SCP-5391
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SCP-5391 -


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監督評議会より緊急通達

最近の激甚事象に鑑みて、以下のファイルの閲覧クリアランスはレベル-5/5391からレベル-1/5391へと引き下げられました。当ファイルには、全世界規模で正常性への影響を及ぼしている異常現象の本質的な背景情報が含まれるというのが評議会の総意です。我々の組織の安全と、人類の生存のために、全ての財団職員は当文書を読むことを義務付けられます。
ヴェールは既に捲られました。これは全ての戦線での戦いです。

5391

アイテム番号: 5391
レベル1
収容クラス:
esoteric
副次クラス:
apollyon
撹乱クラス:
amida
リスククラス:
danger

5333104910_a22d3748da_b.jpg

LSA-Brasil-001が復活した後のプロメテウス研究所実験施設ENSW-1


配属サイト サイト管理官 研究責任者 担当機動部隊
サイト-40 A. ダライアス・シモンズ M. 香織 Η-5 "イェーガーボマー"

image0.jpg

ウェーク島沖合の財団保安施設、サイト-40

特別収容プロトコル: SCP-5391の完全収容はSCP-5391-1との交戦によって達成されます。SCP-5391-1個体は交戦担当部隊の裁量により、ケースバイケースで鎮圧または終了されます。

財団と一部の主要な超常組織、特に世界オカルト連合との間での緊張緩和状態が宣言されました。全ての組織は世界各国の政府と協力してSCP-5391-1との戦闘に注力します。財団施設 サイト-40は中立地として宣言されており、全てのSCP-5391関連現象の主な研究拠点となります。そのため、全てのSCP-5391-1個体の死骸は、更なる分析のためにこの施設に保管されます。生きたSCP-5391-1個体を収容できる場合、数ヶ所の巨大地下収容チャンバーが利用されます。

財団は現在、SK-クラス"壊された虚構"シナリオの初期段階にあります。このため、ヴェールの保全に関する全てのプロトコルは放棄されます。詳細は各サイトの監督者に問い合わせ、配布された補足資料を参照してください。

SCP-5391-1交戦プロトコルの詳細は補遺5391.4を参照してください。

説明: SCP-5391は、LSA-Brasil-01の復活に続いて、数種類の敵対的な大型侵略者Large Scale Aggressor(LSA)が出現した事象の分類です。SCP-5391-1と総称され、個別に指定名称を割り当てられているこれらの実体は、外見、体長、生物学的組成が様々な巨大生物です。一部のSCP-5391-1は一般的な生物と類似する身体特性を有しますが、どの個体もより顕著な特徴や異常な能力によって通常の範疇を逸脱しています。全てのSCP-5391-1に共通する特徴は、第六生命エネルギーとアキヴァ放射線の大量放出をはじめとする破壊的な奇跡論能力です。重要なSCP-5391-1個体の特徴と異常能力を詳述した要約が補遺.5391-1に記載されています。現時点では、SCP-5391の結果として27頭の個体の出現が確認されています。

1998年06月30日、一連の地震災害 — 津波、水中及び地上の火山活動、地盤の揺れなど — によって、LSA-02からLSA-09までのSCP-5391-1個体が出現しました。この時、大規模な人口密集地に近接していた個体は即座に敵対的な挙動を示しました。財団、各国の軍、世界オカルト連合の武力が動員されましたが、辛うじて人口密集地から個体を追い払うことにのみ成功しました。ほとんどの事例で、SCP-5391-1個体は海に逃走しました。破壊された人口密集地の浄化と再建の努力が進行中であり、SCP-5391-1の脅威が完全に収容または無力化された時点で本格化するものと期待されています。

SCP-5391-1の出現は、MH-クラス"大規模侵略攻勢"シナリオと、SK-クラス"壊された虚構"シナリオの双方を引き起こしました。SCP-5391-1個体群の覚醒に伴う大都市圏やその他の人口密集地の破壊は、ヴェールへの修復不能な被害を及ぼしています。

SCP-5391事象の発生源は、1988年に大規模な異常コミュニティ "ハイ・ブラジル"を襲った実体、LSA-Brasil-01の蘇生だと仮定されています。この実体は世界オカルト連合により、実験的な特異兵器であるCasaba-Howitzer指向性核エネルギー兵器で無力化されましたが、それに伴い、ハイ・ブラジルの周辺地域も広範囲にわたって破壊されました。その後、死骸はGoI-211 ("プロメテウス研究所")に引き取られ、その蘇生を目的とする一連の実験及び改造が行われました。1998年06月28日、LSA-Brasil-01は成功裏に蘇生され、ウェールズのスウォンジー沖にあった研究施設を破壊して逃走しました。

