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SCP-3371
カメラのうしろBehind the Cameras
著者: Fishish Fishish 、Jack Waltz Jack Waltz 、JakdragonX JakdragonX
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(以下、翻訳クレジット)
タイトル: SCP-3371 - カメラのうしろ
翻訳責任者: C-Dives C-Dives
翻訳年: 2024
著作権者: Fishish Fishish 、Jack Waltz Jack Waltz 、JakdragonX JakdragonX
原題: SCP-3371 - Behind the Cameras
作成年: 2022
初訳時参照リビジョン: 19
元記事リンク: ソース
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身元非公開の研究員の自宅裏庭で撮影された、SCP-3371写真の一例。家の裏口ドアが開いていることに注目されたし。
アイテム番号: SCP-3371
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: SCP-3371の適切な研究と文書化が行われるまで、全ての収容プロトコルは一般社会向けの偽情報活動に注力します。財団ウェブクローラが全てのソーシャルメディア・プラットフォームを監視し、SCP-3371生成物の疑いがある写真の削除及び/または信憑性毀損を行います。必要に応じて、SCP-3371の被害者を拘留し、クラスB記憶処理を施します。
SCP-3371に関連する失踪事件の捜査は行われません。後日、標準的なプロトコルに従って、相応しいカバーストーリーが適用されます。
説明: SCP-3371は、アメリカ合衆国全土の住宅や商業施設の外観及び内部が写真撮影され、インターネット上の多様なソーシャルメディア・プラットフォームやフォーラム・ウェブサイトに投稿される現象です。これらの写真は通常、目の高さから撮影されており、入手可能なメタデータの解析を通して、全てサムスン電子のハンディカムCX405カムコーダーで撮影されたことが判明しています。撮影された建造物の住人は、建造物の内部や付近に犯人らしき人物がいた覚えはないと主張します。
SCP-3371の影響を受けた場所からは、小物や日用品などが紛失することがあります。SCP-3371の活動が長期間続いている場所では、より大きな物体の消失や移動が報告されており、その後間もなく住人自身が失踪します。
SCP-3371によって撮影された、自宅で眠っている身元不明人物の写真。
発見: 財団が初めてSCP-3371を認知したのは、サイト-119に所属する研究員の1人が、自分の写真が勝手にソーシャルメディアに投稿されており、そのうち40枚以上が自宅内で撮影されていると報告した時でした。オンラインでこれらの写真を通報する試みが失敗に終わった後、本件に関する正式な捜査が要請・承認されました。
初期の捜査では、財団情報部は問題の投稿が — 不穏ではあるものの — 本質的に非異常なものだと仮定していましたが、後に実施された敷地の詳細な調査の結果、各所から反ミーム干渉の痕跡が検出されました。その後、SCP-3371の正式な文書化が承認され、敷地自体の更なる調査が開始されました。
その週の後半、敷地内を巡回していたエージェント レイ・ウォルズが、監視カメラ付近の視界擾乱を報告しました。前述した反ミーム干渉のために、この視界の乱れは検出できず、ウォルズの報告も詳細な説明が不足していたため、当該現象はいかなる情報も得られないうちに収まりました。その後間もなく、自動オンラインシステムがSCP-3371現象の急増を報告しました — これらの写真はプライバシー侵害の性質が以前よりも顕著に強く、建造物の住人たちが睡眠、入浴、着替えなどの活動 (これらのみに限られない) を行う様子を写していました。
通常よりもやや高い反ミーム痕跡が検出されたという点で特筆すべきサイト-119の廊下。
写真がどのように撮影されたかについて追加調査が行われましたが、SCP-3371の発生は知覚不可能らしく、調査は著しく遅滞しました。何ら進展がないままに数週間が経過した後、エージェント ウォルズはサイト-119の内部でまた視界擾乱が発生していると報告しました。財団の監視カメラ越しにこの現象を観測する試みは失敗しましたが、詳細を求められたウォルズは、廊下13Aの監視カメラの位置に身元不明の人物が立っているのと見たと証言しました。報告によると、この人物は問題の監視カメラを持ち上げ、反対側の廊下にいるウォルズに向けていました。
彼の証言にも拘らず、自動保安システムはサイト-119における無許可の入退出を検出しませんでした。施設内の徹底的な捜索でも、特定の廊下全体に残留していた反ミーム干渉痕跡を除いて、いかなる異常も発見されませんでした。
しかしながら、ウォルズの主張に基づいてサイト-119の保安システムを追加調査したところ、監視カメラや設備は元々、アメリカの警備保障会社であるADTから納入されたことが判明しました。ADTとその製品に関する内部監査記録によると、これらのカメラをかつて製造していたAPEセキュリティー・ソリューションズという企業は既に倒産し、RingやSimpliSafeといった他多数の警備保障会社に吸収合併されています。この情報や、SCP-3371が一見して自在に出現・消失する能力を有することから、現時点でサイト-119を含む全建造物の70%で用いられているこの技術こそが、SCP-3371現象の主な媒体だという仮説が立てられています。
その後数週間で、SCP-3371活動の急増が再び検出されましたが、投稿された写真の被写体は全てエージェント ウォルズでした。SCP-3371の直近の活発化から本稿執筆現在までに、ボールペン17本、食堂トレイ8枚、財団支給品ノートブック5冊、Euclidクラスアノマリー3点、エージェント ジェイス・ウォルズが行方不明になっています。
サイト-119はこれらの紛失・失踪についてまだ公式にコメントしていません。