アイテム番号: SCP-3435
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-3435は、保存用の乾燥装置を備え付けた不透明な気密ケース内に収容されます。SCP-3435の画像は認可された職員と被験者以外には配布されません。職員はSCP-3435に割り当てられる前にスクリーニング検査を受けなければいけません — 政治や芸術評論に関する背景を持つ人物は、自動的にSCP-3435やその画像を見ることが禁止されます。機動部隊ウプシロン-23("芸術評論家")は、PoI-0171(ギレルモ・グティエレス)、または彼の作品が目撃される可能性に備えてクラーク郡の美術品展示場を監視します。
いかなる職員も同時にSCP-3435とSCP-2078の両方に割り当てられることはありません。
説明: SCP-3435は、既知の異常芸術家アナーティストであるギレルモ・グティエレスによる、"もっと良い夢を見よう"Dream a Better Dreamと題された110c×ばつ68cmの油彩画です。SCP-3435には2匹の実体が描かれています — 片方は、サイエンス・フィクションを連想させるサイバネティック装置とレーザー武器を装備した青い獣脚類恐竜です。もう一方は、とんがり帽子と多彩色のマントを着用し、長杖と魔術書らしきものを持った赤いヨーロッパ風のワイバーンです。SCP-3435を繰り返し鑑賞するとこれらの実体はしばしば相対的な位置を変化させますが、鑑賞者の大多数は2匹が物理的な戦闘状態にある様子を見ているようです。絵画の背景もまた鑑賞ごとに幅広く変化し、この現象は同一人物が複数回見た場合でも発生します。
SCP-3435は、対象またはその写真を見た人物の夢において主要な異常効果を発揮します。87%のケースで、鑑賞者の夢には絵画内の実体が散発的に出現するようになります。報告によると、SCP-3435-1と指定される夢の中の実体は影響者との意思疎通を試みます。SCP-3435-1は、SCP-3435を鑑賞してから不定期間が経過すると夢に出現しなくなります — この期間の長さは1〜8夜の間で変化します。記憶処理によってSCP-3435を鑑賞した記憶を除去すると、夢の中におけるSCP-3435-1の存在を消去することが可能です。SCP-3435-1が関与する夢の共通テーマは、影響者の子供時代の要素です。
SCP-3435を社会政治的問題や紛争を描写したものと見做した場合、その鑑賞者は様々な重症度の片頭痛を経験します。鑑賞者が自らのSCP-3435の解釈を書き留めたり話したりした場合、胃痙攣・下痢・痔・便秘などの更なる副作用を被ります。
SCP-3435の化学的分析で、塗料からは過去に同定されていない幾つかの化合物が見つかりました。これらは色彩において重要な役割を担っていると考えられます。実験は進行中ですが、現在までの分析で知覚改変特性を帯びている様子は示されていません。
質問者: マラヴィラ博士
回答者: D-11424、29歳のスペイン人男性。
SCP-3435-1の出現期間: 2夜マラヴィラ博士: あの絵画が何を表しているか述べてください。
D-11424: ちょっと複雑だと思うんだが...
マラヴィラ博士: 詳細に立ち入る必要はありません。大まかな概要だけで。
D-11424: ああ、分かった。そうだな。赤い魔法使いが表現してるのは保守主義者で、青い恐竜は進歩主義者じゃないかと思う。赤い魔術書が表しているのは恐らく— (D-11424は提供されたバケツに数回嘔吐する) (弱々しく) うっ、腹が。
マラヴィラ博士: 続けられますか?
D-11424: うぅ、分からない。 (D-11424は口をタオルで拭う) 横になりたいだけだ。
マラヴィラ博士: いいでしょう、先に進みます。夢の詳細について思い出せますか?
D-11424: あー、少しはね。漠然としてる。そうだな... 恐竜が私を浜辺への散歩に連れだしたんだ。少なくとも、あれは浜辺だったと思う。いや待て、そうだ、あそこは私が8歳の夏に行った場所じゃないか。彼女は、大きくなったら何になりたいかと私に尋ねた。私はずっと深海潜水士になりたかったと答えた。私は海というのが大好きだったんだよ? (D-11424は水を一口飲む) 次に何が起きたかは忘れてしまった。
マラヴィラ博士: 他には何か?