LSA-Brasil-01の復活がSCP-5391を引き起こした理由は不明です。

補遺.5391.1: 重要なSCP-5391-1ファイル

LSA-Brasil-01


出現: 1998年06月28日
場所: ウェールズ、スウォンジー


LSA-Brasil-01は、1988年にハイ・ブラジルを破壊した、ワニ類と頭足類の特徴を有する実体です。LSA-Brasil-01は自己再生、防御目的での第六生命エネルギーの放射、EVEパターンを通して他のLSAを検出する能力など、多数の奇跡論特性を帯びています。かつてLSA-Brasil-01は無力化され、身体に生存不能となる規模の損傷を負いましたが、プロメテウス研究所が"ANASTASIS"アナスタシスのコードネームで呼称される実験プログラムのために蘇生させました。この結果、現在のLSA-Brasil-01には能力を向上させる超常工学パーツが大量に取り付けられています。ANASTASISは1991年03月12日から1998年06月28日まで実施され、LSA-Brasil-01の復活とその後のプロメテウス研究所実験施設ENSW-1の破壊で最高潮を迎えました。LSA-Brasil-01は現在も逃走中であり、最後に目撃されたのはプリンシペ島の近辺です。



LSA-Wake-02


出現: 1998年06月30日
場所: アメリカ合衆国領有小離島、ウェーク島


LSA-Wake-02はオオカミウナギ(Anarrhichthys ocellatus)に似たヘビ様の海棲生物です。観察機会が限られているため、正確な体長や大きさは現時点で断定できません。頭部からは獲物をおびき寄せるためと思しき疑似餌が下がっています。LSA-Wake-02が口を開けると、口中から第二の頭部 — アンコウに似ている — が現れ、獲物を捕食します。この第二の頭部には本体から独立して動く能力があり、最長40mまで延伸します。また、LSA-Wake-02は皮膚の色を変化させることも可能で、複雑な色の混合やパターンが多数確認されています。覚醒後のLSA-Wake-02はマジュロ付近でクルーズ船を軽く攻撃した後、世界オカルト連合軍によって沖合に追い返されました。



LSA-Stromboli-08


出現: 1998年06月30日
場所: イタリア、ストロンボリ島


LSA-Stromboli-08はイタリアのストロンボリ島に出現した、装甲を有する曲竜類に似た四足歩行生物です。この実体は島の堆積物に埋もれていたらしく、その覚醒はストロンボリ山の噴火と島の完全な破壊を引き起こしました。LSA-Stromboli-08の装甲には多数の太い棘があり、先端は鋭く尖っています — これは自衛のためと思われます。これらの装甲板の継ぎ目からは、融解した岩石のような明るい赤色光が放出されています。ストロンボリ山の噴火中に示されたように、LSA-Stromboli-08には熱への著しい耐性と、EVEを注入したマグマを身体から噴出する能力があります。接近には危険が伴うため、LSA-Stromboli-08は島に放置されており、出現後はほとんどの時間を休息して過ごしています。



LSA-Amman-14


出現: 19980631
場所: ヨルダン、アンマン


LSA-Amman-14は葉の無い巨大な樹木に似た実体です。下半身は根のような柔らかい付属肢で構成されており、LSA-Amman-14はこれらを用いて自らを地面に固定しています。一般的な手段で移動できますが、静止状態を維持し、付属肢を伸ばして身を守ることを好みます。LSA-Amman-14は急速な再成長と身体の自在な延伸が可能であり、獲物を刺し貫くために能力を用いる様子が観察されています。上半身は樹木の幹に類似し、幾つかの黒い目を備えた明確な"頭部"が視認できます。覚醒以前、LSA-Amman-14の上部は、ヨルダンに位置するダエーバイト文明の遺跡から地上に露出していましたが、当初は異常成長した樹木だと考えられていました。復活に続き、LSA-Amman-14はアンマン市を攻撃し、100,000人以上の死傷者が記録されました。LSA-Amman-14はその後ヨルダンの田舎へと追い払われ、財団と世界オカルト連合が現在そこで脅威の無力化を試みています。



