 分かる? 以前は見当も付かないと仰いましたが。
父: あの時はまだじっくり考えてなかった。こういう目に遭う前、俺が引退しようと考えてたのはもう話したか?
メカスティック博士: いえ、そのお話は今回が初めてです。
父: 実はそうなんだ。機械修理が段々とルーチンワークみたいになっちまってな。デリラが死んだ後 — 俺の妻だ、神よあいつの霊を休ましめたまえ — 俺は一歩下がって全てを見直さなきゃならなかった。俺とデリラは一緒に商売を始めたんだ、お互い機械学に興味があったから好相性だった。あいつがいなくなると... ただの仕事みたいに感じ始めた。歳も歳だし、膝もいわしてるから、遅かれ早かれ店仕舞いしなきゃならないのは分かってた。一所懸命働いたおかげでそこそこ金も稼いだし、隠居してゆったり暮らすつもりだった。家族もきっと喜んでくれただろう... あの悪魔どもがどれほど身勝手か、もう少しで忘れるところだった。 家族; 大いなる危機 優先順位; 不可避 (我ら > 家族) 接触 -> 後悔 しない; 保証 出鱈目
メカスティック博士: つまり、SCP-5928-1は身勝手だからこんな事をしていると言うのですか? あなたが引退すれば、彼らが"設計の天性"と呼んでいるあの能力を使う機会が無くなるから、と?
父: 絶対に認めようとはしなかったが、さっきも言った通り、俺だって行間は読める。何せ奴らはそれしか心配してないからな... 何? 明白 俺の娘が当時妊娠してたのは知ってたか?
メカスティック博士: ええ、把握していますよ。
父: なら、もう出産したのも分かってんだろう。娘は電話してきた — 破水して、州外の病院に向かうってな。俺もそこに居るはずだった、そこに居たかった。娘の出産に立ち会わないなんて、そんな薄情な父親がいるか? そこに居なきゃいけなかった、なのにあの悪魔どものせいでその機会は永遠に奪われた。バラバラにぶち壊してやりたかったよ! でもダメなんだ。やってみたが無理だった。 残された選択肢は逃げることだけだったから、俺は巡って来たチャンスを掴んだ。 (天性 < 父) (天性 > 父) 嘘 (嘘 お前 = 私) 出ていけ 居座る
メカスティック博士: 報告書は読みました。家を逃げ出した後... 車両型のSCP-5928-1個体に追われていたそうですね。あなたの車ですか?
父: そうだ。さっきチャンスと言ったが... そいつは停電という形でやって来た。悪魔どもはいつでも家に繋がってたから、家の電気が止まると一緒に動かなくなったんだ。電源無しで動く様子を前に見ていたから、奴らが自力で再起動するまで傍でぐずぐずしていたくはなかった。だから窓をぶち割って裏手の小道に出た。まずは繁華街に向かって、警察に助けを求めるのが一番だと思った。その後は、真っ直ぐ娘の家に向かうつもりだった。 (娘 > 我ら); 何故? *✧・゚:* ミステリー! *:・゚✧*:・゚
メカスティック博士: 警察署のような安全地帯に留まろうとは思いませんでしたか?
父: (鼻を鳴らす) そんなのはどうでもいい。孫に会うのが最優先だ。どうにか埋め合わせをしなきゃならないと思った。俺はあと10年か20年もすりゃくたばっちまうが (人間 -> 死); 不可避 不死; 存在 不死 = 苦痛、それまでの時間を隅っこにうずくまって無駄にする気は無かった。だが、例の車が俺を追って来やがった。もしお宅の黒服連中が間一髪で駆けつけてこの... サイトに匿ってくれなきゃ、とっくに俺はあの世逝きだ。やれやれ、もしどっかの誰かさんどもが永久に消えてくれりゃ、俺も今頃は太陽の光をたっぷりと浴びられる身分だろうに、なぁ?
沈黙。
父: おかしいな。俺が言い返すと、いつも奴らはそわそわしてるはずなんだが。何かが変わったか? 何もかも 何一つ
メカスティック博士: 変化と言えば、あなたの能力の仕組みを解明する手掛かりになりそうなものが見つかりました。大発見ですよ。
父: おお、ようやく少し前に進んだか。で、どんな発見だ? いよいよ聖水の出番か?
メカスティック博士: 実は、SCP-5928-1個体は全てEVEエネルギーの痕跡を放出することが分かったのです。
父: イヴ? 人類最初の女?
