SCP-287-JP
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収容前のSCP-287-JP-A

アイテム番号: SCP-287-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-287-JP-AおよびSCP-287-JP-Bー1の全敷地は、財団フロント企業によって買収し、収容計画が怪しまれない様に偽装します。SCP-287-JP-B-2はSCP-287-JP-B-1内で保管します。

SCP-287-JPの敷地内部においては、動植物の死体が発生または侵入しない様に、これを阻止する必要があります。現在その最大のリスクは植物、次いで小型の羽虫などです。SCP-287-JPの敷地は全体に柵と網を設置し、担当保安員は生物が死亡しない様に敷地外へ除去して下さい。対象の動植物が死亡する恐れがある場合、除去はまず救命措置よりも優先されます。

前述の手順が失敗し、SCP-287-JP敷地内で死体が発生した場合、保安員はSCP-287-JP-B-1およびB-2に出現する生物を、SCP-287-JP-B-1敷地外へ退去させそのまま終了処分とします。また、出現した生物に直系の子孫(人間の場合子や孫、植物の場合は種子や株分けされた物も含む)が居る場合、終了処分の対象に含みます。SCP-287-JPに関連すると思われる生物の遺伝子は如何なる計画においても保護されません。

日本支部理事会の決定により、当該オブジェクトの実験及び使用は禁止です。

説明: SCP-287-JPは、関連した異常現象を引き起こす3つのエリアの総称です。異常現象の起点となる区域をSCP-287-JP-A、続けて異常現象の起こる区域をSCP-287-JP-B-1、同B-2とします。

SCP-287-JPーAは██県[編集済]の半壊したビルです。元の所有者は[編集済]。SCP-287-JP-Aのビル内部で死亡した生物(動植物、菌類含む)は、███km離れたSCP-287-JPーB-1内に瞬間移動します。

SCP-287-JP-B-1は愛知県北名古屋市[編集済]にある小規模の遺跡群であり、SCP-287-JP-B-2はその中から発見された玄武岩製の石棺です。両者ともに第2次世界大戦当時に大規模な破壊を受けており、特に遺跡は製造年代やその目的が不明です。石棺はほぼ無傷の物は1つであり、残りの石棺は異常を示しません。

SCP-287-JP-B-1とB-2は、全く同じ異常性を有しています。1つ目は、ランダムに一方の内部に、SCP-287-JP-Aから転送された死体が出現する事です。死体は大量の貴金属類に埋もれた状態で現れ、およそ2分〜16時間弱経過した後に蘇生します。蘇生後の対象は完全な健康を有し、直前まで患っていた致命的な疾患および損傷は完治しています。実験では老化もこの影響を受け、103歳で死亡した人間男性は蘇生後におよそ90歳代までの"若返り"が確認されました。ただしいずれの場合も、死亡直前および死亡から蘇生までの記憶がありません。SCP-287-JP-B敷地内での死亡は、-A転送後からのプロセスを再度繰り返します。

SCP-287-JP蘇生者は、蘇生以前の生物的特徴以上の危険性を持ち合わせてはいません。しかし、特筆すべき点として、不明の年月を生存した後に再度死亡する際、その死因が蘇生以前の死と同じになる点が挙げられます。それ以外の死因は見たところ自然回避されている様で、第三者による計画された殺人は唯一の例外です。この特徴は蘇生後にもうけた子孫に隔世遺伝的に受け継がれます。しかし遺伝子検査では異常が見られず、治療法も見つかっていません。

死因の再現とは、それに伴う事件や事故の発生・危険な物体の再出現、およびこれに一般社会が巻き添えとなる可能性を秘めています。上記の異常性の為、SCP-287-JP蘇生者およびその子孫の生存は看過されるべきではありません。

研究班のメモ:SCP-287-JPの研究における最大の懸念は、次世代に危険な存在を持ち込む可能性がどれだけあるか、という点です。私はかつての管理者が誰を生き返らせたのか把握出来ていませんし、それ故に蘇生者全ての子孫を監視している自信もありません。 - エージェント・ペイデイセール

SCP-287-JPの異常性にいち早く気付いたのは、SCP-287-JP-Aの付近に住む1人の男性でした。男性はSCP-287-JP-A内で休憩中、誤って転落したと証言しており、おそらくこの時に最初の死亡を経験したと思われます。男性は蘇生後のSCP-287-JP-B-1内で、直前の記憶の欠落から当該空間を「財宝のあるネズミの隠れ家」と誤認し、以後金品目的による侵入のため転落と蘇生を繰り返していた様です。しかしSCP-287-JP-B-1に一般の考古学団が調査に訪れ、運悪く転送された男性を発見した後の混乱が財団の興味を惹き、オブジェクトの収容がなされました。

蘇生と同時に出現する貴金属類は、その価値に個人差があります。64歳のDクラス職員は金銀が多く含有していたのに対し、22歳の財団エージェントは花弁に加工された象牙に埋もれていました。この価格差の理由は未だに分かっていませんーですが、歴史学上全くの無価値とみなされる物体が出現した事はありません。貴金属類はSCP-287-JP蘇生者の死亡後も残存しますが、"再蘇生"時は一度消滅し同一素材でより繊細な作りの品と入れ替わります。

SCP-287-JP-Aは、何者かに後付けされた異常性であると仮説が立てられています。しかし、元の持ち主に対する尋問や権利関係の調査は、その背景を見出す事が出来ませんでした。

SCP-287-JP-B-2は、それ自体が移動出来る点において注目されています。

発見当時は、SCP-287-JP-B-2は縄で蓋が開かない様に固定されており、更に外部は大量の石で覆われていました。石棺内からは生きた高齢の男性が1名発見されています。しかし男性は石棺から救助された13分後に重篤な下痢と嘔吐を繰り返し、死亡しました。腸からはコレラに似た未知の病原菌が見つかっており、死因は下痢による脱水と見られています。またこれとは別に、重度のアルツハイマー型認知症を患っていました。男性は身分を証明する物を持っておらず、いつから石棺内に閉じ込められていたのかは不明です。

ページリビジョン: 14, 最終更新: 10 Jul 2022 11:48
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