LSA-Elizabeth-18


出現: 1998年07月02日
場所: アメリカ合衆国、ニュージャージー州、エリザベス


LSA-Elizabeth-18はゴライアスオオツノハナムグリ(Goliathus goliatus)に類似する有翅甲虫型実体です。装甲に覆われた身体の隙間からは、1枚あたりの全長が~65mと推定される4対の翅が生えています。頭部には先細りになっている巨大な角が1本あります。LSA-Elizabeth-18はニュージャージー州エリザベス市外の畑から出現し、その後エリザベス市を破壊して32,000人以上の死者を出しました。LSA-Elizabeth-18は現在飛行しており、出現以来一度も着陸していません。

補遺.5391.2: サイト-01稟議書 - 1998年07月01日

ハイペリオン-5緊急会議稟議書
サイト-01
文責: 雑用-O3-A


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SCP-5391研究責任者、三笠香織博士

1998年07月01日、サイト-01で高位財団職員たちの緊急会議が開かれました。この会議の目的は、SCP-5391事象に続く適切な行動指針を決定することでした。参加者には広報スペシャリストのエージェント ディオゲネス、RAISA管理官 マリア・ジョ-ンズ、チャールズ・ギアーズ博士が含まれます。

9-0の投票で、会議は一部のヴェール展開作戦を解除し、世界オカルト連合との連絡を取り、全ての努力とリソースを、あらゆる必要手段を用いたSCP-5391-1個体群の収容に向けることを決定しました。加えて、ハイ・ブラジル事件の事後処理と記録化に不可欠な人材であった三笠香織ミカサ カオリ博士が、SCP-5391関連事象の研究責任者に昇進しました。この決定に際しては、香織博士が数種類のLSA級異常存在の収容・研究に携わった経験があることも考慮されました。

監督評議会の審査の後、ハイペリオン-5緊急会議で提言された行動指針についての監督者投票が行われ、承認されました。


賛成票 - 9
エージェント ディオゲネス / U・リドレー研究員 / M・ジョーンズ管理官 / C・ギアーズ博士 / V・マルザパーネ管理官 / C・ルオン管理官 / T・シャンク博士 / A・ムダリ博士 / エージェント ランガム
反対票 - 0
N/A

補遺.5391.3: インタビューログ

音声記録


日付: 1998年07月04日


Alexandr_Yatchikov.jpg

PoI-2889, ect

序: 1998年07月04日、財団エージェントはPoI-2889 — スタニスワフ・ニコラエフ, к.б.н — をダブリン空港で拘留することに成功しました。PoI-2889は元GRU-Pの科学者であり、プロメテウス研究所においてはANASTASISプロジェクトの責任者を務めていました。PoI-2889はプロメテウス研究所実験施設ENSW-1の破壊をその場で目撃しており、その結果を基にANASTASISプロジェクトは成功したと主張しました。拘留中、彼はSCP-5391事象への喜びと高揚を示し、自身の"ライフワーク"が完成を見たと主張している点が注目されました。

PoI-2889はサイト-40に連行され、速やかに尋問されました。


»記録開始«

香織博士が入室し、着席する。長い沈黙。

PoI-2889: 何かね、博士?

香織博士: PoI-2889、あなたは何度かSCP-5391について発言していますね。LSA-Brasil-01を復活させたのはこれが目的だったのですか?

PoI-2889: (笑う) いや、いや、いや。博士、断言するが、研究チームは誰もこんな事を想定してはおらんかったよ。本当じゃとも、博士。仮にそうと知っても儂は手を止めなかったが、お偉いさんたちはあっという間にプロジェクトを打ち切ったに違いないな。

香織博士: (取り乱す) しかし何故です? これがあなたの求めた未来なのですか? ヴェールの破壊が、そんなに喜ばしいとでも? この先何百万人もの命が失われるのですよ。あなたの行動は我々の、世界の全てを犠牲としている!

沈黙。

PoI-2889: 儂の目標は単純じゃ。モンスターを生み出したかったのさ、博士。儂は自分だけのモンスターを作り、さらに十数頭ものおまけで報いられた! 思いもよらぬ素晴らしい展開じゃった。憤慨しとるようじゃな、博士。財団職員が保つべき落ち着き払った態度とは思えん。 (笑う)

香織博士は椅子にもたれかかり、溜め息を吐く。

香織博士: こんな状況もまた、我々が保つべき世界ではないのですよ。

PoI-2889: この世界は本来の支配者たちの下に戻されておる。儂は何十年もLSAを研究してきた。あの獣たちは止められない、この言葉が持つ純粋な意味でな。戦っても見込みは無い。膝を抱えて運命を受け入れた方が良かろう。少なくとも今は。

香織博士: 今は?