D-11424: ああ、そうだ。赤いドラゴンが魔法の泡を作って、私に小さな王冠を渡してね、皆で海の外に潜った。潜水艦を見た、その窓から母さんが私に向かって手を振っていた。私は— (D-11424は泣き始める) そこで私は目を覚ましたんだ。すまなかった、私はただ—
マラヴィラ博士: 大丈夫ですよ。今回はここまでにしておきますか?
D-11424: ああ、ありがとう。
質問者: マラヴィラ博士
回答者: D-71799、25歳のアジア系アメリカ人女性。
SCP-3435-1の出現期間: 1夜マラヴィラ博士: 可能であれば、あの絵画が何を表しているか述べてください。
D-71799: (D-71799は呻く) 言わなきゃダメ? 考えるだけでも頭痛がするの。
マラヴィラ博士: よろしい、では先に進みましょう。昨夜見た夢について詳しく覚えていますか?
D-71799: ええ、少し。
マラヴィラ博士: 結構。思い出せる事を話してください。
D-71799: えーと、ぼんやりしてるのよね。雪が降ってたと思う。それで、絵に描いてあった恐竜とドラゴンがいた。父さんの声を聞いた気がするけど、ごめんなさい、そこはよく思い出せないわ。
マラヴィラ博士: 構いません。他に何か目立った詳細は?
D-71799: え— ああ、そうね。恐竜とドラゴンが雪の中を歩いているのを見て、そこに (沈黙) 私の妹が、トランペットを吹きながら後を追いかけてた。何故かは分からないけれど、そこだけはっきりと思い出せる。
マラヴィラ博士: 興味深いですね。それは貴方にとって何か重要な意味があることですか?
D-71799: (深呼吸する) 若い頃はミュージシャンになりたかったの。いつもクミコと一緒になって遊びまわったり、楽器の演奏をしてた。でも、あの子がいなくなって... (D-71799は泣き始める) もう音楽を続ける気力が湧かなくなったのよ。懐かしい。あの子に会いたい。
質問者: マラヴィラ博士
回答者: D-19060、22歳のアフリカ系アメリカ人男性。
SCP-3435-1の出現期間: 8夜マラヴィラ博士: まずお聞きしますが、貴方はSCP-3435の鑑賞による医学的な副作用を受けなかったのですね? 吐き気、下痢、便秘、そういった症状は?
D-19060: いや、全然。
マラヴィラ博士: 片頭痛もですか?
D-19060: ああ。
マラヴィラ博士: 興味深い。記録のために、貴方がSCP-3435を物理的にはどう見たのか、そして意味をどのように解釈したのかを述べてください。
D-19060: 恐竜とドラゴンが、まぁ見方によっちゃ微笑んでるような感じで手を繋いでたよ。空を飛んでた。意味に関しちゃ、うーん。作者の子供時代を表してるんじゃないかな、青い奴がいわゆる左脳でさ、赤が作者の想像力みたいな? はっきりとは分かんねぇけど。
マラヴィラ博士: ふむ。成程、では描かれていた実体が出てきた夢について語っていただけますか?
