アイテム番号: SCP-2886
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: SCP-2886の現在地の確認は常時維持されます。SCP-2886割当の職員は、次なる標的を特定するため、SCP-2886の移転データに基づく経路投影チャートを作成します。SCP-2886が別の天体に移転した場合は、可能な限り迅速に発見し、経路投影チャートを更新します。
SCP-2886の異常性質に関する情報は発見され次第検閲します。とりわけ世界各地の宇宙機関の情報ネットワークや、アマチュア天文学系のWebサイトおよび雑誌には注意を払う必要があります。
1971年以降、異常性質はまだ暴かれていないものの、SCP-2886の存在は一般社会に露見しています。SCP-2886は異常性を持たない惑星の地形であるという公共の信念を保つために、可能な限りの努力がなされるべきです。
説明: SCP-2886は表面上、標高およそ██kmの休火山です。SCP-2886はまず、海王星最大の衛星であるトリトンに存在するアルベド地形の一角として、天文学者によって19世紀半ばに発見されました。時折、SCP-2886は現在の惑星表面から消失し、別な惑星に再出現します。トリトンで発見されて以来、SCP-2886は10回にわたってテレポートしており、現在の予測モデルが示すところによれば[データ削除]。
SCP-2886の異常性質が明らかになったのは、発見から約16年後、トリトンから消失して、天王星の衛星の一つであるオベロンに再出現した際です。
SCP-2886が宿主となった惑星の地質に及ぼす影響は未知数です。観察により、到着地点では膨大な量の物質が転移させられ、大部分の堆積物は惑星表面のどこか別の場所に再出現していることが指摘されています。現在有力な説として、SCP-2886は宿主の表面に波紋のように広がる影響力を持ち、到着時には周辺の残骸を明確なパターンなしに分散させているというものがあります。
過去にSCP-2886が移転した惑星の完全なリストは、文書SCP-2886-DOC1を参照してください。
火星のSCP-2886。
SCP-2886は現在火星に位置しており、一般社会にはオリンポス山の名称で知られています。無人探査機マリナー9号による1971年の公的な発見以来、SCP-2886は移動していません。
1980年、SCP-2886起源と推定される無線信号が火星の地表から発信されました。信号は一般的な家庭のラジオが受信するには余りにも微弱であったため、情報抑制は不要と判断されました。財団の電波天文学者が信号を記録することに成功しました。放送内容は完全にボイジャー探査機のゴールデンレコードに収録されたサウンドクリップで構成されており、停止するまで約3週間と2日間にわたってループし続けました。
1993年と2011年にも、似た内容の更なる放送が傍受されています。SCP-2886に関わる潜在的重要性から、これらの信号もこのファイルに含まれています。外国語の部分は日本語に翻訳されています。
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1980年:
[チェコ語の挨拶] 親愛なる友よ
[エスペラント語の挨拶] 世界
[風の音]
[雷の音]
[中国語・厦門方言の挨拶] 食べられた
[セネガルの打楽器演奏からの抜粋]
[アルメニア語の挨拶] 宇宙に存在する全ての者たち
["ジョニー・B.グッド"の歌詞を継ぎ合わせた抜粋] ゴー、ゴー、ゴー、ゴー
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1993年:
[ハイエナの鳴き声]
[列車の走る音]
[ウェールズ語の挨拶] 今も、これからもずっと
[セルビア語の挨拶] 私たちの惑星
["Dark Was The Night, Cold Was The Ground"からの抜粋] 苦しみ
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2011年:
["ジョニー・B.グッド"からの抜粋] いつかオマエは
[サターンVの打ち上げの音]
[笑い声]
[ナバホ族の夜の祈りからの抜粋]
[ジミー・カーター大統領のスピーチを継ぎ合わせた抜粋] 我々は生き延びようとしております、ですから我々は貴方がたの中に生きることになるかもしれません。広大。
[英語の挨拶] 子供たち
[中国語・厦門方言の挨拶] 食べられた
[ラテン語の格言、"Per aspera ad astra" ― 文字通りに訳せば"苦難を通って星々の中へ"]
[グジャラート語の挨拶] 連絡をください