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SCP-4383 "身を砕く棒と石、古き骨に捧ぐ血、永遠に渇く祟り" by: DrAkimoto DrAkimoto
~DrAkimotoの著者ページ~
翻訳責任者: kagayoh kagayoh
翻訳年: 2023
著作権者: DrAkimoto DrAkimoto
原題: SCP-4383 - Sticks and Stones, Blood for Old Bones, a Curse Forever Thirsty.
作成年: 2019
初訳時参照リビジョン: 34
元記事リンク: https://scp-wiki.wikidot.com/scp-4383
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復讐イベントの歴史的描写。
特別収容プロトコル: SCP-4383は、京都府上京区に存在する白峯神宮の敷地内の玄室に収容されます。玄室の入口には潜入した財団エージェント2人が配置されます。怨霊プロトコルの実行時を除いて玄室は閉鎖されます。
怨霊プロトコルは、復讐イベント開始時にSCP-4383の玄室内で実行されます。怨霊プロトコル実行中は玄室の入口は施錠されます。
復讐イベントの発生中に怨霊プロトコルを完遂することに失敗した場合、日本政府内部の連絡員に通知がなされ、日本国内の全財団サイトでロックダウンプロトコルが実行されます。
説明: SCP-4383は、日本の第75代天皇である崇徳天皇の遺骨及び白峯神宮に存在するその玄室です。
復讐イベントは、日付や時刻の間に相関関係を示さずにランダムに発生します。怨霊プロトコルが完了しなかった、あるいは外部からの干渉があった場合を除いて、復讐イベントが一年未満の間隔で発生した記録はありません。人為的に復讐イベントを発生させる既知の唯一の手段は玄室を開放することです。
復讐イベントが開始すると、SCP-4383を収容する玄室が鈍い赤色に発光し始めます。怨霊プロトコルの実行に失敗した、あるいはプロトコルが妨害された場合、日本国内で以下のような現象が発生します。
- 四国地方の香川県で雹を伴った嵐が自然発生し、21時間継続する。
- イベント開始から24時間以内に、日本各地で日本の伝承に登場する存在が出現する。
- 開始から正確に24時間後に、日本国全体に及ぶ規模の災害が何らかの形で発生する。
- 怨霊プロトコルが完了していない場合、SCP-4383は次の復讐イベントを開始するまでの6か月間休眠状態となる。
復讐イベントの発生中、災害発生の前に収容体制の再確立に成功し怨霊プロトコルを完遂した場合、イベントは終結し災害は発生しません。
SCP-4383の異常性の正確な性質は現在不明です。復讐協定に基づき実験は固く禁じられています。
怨霊プロトコルは、SCP-4383の収容に際して明治天皇によって確立されました。儀式は崇徳天皇の生涯における重要な事象、具体的には父と弟の裏切りを表現した三つの場面から構成されます。プロトコルを実行するため、毎年自衛隊から3人の志願者が派遣されます。志願者は、あらゆる形の海外志向的な思想を持たない自発的に参加した日本人男性とその息子二人である必要があります。イベントの間、三人の志願者は「父親」、「長子」、「寵児」として記録されます。
儀式には脇差、短刀、3個の木椀、桶1杯分の伊根湾産の海水、1リットルの現在の天皇の血液が必要です。
儀式は以下の手順で執り行われます:
第一部: 不信の父親
- 長子が天皇の血液を一つ目の木椀に注ぐ。
- 寵児が木椀を父親に差し出し、父親は差し出された供物を受け取る。
- 父親が天皇の血液を使って、玄室の東の壁に25の経文を書きつける。
- 経文を完成させた後に、父親が東の壁の前で跪く。
- 長子が血液の椀を回収し、玄室の中央に置く。
- 短刀を使い、父親が切腹する。
- 長子は介錯人として脇差で介錯を行う。
- 寵児が短刀を取り上げ、二つ目の椀に父親の血液を満たす。
- 寵児が椀と短刀を長子に差し出し、長子はそれを受け取る。
第2部: 裏切られた長子
- 長子が父親の血液を使って、玄室の西の壁に続きの25の経文を書きつける。
- 経文を完成させた後に、長子が西の壁の前で跪く。
- 寵児が血液の椀を回収し、玄室の中央に置く。
- 寵児が伊根湾の海水を長子の頭の上に全て注ぐ。
- 短刀を使い、長子が自らの舌を切除した後切腹する。