D-19060: ああ。夢ってのが普段どんなもんかは分かってると思うけど、何故かこの夢はもっとはっきり思い出せる。俺は昔[編集済]に住んでた時期の古い家にいた。夜中で、かなり風が強かったな。で、次に思い出せるのは裏口から出て、突然森の中に入ってたことだ。どうやってそこまで辿り着いたか覚えてないけど、雨が降り始めてて、青い恐竜が現れた。 (D-19060は溜め息を吐く) あの恐竜が何したか分かんないけど、彼女は俺を空き地に連れて行った。そこに宇宙船があった。驚いたね、俺が昔いつもクレヨンで描いてた宇宙船だった。小さなアンテナにロケットブースターにレーザーに、何もかも揃ってた。俺が乗り込むと、赤いドラゴンが運転席の後ろに座ってた。彼は俺に運転を任せてくれたんだ。俺の中には何か、珍しい物が見えるって言ってた。青い恐竜は通り過ぎた惑星や星を指差した。俺はその星に見覚えがあった。そいつらは俺が絵に描いた物、俺が物語に書いた物だった。その後、ドラゴンは操縦を代わって、俺たちは美しく光り輝く白い星に向かって加速した。そこで俺は目が覚めた。
マラヴィラ博士: ありがとう、ここまでとしましょうか。
補遺3435-01: SCP-3435の初の除幕は、ネバダ州ラスベガスの現代美術センターで行われました。機動部隊ウプシロン-23はSCP-3435を取り巻く知覚ベースの異常に気付き、まず対象への警戒態勢を取りました。効果発現によって、絵画について議論していた数人の著名な芸術評論家が同時に嘔吐し、激しい片頭痛を起こした時点で、SCP-3435は異常であると確証されました。SCP-3435は成功裏に収容され、記憶処理の後、諸症状は生煮えだったオードブルによるものとするカバーストーリーが流布されました。
補遺3435-02: PoI-0171が、AWCY?、SCP-████、並びにSCP-████が関与した事案-████-9F92において捕縛されました。グティエレス氏は当該事件への関与を否定し、自分はAWCYの構成員ではないと主張しました。
回答者: PoI-0171
質問者: マラヴィラ博士
序: グティエレス氏はこれ以前には非協力的だった。彼と過去に知り合いだったというマラヴィラ博士は、更なる尋問の試みが行われる前に彼と話すことを要請した。要請は承認された。
<記録開始>
マラヴィラ博士: こんにちは、ギレルモ。
PoI-0171: ウィル! おい、随分長くご無沙汰だったじゃねぇか! 調子は?
マラヴィラ博士: 元気だよ。ありがとう。
PoI-0171: じゃ... お前はここで働いてるって訳かい?
マラヴィラ博士: それはどういう意味かな?
PoI-0171: おいおい。俺たちの中で、お前はいつだって科学系だったろ。7年生の時、工作でマットの野郎が火山を作るのを手助けしたこと覚えてるか?
マラヴィラ博士: ああ勿論、あれは最高だったよ。で、僕らはサリナス先生に教室の掃除をさせられる羽目になった。
PoI-0171: 少なくとも俺とアーマンドは助けただろ、見捨てちゃおかなかった。
マラヴィラ博士: ああ、いい時代だったよ。
PoI-0171: 全くだ。
マラヴィラ博士: で、教えてくれないか。展示場で一体何が起こったんだ?
PoI-0171: (興奮する) 俺のせいじゃない、もう分かってるんだろうが。あのクールでも何でもねぇクソ野郎どもは、俺の未完成のキャンバスをくすねて、馬鹿馬鹿しい展示会の一部に使おうとした。俺があの作品で何をやりたかったか奴らは全く理解してなかったから、多分大混乱が起きたのはあれがそもそもの理由だな。
マラヴィラ博士: じゃあ、君はなぜあそこにいた?
PoI-0171: キャンバスを取り返すために決まってんだろ。俺とミゲルは展示会に忍び込む準備万端で、計画もしっかり練ってた、ところがそこに火の付いたカメの甲羅をヘルメットみてぇに被ったあの野郎が叫びながら走って来やがって、そっから地獄みてぇな騒ぎよ。
マラヴィラ博士: 爆発?
PoI-0171: そうだ。なぁ、俺に伝える許可が出てるかとか、そもそも知ってるかは分かんねぇけど、ミゲルも捕まってたりするのか?
マラヴィラ博士: 捕縛したのは君と他2名のAWCYメンバーだけだ、混乱の中でほとんどの人は逃げてしまったよ。他の事を話そう。
PoI-0171: おう。
マラヴィラ博士: "もっと良い夢を見よう"について教えてくれ。
PoI-0171: おお、あれもここに持ってきたのか?
マラヴィラ博士: そうだ。
PoI-0171: そうかい、ありゃ俺のお気に入りだったんだがな。隠された、秘密の意味を教えてほしいのかい?
マラヴィラ博士: 実を言えば、うん、そうなんだ。かなり興味が湧いていてね。恐竜とドラゴンは何を象徴しているんだい?