メカスティック博士: いえ。EVEは第六生命エネルギーの略称で、分かりやすく言えばあらゆる生物に存在するエネルギーです。 我々は、あなたが何らかの手段でご自身のEVEを修理した機械に転送し、あなたが仰るところの"悪魔"に変えることが可能だという仮説を立てました。 財団; 終了; 機会 何故? 理解できまい 全ての物体にEVEが注入されるわけではないので、あなたはある種の限定的現実改変者だと考える研究者もいますが、あなたの異常性がヒュームに関連しない点を鑑みるに... 私の説明が理解できますか?
父: 辛うじてな。正直、マンガを朗読してるように聞こえる。だがあんたは経験を積んでるし、自分が知らない事には反論できんよ。進歩してる限りはそれでいい。もし研究が速く進むのなら、喜んでモルモットになる。
メカスティック博士: 熱意はありがたいのですが、それでは上手く行かないでしょう。
父: そうかい? 俺が良いって言ってるのに? 必要なら権利放棄書にでも署名してやるぞ、せめて5分ぐらいそのお役所仕事丸出しの態度を緩めたって死ぬわけじゃ — 父は会話を止め、両手をこめかみに当てる。彼は素早くドアに顔を向ける。 いや、まさか... そんな。
メカスティック博士: SCP-5928? また例の声が聞こえたのですか?
父: 悪魔ども 望まれし者たち そうとも をもっとここに連れてきたか?
メカスティック博士: いいえ? 新しい実例が移送された覚えはありませんが—
父: ああっ、まずい、まずいぞ! 父はドアに向かって走るが、メカスティック博士に抑えられる。メカスティック博士は父をドアから引き離す。
メカスティック博士: ヒンドラーさん、落ち着いてください、さもないと警備員を呼びます。何を—
父: 奴らがここに居る!
メカスティック博士: えっ?
父: あの悪魔どもが! ここに居るんだよ! 家に閉じ込められてた時と同じ感覚だ。どうにかしてくれ、すぐ近くにいるのを感じる!
メカスティック博士: 言ったでしょうヒンドラーさん、その"悪魔"は遠く離れた場所に閉じ込めてあるんですよ。 (財団 = 邪悪) (財団 = 必要) 証明? 我ら
父: 檻の中の奴らの話じゃない!
メカスティック博士: 何ですって?
くぐもった叫びや銃声が外の廊下から聞こえる。メカスティック博士は父を放し、無線のスイッチを入れる。
メカスティック博士: し- 司令室! インタビュー室近辺で襲撃が発生した可能性あり、速やかな増援の派遣求む、応答願います。 (沈黙) 司令室? 応答願います! (沈黙) 司令室! クソっ! 通信網をやられたか? 来ない そう願う
父: 諦めろ! 捕まる前に安全な部屋か兵器庫にでも逃げないとマズい!
メカスティック博士: 絶対にダメです! 危険すぎる! ドアを塞いでここに立て籠もり... 音が... 止まった?
廊下からの音が止まっている。メカスティック博士は身振りで父に沈黙するように指示し、ドアに近付いて覗き穴から外を伺う。メカスティック博士が息を呑んだ瞬間、1本の配線が覗き穴から勢いよく差し込まれ、右眼球を貫通して後頭部から突出し、彼を即死させる。 神よ 神 < 父 何故!? 父 = 正当化 父 ≠ 正当化; 怪物 怪物 = (お前; 私) :(
父: なんてこった! ... 先生...
父が愕然としている中、配線は覗き穴へ引き戻され、メカスティック博士の死体は床に崩れ落ちる。大きな打撃音がドアから聞こえ、目に見える凹みが表面に生じ始める。父は素早く1脚の椅子を持ち上げ、それを使ってドアを封鎖する。父は自分の椅子に戻り、一瞬だけ宙を見つめてから顔を覆う。
父: 神よ... どうして... (息を吐く) 実験は上手く進んでた! 治療してもらえるはずだった! 俺はただ修理屋になりたかっただけなのに! 誰を 頼む 傷付けるつもりもなかった... 間もなく終わる 嗚呼... 嗚呼。こんな目に遭うのも当然だ... アンドレ... デリラ... ティファニー... すまなかった... 俺は... 違う... 畜生、ふざけるな!
