Fortune Favors » SCP-4456-D
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初期回収及び調査中のSCP-4456-D。
特別収容プロトコル (アーカイブ版): SCP-4456はサイズ4水用異常搭乗物保管ユニット(Size 4 Anomalous Aquatic Vehicle Storage Unit, S4-AAVSU)に収容されます。複製インシデントのたびに、新たなSCP-4456実例には2,500ポンドの純銀が与えられます。
説明(アーカイブ版): SCP-4456は無人の16世紀スペインのガリオン船で、"ソイ・ミ・アマンテ (Soy Mi Amante)"という名称です。 外観上は、SCP-4456-Dは1500年代の同モデルの他の船との違いはありません。
4~6日ごとに、SCP-4456の正確な複製が存在可能な周辺水域に生成されます。新たなSCP-4456実例は約519,000ドルの金、銀、宝石が供給されると直ちに消失します。
出現から24時間以内に十分な資源が供給されなかった場合、SCP-4456実例は動き出し敵対的になり、体当たり及び搭載された大砲を用いて収容を破ろうとします。
補遺 4456.1: SCP-4456-Dの起源の調査中、財団研究員は以下の紀元1500年頃まで遡る文書を発見しました。
注記: 以下の文書はスペイン語から翻訳されています。
女王陛下へ、
ソイ・ミ・アマンテが未知の勢力により襲われたことを報告せねばならぬことで悲嘆にくれております。彼の船とその乗組員らは我らが神聖王国の大いなる資金源として記憶されるでしょう。
しかし、私はその以前の性質に対する懸念を表明せねばなりません。彼の船の勇敢な乗組員達はどこでその賞金を得たのか話そうとせず、我々は帰還時にその多くが運ばれてきたことを知るのみです。私は彼の船の破壊が、長きに渡り我らの盗みを許し続けていた何らかの巨大かつ未知なる勢力の前触れではないかと恐れております。この世には非常に強大な勢力が蠢いているのやもしれません ─ ソイ・ミ・アマンテのような強大な船を瞬時に僅かな灰とし得る生命体はいないようですので。
神が我らにお怒りになること無きよう、我らが神の恵みの下に繁栄し続けられることを祈ります。
貴女の忠実なる下僕、ダンテより。
補遺 4456.2: SCP-4456に積み込まれた物品の行き先を究明するため、正確な複製品として設計された銀貨10枚が作成され、各コイン内部に極小追跡装置が設置されました。SCP-4456実例にコインが置かれた後、追跡受信機が作動し、即座にプラド国立美術館内にて全ての財団製コインを検出しました。調査の結果、プラド美術館は1827年からコインを保管していたことが明らかになりました。
異常年代学部門による追加研究は、新たなSCP-4456実例に十分な資源が提供され消失するたび、実例内に置かれた資源の価値に従って、スペイン政府の財力が遡及的に増加することを突き止めました。財団による行動の影響は不明確ですが、財団がスペインの価格革命に少なくとも部分的に関与していたのではないかと広く推測されています。
多額の資金がSCP-4456に消費されることに加え、FIR条約にて規定される法律に違反している可能性があることから、SCP-4456の解体Decommissioningが提言されています。
以下の提言が新設された解体部門により提出されました:
SCPオブジェクト解体提言フォーム
アイテム番号: SCP-4456オブジェクトクラス: Keter
主任研究員: C. ボールド博士
支持する職員*:
- D. エオン博士 - 時間異常部門代表
- A. フェリル - 財団財務部門代表
- R. レジス博士 - 財団法務部門代表
あなたの提言を提出する理由に関して、該当するボックスにチェックまたは書き込んでください:
☑ 捲くられたヴェールシナリオの過度に高いリスク
☐ 過度な危険度
☐ 解体可能なApollyonクラスオブジェクト
☑ 費用
☐ 必要な収容に関する倫理的懸念
☑ 法的懸念
☐ K-クラスシナリオの高いリスク (該当する場合、どのタイプか(複数可)を記入してください:____)
☑ その他 (記入してください): 因果性パラドックスによる時間的現象、未知かつ望ましくない影響の可能性大。 - D. エオン博士__________________________________概要: SCP-4456の収容にかかる莫大な費用、そして収容行為による法的影響も相まって、収容の続行はあまりに高額かつ非効率的なものとなっている。加えてオブジェクトの収容失敗は指数関数的な複製を引き起こしかねず、すぐに手に負えなくなり、やがては衆目に晒されることだろう。そして最後に、我々は文書4456-AによってSCP-4456が最終的に破壊されること、もし破壊されなければ何らかの因果的パラドックスが発生しかねないことをとっくに知っているのだ。- C.ボールド博士
*レベル3以上のクリアランスが必要です。
補遺 4456.3: SCP-4456は解体を承認されました。解体はSCP-4456の完全焼却から成り、灰や炭といった形の残滓も全て自然消滅しました。SCP-4456-Dの解体は正式に成功を宣言されました。
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