PoI-0171: まず、お前が何を思ったか知りたい。
マラヴィラ博士: 僕が個人的に、という事かな? 僕は芸術評論をするタイプじゃない。深読みはできないよ。
PoI-0171: 正確に、お前が見た物だけを教えてくれ。
マラヴィラ博士: なかなかクールな代物だとは思ったね。
PoI-0171: その通りだ! お前... お前は理解できてる奴の一人だよ!
マラヴィラ博士: 深い意味は全く無いなんてことは言わないだろ?
PoI-0171: いやいや、意味はあるさ。説明させてくれや。
マラヴィラ博士: しっかり聞いておくよ。
PoI-0171: 美術教室の先生方が言うだろ、良い芸術の鍵は"どんな感情を観客に体験してもらいたいか?"だってよ。 (PoI-0171は指を疑問符の形状に曲げる)
マラヴィラ博士: うん、前に聞いたことがある。
PoI-0171: そう、この作品に関しちゃ、そいつはすごくシンプルさ。俺がこの絵で掻き立てたかった感情は正にお前が言ったとおりだ。 "クール!" それ以上でも以下でもねぇ。
マラヴィラ博士: (くすくす笑い) じゃあ、大成功だね。でも、異常な効果についても説明してもらいたい。
PoI-0171: ああ、あれかい。面白かったぜ。展示場にいたお堅い批評家さんどもが沢山、あー、影響されたって聞いてるよ。痛快だったろうなぁ。
マラヴィラ博士: 彼らが君の言うような見方をしたとは思えないね。
PoI-0171: なぁおい、奴らは皆きっとリムジンでお家に帰る前に、タムズかペプトかその辺りの胃薬を買いに行ったに違えねぇ。ラスベガス・ストリップ沿いにどんだけ薬局があるかは神のみぞ知る事だ。今はもう全員平気だろうぜ、俺が請け合う。
マラヴィラ博士: それじゃ、なぜあの効果を付随させたのかを教えてくれ。
PoI-0171: つまりだ、こう、世界は問題を抱えてはいる。見渡すかぎり何処にでも悪いことは起こる。でも世界の全てが悪いって訳じゃない。ニュースが何をほざこうとも、空は落ちてきてない。
マラヴィラ博士: (水を一口飲む)
PoI-0171: でも、そのネガティブなクソを芸術に入れる必要はないだろ! 俺? 俺は芸術を逃げ道として見てる。もっと明るい日に照らされた、より良い世界を見る手段だ。芸術は無限だ。何故それを鎖に繋がなきゃならない?
マラヴィラ博士: だから君は描くのか?
PoI-0171: だから俺は描く。俺はセンス・オブ・ワンダーを吹き込みたいんだ。新鮮な一息の空気を。
マラヴィラ博士: それで、恐竜とドラゴン?
PoI-0171: "10歳の俺ならこの世で一番クールなのは何だと思うだろう"と考えて、それをそのまま描いた。
マラヴィラ博士: ああ、成程ね。もし異常な物でなければ、僕のオフィスの壁に飾っておきたいぐらいだ。
PoI-0171: おお、ありがとよ。
マラヴィラ博士: でもすまない、進めてくれ。
PoI-0171:影響された奴らは、子供心を失っちまってるんだ。あいつらは物事の表層だけを見るってことができず、何でもかんでも自分の視点を注入しようとする。楽しさを吸い出してる。
マラヴィラ博士: 正直言って、それは認める。
PoI-0171: だろ? お前は俺が今まで会った少数派の一人だよ。これは俺が何年も前にAre We Cool Yetから爪弾きにされてる理由でもある。奴らは"メッセージを送る"ことに憑り付かれてる。自分らがジョーカーだとでも言うように。でも全部がメッセージを送らなきゃならないってのは違うだろ? 時には単純な物、クールであるためのクールな物が必要な場合もある。
マラヴィラ博士: あれが夢に入り込む事に関しても説明してくれ。
PoI-0171: あいつらと会ったんだな?
マラヴィラ博士: 何?
PoI-0171: あの絵を見て、あいつらの夢を見たんだろ?
マラヴィラ博士: ああ、見たよ。
PoI-0171: それで? 連中は何て言ってた?