PoI-2889: そう、今のところは。この新たなる地球のパラダイムに順応できんのなら、そこまでよ。人類種の全てが死に絶える! 何千年も積み上げられた人類の功績が滅び去る!

PoI-2889は広げた手の上に息を吹きかけてから笑う。

香織博士: どう順応しろと?

PoI-2889: 怪獣kaijuを殺すならば、こちらも同じ手を打つ以外の道はあるまい。ん?

香織博士: LSAを訓練すべきだと言いたいのですか?

PoI-2889: 訓練はほぼ不可能じゃな。しかし怪獣を殺したければ、諸君も怪獣を手駒に持つ必要がある。生み出すか、育て上げるか、作り出すか。組み立ててもいいかもしれんな。

サイト-40の警報が鳴り始める。香織博士が必死の様子で周囲を見渡し、PoI-2889が笑い始める。別の財団職員がインタビュー室のドアを勢いよく開く。

不特定の職員: 香織博士! LSA個体が当施設の12km沖合で民間船舶を襲っています。全ての部隊が動員されました!

香織博士: 了解です。

香織博士は立ち上がり、部屋から走り出ようとするが、PoI-2889が話し始めたために立ち止まる。

PoI-2889: (笑う) すぐに分かるさ! 儂が何を言いたいか、すぐ目の当たりにする。この力に勝利することはできん。

香織博士はPoI-2889を睨みつけて去る。

»記録終了«


補遺.5391.4: 事案Wake-02-B

事案記録


日付: 1998年07月04日


序: 再浮上に続いて、LSA-Wake-02は漁船を攻撃した後、財団との交戦状態に入りました。機動部隊 H-5 "イェーガーボマー"と訓練を受けたサイト-40職員は、様々な特殊装備を用いて実体を鎮圧または無力化するように指示されました。事案Wake-02-Bの記録の書き起こしは以下の通りです。


[記録開始]

[00:00] LSA-Wake-02が太平洋上、サイト-40の西方1,523マイル地点に再浮上する。

[00:24] LSA-Wake-02は漁船 "トライデント・シーフード"号に接近し、攻撃を開始する。

[00:37] 財団部隊が到着する。ブラックゲート-アズムス武装ヘリコプター6機、様々な異常兵器を搭載したAクラス船舶2艘 ("クロノス"号及び"レアー"号)、高エネルギー集中軌道レールガン(HECOR)。

[00:45] MTF H-5 ("イェーガーボマー")が次元サイト-172から派遣され、何事も無く実体化する。

[00:48] LSA-Wake-02への砲撃に効果無し。LSA-Wake-02を硬直状態で収容する試みとして、MM13束縛力場が展開される。この装置は大量のEVE放射によって数秒以内に機能しなくなる。

[00:54] LSA-Wake-02が加えた損傷により、漁船は浮力を維持できなくなる。民間人2名が死亡。

[00:55] 香織博士と司令チームは、現場での努力を漁船乗組員の安全な避難へと向け直す。ヘリコプターが船上の生存者たちに接近し始める。死者2名の遺体は回収不可能。

[01:03] LSA-Wake-02は第二の口を極度に延伸させ、撤退中のヘリコプターを捕食する。死者18名。

[01:08] 反奇跡論砲4門の砲撃がLSA-Wake-02を貫通。LSA-Wake-02が半分に割れた漁船で砲の1門を殴打し破壊するまでに、少なからぬ損傷が加えられる。

[01:15] HECORが発射準備を開始する。12個の奇跡論的に威力増幅された爆薬がLSA-Wake-02に命中するが、最小限の効果しか及ばない。

[01:19] LSA-Wake-02はもう1門の反奇跡論砲を破壊した後、さらに2機のヘリコプターを捕食する。死者31名。

[01:24] EVEの大波が財団船 レアーを破壊する。死者36名。

[01:31] HECORが発射され、LSA-Wake-02の身体を大きく破壊する。実体は即座に自己再生を開始する。

[01:34] 香織博士は目標を財団職員の安全な避難に向け直す。ブラックゲート-T12無人ドローンがLSA-Wake-02の注意を逸らすために展開され、2機目のアズムスヘリコプターが生存者をサイト-40へ移送する。

