クレジット
SCP-3392-JP-15。動画投稿サイト"Youtube"にて動画再生時に発生する映像広告を改変する形で出現した事例。
アイテム番号: SCP-3392-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: リッキー・ピルグリム氏はサイト-16にて保護されます。生活環境は人型生物生活マニュアルに則ったものが与えられます。必要に応じ、リッキー氏には娯楽品が支給されます。
SCP-3392-JPが出現した場合、担当職員による回収と記録が行われます。回収されたSCP-3392-JPはサイト-16の低脅威物品収容セクションにて管理されます。記録については適切なクリアランスレベルを提示することによって閲覧が可能です。
説明: SCP-3392-JPはアメリカ人男性であるリッキー・ピルグリム氏を対象として出現する異常な広告群です。現在までに2351個のSCP-3392-JPが確認されており、その全てが財団によって捕捉・確保されています。
SCP-3392-JPの内容は既存の広告を改変したものです。改変の内容は実例ごとに異なっていますが、全ての例においてドーナツもしくはそれに関連する画像を使用していることが確認されています。広告は特定のサービス・商品を紹介するものとなっていますが、紹介の対象となるサービス・商品に該当する部分全てがドーナツもしくはそれに関連する画像に置換されています。以下は一例です。
- 眼鏡の広告において、アクターが眼鏡の代わりにドーナツの穴から外界を覗き込んでいる。
- 脱毛サービスの実施時に患部にドーナツをペースト状にした物体を塗り込んでいる。
- 制汗スプレーを使用した際に、スプレーのノズルからミスタードーナツの「ゴールデンチョコレート」に添付されている砂糖菓子が噴出される。
SCP-3392-JPはレイアウト及び色彩が著しく改変されており、一見すると改変前の広告を判別することができません。ですが、専門的な構造解析をすることにより、改変前の内容を特定することができます。また、これらの広告には決まってアメリカ合衆国ニューヨーク州にあるドーナツ店「リングリング」のホームページアドレスが含まれています。リッキー氏は一時期「リングリング」にてアルバイトとして勤務していましたが、接客トラブル及びそれに起因する口論を原因として2015年02月13日に退職しています。
SCP-3392-JPは不定のタイミングでリッキー氏の近傍に出現します。大半の場合、SCP-3392-JPはポストに投函されるチラシ、テレビやウェブサイトの広告として出現しますが、その一部はリッキー氏の所持している歯磨き粉のチューブ内や、同氏が利用を目的として訪れたトイレのドアの裏側に貼り付けられている状態で出現します。
2015年08月12日、リッキー氏によるSNSへの投稿を契機としてSCP-3392-JPの存在が明らかになりました。その後リッキー氏は特定・保護され、サイト-16へと移送されました。リッキー氏に対して行われた経歴・交友関係・身体調査は全て非異常を示しました。
2015年08月14日、リッキー氏は「SCP-3392-JPについて思い当たる節がある」と証言しました。証言の内容はリッキー氏が「リングリング」を退職するきっかけの接客トラブル及び口論に関するものでした。内容は以下のように要約できます。
注文された商品が『チョコレートスペシャル』であるにも関わらず、リッキー氏が誤って『チョコパイ』を提供してしまった。その後、注文者がリッキー氏に対して暴言を吐いたため、同氏がそれに対して反論した。口論はヒートアップしたが、他のスタッフが仲裁に入ったことにより大事にならずに済んだ。
裏取り調査の結果から、上記の内容が虚偽ではないことが明らかになっています。このことから、財団はSCP-3392-JPが注文者(PoI-5569)によってもたらされたものであると判断しました。現在、財団はPoI-5569の行方を捜索しています。
また、リッキー氏はPoI-5569が去り際に以下の内容を発言していたと証言しています。
ドーナツの洗礼を浴びせてやる。
この発言の意図は不明です。