マラヴィラ博士: (溜め息) 恐竜は、僕を誇りに思っていると、夢を追い続けるようにと言ったよ。僕がやっていることには価値があると言ってくれた。彼女は、あー、僕は物事を改善していると、それを忘れないようにとも言った。
PoI-0171: で、ドラゴンは?
マラヴィラ博士: 心配するなと言った。僕の父に起こったことは僕の責任ではないとも。彼は...
PoI-0171: OK、ウィル。話したくない事は話さなくていい。あいつらがお前を迎え入れてくれたのなら、もう一度絵を見ることを恐れなくてもいいんだ。
マラヴィラ博士: ありがとう。そもそも何故ああいう夢を見るのか教えてくれないか。
PoI-0171: それは連中に聞いてもらわないと仕方ねぇ。あいつら2匹が何処から来たかは俺も知らねぇんだ、連中には自分の心がある。
マラヴィラ博士: 実体を作成したんじゃなかったのか?
PoI-0171: ある意味ではな。絵に嵌め込みはしたが、俺は連中が言う事を制御できねぇ。皆は聴くべきことを耳にするんだって、あいつらは俺にそう言った。
マラヴィラ博士: じゃあ、どうやっ—
PoI-0171: またこれだよ、どうやって俺があいつらを絵に入れたかって? 俺が絵を描いた時、もう連中はそこにいた。俺はただ形作るのを手助けしたまで。
マラヴィラ博士: 彼らはいつ君の夢に登場した?
PoI-0171: 俺が絵を描き上げる前の晩に、一度だけ夢に出た。細かいとこまでは思い出せないが、あいつらが2匹揃って言った一言だけは脳に焼き付いてる。 (PoI-0171は深呼吸をする) "私たちの目と君の目は同じ星々を見上げている。もし君がかつてのようにもう一度背伸びしたいのなら、私たちは君の手を、そして他の者たちの手も取ることができるよ。"
マラヴィラ博士: ワオ。
PoI-0171: そんな感じだ。
マラヴィラ博士: でも一体どういう意味だい?
PoI-0171: それが分かれば世話ねぇや。 (PoI-0171は笑う)
マラヴィラ博士: しかしまぁ、素敵な言葉だったよ。
PoI-0171: ああ。近況を知れて嬉しかったよ、ウィル。絵のほうは大事にしてくれ。
マラヴィラ博士: 分かった。間もなく、君を尋問に戻すことになるだろう。君の無実は無論、僕が保証する。協力してくれるかい?
PoI-0171: 何でもいいさ。もし仮に黒焦げのキャンバスが見つかったら、俺に返してくれねぇかな?
マラヴィラ博士: ここがどういう場所か分かるだろう。
PoI-0171: 冗談さ、相棒。
マラヴィラ博士: 君とまた会えて良かった、ギレルモ。
PoI-0171: こっちもさ、ウィル。他に何か聞きたいことは?
マラヴィラ博士: 一つだけ。
PoI-0171: ったく。
マラヴィラ博士: 絵画の組成のことだ。一部の染料は、過去に合成されていないか、あるいは記録されたことが無い。あれは一体何をどうした?
PoI-0171: お前んとこの人たちは皆、化学ってもんが科学であるのと同じぐらい芸術でもあることに気付いてるだろうぜ。じゃあなStay cool、ウィル。
<記録終了>
結: 現場の更なる調査と、捕縛されたAWCY構成員の尋問により、前記事件におけるPoI-0171の無実は証明された。しかしながら、尋問の終了直後に、PoI-0171は未知の手段で財団の拘留下を逃走した。彼の現在の所在は明らかになっていない。
SCP-3435の拡張実験を実施する許可を求めます。 - マラヴィラ博士
却下。あれから学ぶことはこれ以上ありません。実際問題として、当該異常存在とそれに関与したPoIに対する貴方の過剰な関与はプロフェッショナルらしからぬ行為の線を越えています。PoIがAWCYの活動に関する貴重な情報を提供していなければ、貴方は既に懲戒リストに名を連ねていたでしょう。ここで本当に大切な事とは何かを思い出してください。 - アコスタ人事管理官