[01:56] LSA-Wake-02への砲撃が停止し、職員が救助船に乗り込む。LSA-Wake-02がドローンを捕食している間に、ヘリコプターが撤退する。

[02:32] 生存した財団職員18名は無事にサイト-40へと避難する。MTF H-5の全隊員は軽傷のみで次元サイト-172へと帰還する。総死者数は約87名。

[記録終了]


結: 容認できません。この書き起こしと事案の映像記録は、我々がSCP-5193-1個体群との効果的な戦闘に求められる武装を有さないのを十分に証明しています。我々は74名の財団職員と13名の民間人を失い、脅威には辛うじてかすり傷を負わせた程度です。撤退を要請しなければ被害はもっと大きかったでしょう。我々のLSA収容方式が極めて非効率的かつ高コストなことは、今まで以上に明白です。私は過去数年間、KEYプログラムの開発を継続するように陳情してきました。現在、5391委員会の審査のために、同プログラムの再始動提言を起草しています。この新しい世界を守りたいならば、それに合わせて適応しなければいけません。 - 香織博士

補遺.5391.5: 監督評議会より通達

監督評議会より通達


SCP-5391


SCP-5391は現在進行形の事象であるため、情報は限られており、今後変更される可能性があります。このファイルは、全てのクリアランスレベルの職員への簡潔な伝達を意図した文書として編纂、公開されています。ヴェール・プロトコル、各LSA個体ごとの記録、方針変更についての詳細は、必要なルートを通して配信されます。SCP-5391は随時更新文書と見做され、それに応じて情報が追加されます。全ての財団職員はSCP-5391の更なる展開に引き続き注意を払ってください。

財団内での勤務先がSCP-5391関連事案の中心地となっている場合、必要な情報とプロトコルが施設管理委員会へと公開されています。

確保、収容、保護



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From: pcs.tenpics|snommis.a#pcs.tenpics|snommis.a
To: pcs.tenpics|iroak.m#pcs.tenpics|iroak.m
件名: Re:SCP-5391
日付: 1998年07月05日

香織博士、

既に民間社会公開版のファイルを読んでくれたと思う。除外された情報はほとんど無い。

2日前にパラグアイで何かが起こり、財団の探索チーム全員が死亡した。そこには遺跡がある。聞いたことも無い古代文明の残存物で満ちた、迷宮のような洞窟網だ。上層部はパズルピースを繋ぎ始めている。何故こんな事が起きたか、奴らは何なのか、これからどうなるのか。我々はこの件を君には閲覧できないクリアランスレベルに留めていたが、今では君が研究責任者だ。知る権利があるだろう。ファイルの改定はほぼ完了している。

敬具、
アルバート・シモンズ
サイト-40 研究管理官


From: pcs.tenpics|iroak.m#pcs.tenpics|iroak.m
To: pcs.tenpics|snommis.a#pcs.tenpics|snommis.a
件名: Re:SCP-5391
日付: 1998年07月05日

シモンズ管理官、

ありがとうございます、管理官。監督評議会から、職務を効率的に進めるうえで、必要不可欠な情報を見せるのに相応しい人材だと評価していただけたのは光栄です。

今日は丸一日を財務部門との議論に費やし、幾つかの古い、失敗したプロジェクトを掘り返そうとしました。特にKEYプログラムですが、他にもハイ・ブラジル事件の後に開発が急がれたものが幾つかあります。RAISAは記録を提供しようともしません。

この現象の権威者として任命された人物に情報を差し控えても、あなたの大義のためにはならず、また誰を守ることもできないことを理解していただければ幸いです。この新しい文書を読む許可はいつ与えられるのでしょう?

敬具、
三笠香織博士
財団研究スペシャリスト


From: pcs.tenpics|snommis.a#pcs.tenpics|snommis.a
To: pcs.tenpics|iroak.m#pcs.tenpics|iroak.m
件名: Re:SCP-5391
日付: 1998年07月05日

明日の朝には君のテーブルに届くと期待してくれ。

一応聞いておくが、KEYプログラムとは何だ?


From: pcs.tenpics|iroak.m#pcs.tenpics|iroak.m
To: pcs.tenpics|snommis.a#pcs.tenpics|snommis.a
件名: Re:SCP-5391
日付: 1998年07月05日

巨大怪獣に立ち向かうために普通やる事と言えば、何だと思いますか?

メカを作るんですよ。


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ページリビジョン: 18, 最終更新: 11 May 2025 07:34
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