ネットから解き放たれたSCP-4222。
アイテム番号: SCP-4222
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: SCP-4222は自然環境で収容及び保護が行われます。財団の海上資産はSCP-4222生息地の周囲5kmの範囲の維持を行います。範囲に近づく民間の船舶にはカバーストーリーSCP-4222-A("救助活動")を用いて方向転換させます。
機動部隊Mu-17("シー・シェパード")はSCP-4222の追跡及び保護を担当しています。
都市信用国際銀行株(City Trust International Bank stock)による異常な価値変動が発生した場合、海洋獣医は平日にSCP-4222の健康評価を行います。SCP-4222収容班に配属された職員はCTIB株の購入を禁止されています。
説明: SCP-4222は腸内に都市信用国際銀行社(CTIB)が存在するクロマグロです。
SCP-4222は消化器系の代わりに金融機関を持つ以外に異常な物理的特性を示しません。SCP-4222が通信機器や船舶/受信機と作用するプロセスについては未だ解明されていません。無線通信の監視により全てのCTIBの取引はSCP-4222を介して行われていることが示されており、傍受した通信によると同社の通常業務はクロマグロの内部で発生していることが確認されています。CTIBのオフィス及び従業員がマグロ外に存在することは確認されていません。
都市信用国際銀行は業務を続けており、ニューヨーク証券取引所に上場している企業の23%と経済的に関係があります。同社の業務を中止すると、重大な経済不安が生じ、世界経済の正常性を脅かすことになります。実体の外に企業を引き出す研究が進められています。
いつ都市信用国際銀行がマグロの中に入ったもしくは出来たのかは進行中の調査の対象です。
追記:
From: moc.BITC|JzevetsE#moc.BITC|JzevetsE
To: moc.BITC|MsmailliW#moc.BITC|MsmailliW
件名: よい仕事おめでとうございます、イカのタンパク質からドイツマルクへの変換率についてのお話は実に正しいものでした。残念ながら、ケリーはまだ病欠で─下腸の外で働いていまして、最後の周回の回腸寄生虫が彼女を右に横切っています。私たちは今日中にそれらの取引を締結する者が必要になります、早いに越したことはない。
この世話をし、酵素の周回のための取引が終了した後、胆嚢で私と会いましょう。私のおごりです。
-J
ジェームズ・エステベス
副社長
タンパク質の獲得及び吸収
都市信用国際銀行
北大西洋支局
~~"資本は希少ではない、ビジョンこそがそうなのだ" - サム・ウォルトン~~
餌魚の中に自律型プローブを設置し、内部の解剖学的構造を評価するためにSCP-4222へ給餌を行いました。
ミッション開始。舌と鰓の表面は正常に見える。
4秒: プローブが喉へ侵入する。映像は典型的なクロマグロの食道表面を映している。タイプ音とイージーリスニング・ジャズが聴こえる。
12秒: プローブが胃に侵入する。胃壁や消化液に加えて、クロマグロに適した胃の内容物が見受けられる。フレームの右側の胃壁からウイングチップ・シューズの先が突出しているのが見える。
13秒: 女性の腕がフレームを通過し、Androidスマートフォンを持ち、親指で入力をしている。
14秒: フレームの上部に文章に似た模様の変色した正方形が見られる。文章は解読不能であるものの、その書式から契約書や財務書類であると考えられる。太めの指が胃壁から現れ、正方形の表面を叩き始める。
15秒: フレームの下部の胃酸の下に顔の輪郭が見える。顔は激しい脅迫を表しており、溺れているかのような動きをしている。
17秒: 胃酸中の気泡が移動するにつれてフレーム左側の胃壁が収縮している。遠くから15人程の一団による声援と興奮した声が聞こえる。
18秒: カメラが十二指腸に到達する。
