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Info
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タイトル: SCP-4339 - 神の一筆
訳者: ©︎SOYSOY_Kusagawa does not match any existing user name
原題: SCP-4339 - The Attribute Pen
著者: ©︎aismallard aismallard
作成年(原語版): 2018
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SCP-4339
特別収容プロトコル: SCP-4339は最高セキュリティの小型アイテムロッカーに保管されます。レベル4職員2名からの許可 O5評議会の全会一致無しに、オブジェクトを用いた実験を実施することは出来ません(補遺 4339-2を参照)。
説明: SCP-4339は製造メーカーのマークがないボールペンです。オブジェクトに曝露しても、精神影響やミーム的効果は発生しないことが、臨床試験において確認されています。
SCP-4339を用いて何かを書いたとき 持った時、その異常性は発現します(実験 4339-04を参照)。オブジェクトの現所持者が万物についての声明を述べたとき、オブジェクトは現実の再構築イベントを引き起こし、その声明は実現します。この時、物性はイベントの影響を受けません。
補遺 4339-1: 実験記録
アーチボルト博士の監督の下、20██/05/10 09:13に開始された実験
実験 4339-01
実施方法: D-91386に赤色のプラスチック製ボールを与え、対象に「ボールの色は緑です」と書くよう指示する。
結果: D-91386とその場にいた研究員は、ボールの色が「緑」であると述べた。しかし、色の分析はボールの色が変化していないことを報告した。実験に居合わせた人員はこの判断に同意した。
実験 4339-02
実施方法: D-91386に、ボールに対し何らかの愛着心を抱いているかどうかを質問したところ、対象は抱いていないという旨の返答をした。対象に「このボールは私のお気に入りです」と書くよう指示し、その後、これまでに対象または対象のボールに接触したことのない人員であるD-10381が入室する。
結果: D-10381に、D-91386のお気に入りがプラスチック製ボールであるかどうかを質問すると、対象は知らないと返答した。D-91386に同様の質問をすると、対象は肯定的な旨の返答をした。
実験 4339-03
実施方法: D-91386に「このボールはD-10381のものです」と書くよう指示する。
結果: 両方のDクラス職員にボールは誰のものかを質問した。両者ともそれがD-10381のものであることに同意した。D-91386はお気に入りの緑色のボールが自分のものではなくなったことについて、少し後悔を漏らした。
実験 4339-04
実施方法: D-91386に「このボールは株式会社色付き合成プラスチックSynthetic Colored Plastics Inc.に作られました」と書くよう指示する。
結果: SCP-4339を持っている間、D-91386は「ボールが俺から盗まれた」と発言した。D-10381は後悔し、D-91386にボールを返した。D-91386は喜んでいるように見受けられた。チェン研究員はD-10381を窃盗の件で叱責した。
付記: この実験は意図せず行われたものである。
実験 4339-11
実施方法: D-91386に「私の名前はD-88111です」と言うよう指示する。
結果: D-88111の識別番号が変化した。
実験 4339-14
実施方法: D-41562とD-34177を実験室に連れてきたのち、D-88111がSCP-4339を持ちながら「D-41562とD-34177は夫婦である」と声に出す。D-88111は叙任された神父でも結婚祭司でもない。
結果: 地元の郡の職員にD-41562の結婚状況について尋ねると、実際にD-41562とD-34177が合法的に結婚していたことが確認された。
補遺 20██/05/21: 不服を受けた後、倫理委員会の連絡役は、D-41562とD-34177の週一回の夫婦面会の要求を、反抗に対する罰として以外拒否してはならないと決定した。