- 寵児は介錯人として長子の介錯を行う。
- 寵児がここで長子の血を三つ目の椀に集め、短刀を回収する。
第3部: 堕落した寵児
- 寵児が長子の血液を使って、玄室の北の壁に最後の25の経文を書きつける。
- 経文を完成させた後に、寵児が玄室の中心で跪く。
- 寵児が残った父親と長子の血液を天皇の血液の入った椀に注ぐ。
- 短刀を使い、寵児が左親指を切除してそれを血液の椀に漬ける。
- 寵児が椀の中の血液を消費する。
- この時点で、寵児が遺体を玄室から運び出し、扉が閉鎖される。
儀式の終了後、寵児には記憶処理が適用され解放されます。父親と長子の死についてのカバーストーリーが作成されます。
発見:
以下は1946年にO5評議会が昭和天皇の名において受け取った文書からの抜粋です。
名誉あるO5評議会へ
朕、第124代天皇、裕仁昭和(Hirohito Shōwa)は、由々しき問題において汝らの介助を正式に乞う。朕は、我が国の占領により、古の最も執念深き御霊を封じる努力が妨げられることを危惧する。我が国に降りかかる恐ろしき祟りを鎮めるため、喫緊の事態においては崇徳天皇の御霊に神聖な儀式を執り行わなければならない。多大な名誉を伴うものでありながらも、この儀式は陰惨なものであり、我が国の現在の占領者には理解されないものであると朕は危惧している。朕はこの極めて神聖なる儀式の存続を容易にするため、財団、IJAMEA、日本国の間で合意を得ることを求めて汝らを朕の宮城へ招く。
—裕仁昭和
1946年8月30日、昭和天皇、財団、IJAMEAの間で、SCP-4383の収容及びその他の複数の条件に関して復讐協定への調印が行われました。
復讐イベント:
日付 | 原因 | 影響 | 備考 |
---|---|---|---|
1946年12月20日 |
小規模な地震動により、SCP-4383を収容する玄室の大理石製の扉の内一枚が外れ、床に衝突して分断された。 |
翌日の午前4:20、南海トラフを震源とするマグニチュード8.5の地震が発生した。この地震による津波は南海地方に到達し、約2000軒の建物が被害を受け、1500人以上の民間人が死傷した。 | 代替の扉が複数枚製造され、うち1枚はイベント開始から3日後に設置された。同様の事案への対策として、財団工学部門によって早期警報地震検知アレイが開発された。 SCP-4383のクリアランスレベルは4/4383に引き上げられた。 |
1999年11月7日 |
怨霊プロトコルの実行中、参加者が儀式の継続を拒否した。 |
午前5:06、軽井沢にて天狗の伝統的な描写に類似した鳥類の群れによる民間人への襲撃が発生した。24時間後、桜島で小規模な噴火が発生し、大規模な大気汚染を引き起こした。 | 出現した生物は全て日本支部異常動物学部門によって収容された。火山活動によって民間人の生活に混乱が引き起こされたが、死傷者は確認されなかった。噴火によって火山の長期にわたる安定が阻害されたことで、大規模な噴火の将来的な発生確率が大幅に上昇した。 |
2015年3月10日 |
SCP-4383の責任者である財団研究員のレイノルズ博士が、異常性の研究を目的として怨霊プロトコルの開始を拒否した。結果としてイベントが継続された。 |
午後7:28、体長90メートルのタコが突如日本北部の海岸部に出現した。財団海軍対応部隊による無力化までに漁船三隻が破壊された。復讐イベント開始から24時間後、日本北部でマグニチュード9.0の地震が発生した。地震と付随した津波によって、福島第一原子力発電所に深刻な被害が発生した。 | イベント開始から三日後、レイノルズ博士が解任されプロトコルが実行された。レイノルズ博士はSCP-4383の実験を禁止するO5司令部の命令に直接的に違反したことを理由として終了された。 |
5/4383指定担当職員
更新: SCP-4383
2015年の復讐イベントから1週間後、IJAMEAの襲撃勢力によってSCP-4383が占領された。日本政府は復讐協定違反を主張し、IJAMEAによる占領を全面的に支持している。複数回の交渉が試みられたが、全てにおいてアノマリーの要求には失敗した。O5司令部は、SCP-4383の収容が保たれている限り強制的な回収を行わないことを決定した。IJAMEAや日本政府がSCP-4383の収容に失敗した時点で即座に、財団によってアノマリーの強制的な奪取が実行される。それまで、クリアランスレベル4/4383以下の財団職員にはSCP-4383が財団の管理下にあると信じさせ続ける。
— O5司令部