19-278秒:カメラが大腸に通じる括約筋に引っかかっている。オフィス用品の音やゴボゴボという音が定期的に聞こえてくる。
279秒: カメラが十二指腸を越えて大腸に進む。臓器の壁面の肌合いや色合いが魚の消化管と明らかに異なっており、分析によって後に大腸表面は魚介類ではなく人間のものであることが確認された。
280-284秒: クロマグロの消化管のために大きさが決められていた自律型プローブが腸壁を破裂させる。重くくぐもった、非常に苦悶する声が聞こえる。
285秒: 聴覚的故障により通信終了。
探査4222-0001終了から4時間後、CTIBの最高財務責任者であるヤコブ・チャップマンが重度の腹痛とヘルニアによりマサチューセッツ州ボストンのマサチューセッツ総合病院に入院しました。病院の記録からチャップマンの大腸から"無人機の部品"が摘出されたことが判明した際、財団の自動監視システムが警告を行いました。
エージェント・ラーソンとレイノルズが調査のため派遣されました。彼らが病院へ侵入したと報告した直後連絡が途絶えました。エージェントに埋め込まれた追跡装置は彼らがSCP-4222の近くまで転送されていることを記録していたため、海上救助隊が配備されましたが、エージェントたちを見つけることができませんでした。数日後、SCP-4222から採取された糞便試料の中に行方不明の職員のDNAが見つかりました。
SCP-4222内部及び/または契約上都市信用国際銀行と関係する物理的空間の更なる調査はクリアランスレベル4の承認が必要です。
装備を確認中のスターマン(Mu-17デルタ)とトレーナー。
SCP-4222を保護するには、商業的な漁場やオイルの流出地点、サメやシャチの生息地を迂回させ、捨てられたネットやその他の破片に閉じ込められないようにする必要があります。これにはダイバーによる頻繁な介入が必要であり、最初の封じ込め以来1年で平均して336回のダイビングが必要です。
ダイビングは比較的安全で安価ですが、実体の異常性は人間のダイバーの財務的健康に有害であることが証明されています。SCP-4222の移動経路を妨害したり、誤ってその下を通過すると、退職金の喪失、住宅ローンの撤回、クレジットスコアへの損害、またある一例では収容チームのメンバーが着用するスキューバ装備の差し押さえが生じる可能性があります。2017年のSCP-4222への予算の大半を占める部分(64%、前年度から49%増加)は、これらの現象の影響を受けた職員への弁償に使用されました。
SCP-4222に関連するリスクとコストを削減するため、収容チームはオブジェクトを収容する訓練を受けたハンドウイルカの機動部隊を形成し、自然生息地の安全な場所に封じ込めることを推奨しています。
費用便益分析と倫理委員会の投票が6-1で賛成になったことから承認が与えられました。機動部隊Mu-17("シー・シェパード")と名付けられた11頭のハンドウイルカの群れに適切な訓練プログラムを開発するために、海洋生物学者と行動専門家の研究班が招集されました。
機動部隊Mu-17が2017年1月に業務を開始して以来、SCP-4222に関連する財団の犠牲者はゼロです。機動部隊によるSCP-4222への接近は排除領域を5kmから3kmに減らし、収容コストを29%以上削減することができました。
更新2017/11: Mu-17のトレーナーとハンドラーの財政に異常性が作用することが判明した後、4頭のイルカに収容プロトコルに関連する技術を教え、補強する訓練が施されました。この行動により人間の職員による毎日の管理の必要性を上手く消滅させ、収容コストがさらに28%削減されました。
更新2018/08: スターマン(Mu-17デルタ)とジッピー(Mu-17キロ)の逃走後、野生のハンドウイルカが財団の訓練による技術を利用してクロマグロを追い込み、集めている様子が観察されています。全てのイルカとこの技術に曝されている他の海洋哺乳類を見つけ、記憶処理をする努力が進められています。
マグロ資本の経済を構築したイルカに関するメディアや学術的報告は、信頼性の無いものとして対処しなければいけません。