実験 4339-27
実施方法: D-88111にバージニア州に有限責任会社「専門的法人財産Specialized Corporate Properties」を設立するよう指示する。
結果: D-88111は欠伸をした後疲れ果てたと発言し、研究員に今日の実験は終了したと伝えた。対象は退出された。
付記: この実験は意図せず行われたものである。D-88111の承認なしに発言をする傾向を踏まえ、記憶処理と別のプロジェクトへの転任が決定された。
実験 4339-28
実施方法: アダムス次席研究員がD-88111の職務を引き継いだ。次席研究員は前述の有限責任会社を設立するためにSCP-4339を使用した。
結果: SCP-4339に触ると、アダムス次席研究員は「男女平等憲法修正案はアメリカ合衆国憲法の一部である」と宣言した。次席研究員は未承認で異常物品を使用したとして、懲戒処分を受けた。
補遺: アメリカのケーブルテレビ局は、新しく追加された28番目の修正条項を大々的な報道で放送した。法律評論家はこの条項の合法性について合意したが、事の発端については混乱していた。
実験 4339-29
実施方法: アーチボルト博士がSCP-4339の管理を引き継いだ。彼は、より大きな地域への影響を最小限に抑えながら政治の正常性を復元するため、オブジェクトを使用することを決定した。数回の議論を通して研究チームは、修正条項を提案し、数多くの国民の支持を得てそれを通過させるための標準的な憲法制定会議を、遡及的に設立することを決定した。
結果: 全国のニュース業者は、前回の混乱は心の動揺が原因で起こったとした。
付記: [編集済]からの公職の電話に出るため、アーチボルト博士は実験チャンバーを後にした。実験は彼が戻ってくるまで一時中断された。
実験 4339-30
実施方法:(実験は提案されなかった)
結果: アーチボルト博士は実験チャンバーに入室し、一見したところ気が動転していた。彼は紙切れにSCP-4339を用いて書き込み、何が書かれているか見ることを誰にも許可しなかった。その後、SCP-4339を持ったまま、O5-14は「私は、財団の目標と活動に沿った方法で行動したと確信している」と発表した。O5-14はリラックスしているように見えた。
補遺: SCP-4339の使用に内在する危険性を考慮し、O5-14はオブジェクトを用いたさらなる実験を中止した。
補遺 4339-2: 倫理委員会からの一時禁止命令
倫理委員会連絡票
日付: 20██/06/03
宛先: 監督評議会
差出人: サマーズ委員長、ウェンデル副委員長
CC: 倫理委員会
Attn: SCP-4339新規に作成されたSCPファイルの定期審査を通して、異常な形での抹消が実験記録にて確認された。RAISAにファイルの原本の修復をさせ、その監査を行った結果、我々はこの件の更なる精査を決定した。SCP-4339の非倫理的な利用の可能性があるため、O5-14が調査の下にあることをここに通知する。
即時発行にて、SCP-4339への全てのアクセスは停止され、ファイルの凍結が行われた。O5-14は、SCP-4339に関する全てについての、強制的な除斥の対象となる。
補遺 4339-3: 監督官への報告
機動部隊活動報告書
関連する機動部隊: 機動部隊オメガ-1 ("法の左手")
命令者: 倫理委員会
場所: サイト-01、O5会議室
日付: 20██/06/17 16:31行動計画:
- O5-14の拘束。
- O5-14のレベル5クリアランスの剥奪。
- 第14席の削除のための、監督評議会の再編成。
行動結果:
O5-14は首尾よく拘束され、降格された。現在、アーチボルト博士はレベル0のEクラス職員であり、サイト‐██の独房███で量刑手続きを待つ身となっている。弁明:
徹底的な調査の後、被告人とSCP-4339の実験に関与した研究員とのインタビューを完了した。倫理委員会は、O5-14が監督評議会からの免職を正当化するために、財団の倫理規定を十分にひどく違反したと判決を下した。O5会員は、要求に応じて完全な報告書を閲覧することが可能である。その他の行動:
SCP-4339の特別収容プロトコルは、O5の投票の全会一致を要する旨に改定された。ファイルの凍結は解除されたが、評議会は以降の実験は慎重にするよう勧告された。