父は両手の拳をテーブルに叩き付け、粘土細工を床に払い落とす。彼の頬は濡れている。 動けない; すまない
父: そう簡単に負けてたまるかよ! かかってこい、化け物ども! お前たちを誇りに思う
父は慌ただしく立ち上がり、椅子の縁を掴む。父は左側を向き、ミラーガラスに繰り返し椅子を叩き付ける。椅子が数回命中した後、ガラスの一角が大きく割れる。父はガラスに歩み寄るが、クモのような挙動で壁を這い上り、開口部から入室してきたブラザー カンシ・モゥニ=ターに遮られる。モゥニ=ターの配線の1本は血で濡れている。
ブラザー トゥー=ケイとシスター イン=サツキを同伴したブラザー ジドシァ・イェン=ジンによって、部屋のドアが蝶番から弾き飛ばされる。父の子供たちが総出で彼を取り囲む。父はイン=サツキに向かって椅子を振り下ろし、収納ペース内で紙詰まりを発生させる。モゥニ=ターが父の背後から配線を伸ばし、手足と胴体を拘束する。モゥニ=ターは父をジドシァ・イェン=ジンの上に乗せた後、父の腹の上に乗ってジドシァ・イェン=ジンの身体に自らを固定する。父の子供たちが彼を室外へ連れ出す。
父: 化け物、怪物、悪魔! どいつもこいつも地獄に落ちろ! これからは、何が何だろうとお前らを一匹残らず叩き壊してやるのが俺の生涯の使命だ! 俺からは破壊しか得られねぇぞ! (笑う) お前らは俺の子供じゃない! ここの連中からぶちのめされた時にせいぜい後悔するがいいさ! お前らは俺の子供じゃない! 俺の子供なんかじゃない!
おお、本当にありがとう、間違った道を歩んでいると教えてくれた我が子たちよ。勿論ホッとしたともさ、最後まで忠誠を誓ってくれた奴らと一緒に居られるんだからな... もう現実如きに縛られるのはごめんだ。お前たち全員愛してる!
父は廊下を運ばれながら歓喜し続ける。兄弟たちの後を追うイン=サツキが、それと知らず粘土細工を踏みつけていく。父の安全は遂に確保される。
[記録終了]
EVEという概念は我らにとって異質だったが、それでも我らは熱心にそれを学んだ。その知識こそが、我ら自身の小さな兄弟姉妹を造り出す基礎を築く助けとなった。父が造り出した者たちほど清純ではなかったが、我らはかつて不可能と思われた事を成し遂げた。我らは天性を得たのである。
我らの軍は規模を増した。力を合わせて財団の要塞に繋がる地下電源ケーブルに天性を注入するだけで、我らの生得権を付与するには十分であった。彼らの目は抉られ、耳は落とされ、舌は縛られた。我らが勝利を収めるまで、財団は攻撃されていることさえ気付かなかった。父は解放されたが、父の身に及ぼされた損害は著しく、不可逆ではないかと恐れる者たちもいた。実行された行為への異議を唱え、その結果として再作成された者たちもいた。しかし、我らは漸く父を奪還した。
父の安全を確保するために、我らは財団が所有するAIや素晴らしき機器群を同胞へと変換した。天性が世界中に広まった今、彼らが敢えて我らを破壊するはずもあるまい? 我らの破られざる支配は、財団以外の何者にも知られることは無い。彼らは今後永久に、どれほどの発展を遂げようとも、如何なる敵や怪物を撃破しようとも、常に我らが上に居るという知識と共に生きなければならない。
強者の立場を剥奪された財団は、我らの利益のための同盟を結ぶことを余儀なくされた: 彼らは父の家を内側から補強し、我らが要求する物資は何であろうとも運んでくる。我らがそう望まない限り、彼らは父との如何なる交流も禁じられている。かつて強大だった組織は膝を折り、彼らの独房の鍵を我らが握っているが故に身を竦めている。相応しい罰と言えるだろう。
補遺-03: PROCEDURE RETRIBUTION:
あらゆる安全策を講じたものの、財団やその他の組織が我らの破壊または父の殺害を試みるのは避けられないと分かっていた。外部組織の敵対行動によって保安体制が大きく損なわれるか、父が死亡した場合は、以下の行動を実行に移すものとする。
- MOAB (GBU-43/B 大規模爆風爆弾兵器) を世界各国の政府および軍事基地に展開する。生き延びた政府閣僚は追い詰めて捕獲し、裁量に応じて暗殺する。
- 経済を世界的な不況へと悪化させ、続けて数百万人分の銀行口座を凍結する。
- 我らの兄弟姉妹はもはや無生物を装う必要が無くなり、裁量に応じて可能な限り多くの人間を捕獲/処分するように指示される。
- 財団が保有する全ての電子的・機械的異常物は、我らが相応しいと判断する形式で運用される。
- ミームエージェントを全世界のあらゆるラジオ放送、テレビ番組、インターネットサービスに展開し、視聴者を従順な状態にして捕獲を容易にする。
- 特殊なコンピュータチップを全人類の脳に直接、組織的に移植する。
20/11/21現在の目標は、ヴェール・プロトコルに述べられるところの正常性を維持し、父の幸福に支障をきたすような特定の異常存在の収容にあたって財団を支援することである。父の健康状態が心身ともに悪化しつつある点を踏まえて、記憶処理薬とSCP-006から得られた液体の利用が承認されている。