アイテム番号: SCP-274
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: SCP-274の感染が確認された建物は即座に上官と機動部隊パイ-1("シティ・スリッカーズ")のリーダーに報告されます。機動部隊パイ-1はSCP-274-1を焼却し、地元警察と消防署を装い感染した建物の1km圏内を隔離して確保することになっています。機動部隊パイ-1は高圧消火ホースによりSCP-274-2を処分することになっています。SCP-274-1への侵入を主張する一般人は勾留し、クラスB記憶処理を1つ施すことになっています。SCP-274の収容または操作に用いる器具は焼却するか、全体が金属およびガラスで構成されたものでなければならず、使用後は即座に洗浄されます。SCP-274の収容違反が起きた場合はギャングに関わる放火と虚偽の説明がされます。
説明: SCP-274は可変的な色のペンキです。SCP-274に感染した建物は建物側面に大量の落書きが施され、しばしば巨大な、不吉なデザインで描かれます(付録-274参照)。粘度は一般的なペンキと同じですが、構成物の28%はヘモグロビン、12%は胃酸、60%は一般的なクライロン製ペイントスプレーの構成物で出来ています。
SCP-274が壁に塗られると、壁を覆うまで広がりどんな壁にでも付着します。SCP-274は金属、ガラス、水平面には広がることができません。SCP-274が建物に広がる間、壁の内部は大きな間充ゲルに、内壁は胃層に、外壁は保護用のシェルと表皮に変化します。SCP-274に完全に覆われた建物はSCP-274-1になります。
SCP-274-1は生命の兆候を示すと、刺激に反応し、花虫綱に類似した行動をします。SCP-274-1に変化した建物はSCP-274-1内部から音を発することで通りすがりの一般人を誘引します。D-クラス職員によりガラスの破壊音、大きな咳、痛がるような泣き声が全てで報告されました。音は入ると止みますが、SCP-274-1によるものなのかSCP-274-2によるものなのかは現在不明です。
通常、一般人は警察に通報するか音を調査します。SCP-274-1内部を調査すると、何かが存在すればSCP-274-2実体により獲物と認識されます。一般人がSCP-274-1内部の部屋に入ると、入る方法を除き彼らはSCP-274とSCP-274-2実体の1つを調査した後で即座にSCP-274-1の胃水管腔に吸引されます。
SCP-274-2はガスマスクまたはマスクと明るいパステル調のパーカーを着用した男性または女性の見た目をしたSCP-274から成る生き物です。SCP-274-2は自身の重い体重を、SCP-274-2の質量の45-50%の膜の厚みと密度で支えることができます。
SCP-274-2はSCP-274-1の刺胞として働き、壁に溶けこむことで偽装できます。この行動はSCP-274-1の獲物を待ち伏せる手段であることが解明されており、食料源と考えられる何かを検知するときにのみ反応します。
SCP-274-2は右手にSCP-274を放出する蝶番の付いた蓋を所有しています。この蓋は一般のスプレー缶と同一の見た目をしており、同様の方法でSCP-274を放射することができます。SCP-274-2は獲物を動けなくして包むためにSCP-274を目と口に向けて放射します。この手段による攻撃は非常に痛く、獲物の視界を奪い、首から下を麻痺させます。一旦捕まると、獲物は胃水管腔に入れられ、新たなSCP-274-2になります。
SCP-274-2はSCP-274-1実体にいる間は自身を複製することができ、24時間毎に新しいSCP-274-2が生まれます。一旦SCP-274-1実体1軒の中に12体のSCP-274-2が現れると、追加のSCP-274-2はSCP-274-1を離れてSCP-274を吹き付ける新しい建物を探しますが、その間は人々を避けます。一旦別のSCP-274-1から最低2km離れた箇所に建物を見つけると、SCP-274-2は自身のSCP-274が完全に乾燥するまで建物にSCP-274を吹き付けて死亡し、別のSCP-274-1実体を生じさせます。放置すれば、SCP-274は20日以内に大都市を覆うと見積もられました。
付録-274:
発見日時: | 外観 |
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01/██/2001 | SCP-274-1-1では、側面に数字の███がある大きなバスに似た絵が描かれました。バスの正面は人間のような顔に入れ替わり、背後は燃えています。バスの搭乗者はバスの前方を向き、炎に反応がないように見えます。 |
04/██/2006 | SCP-274-1-2はまるでバラバラに砕けているように描かれました。下地に、人々がSCP-274-1-2から逃げているさまが描かれ、その顔は落ちている粗石からできているように見えます。 |
03/██/2010 | SCP-274-1-3では3尾の鮫と砂浜が描かれ、複数の人間が岸を走っています。この場面は背面に大きく、漫画調のティキ像で描かれ、ほとんどがSCP-274-1-3の正面に運ばれます。 |
08/██/2011 | SCP-274-1-4は海上のノアの方舟のように描かれました。方舟に搭乗する生き物はどれも既知の種と一致しません。方舟には複数の鋭い歯と、瞳孔と網膜のない目の顔が描かれています。 |
11/██/2011 | SCP-274-1-5では下地にレベル3生物災害スーツを着用した数人の人影が描かれました。人影は互いに手用の消毒液ボトルと思われる物を求めて争っています。複数の死体が背景に積み上げられ、犬歯の形をした大きな緑色の顔のある雲が放出されています。おそらく争っているだろう人々は笑顔のように見えます。 |
07/██2012 | SCP-274-1-6では、正面に大きな頭蓋が描かれた大霊廟に似た絵が描かれました。SCP-274-1-6の下地の絵は死後硬直まで進行している人影です。1番の注目点は、複数の人影が機動部隊パイ-1で支給される標準的な戦術アーマーを着用しているように見える点です。 |
08/██2012 | SCP-274-1-7では機動部隊パイ-1が火炎瓶でSCP-274-1-7を燃やしている場面が描かれました。大きなSCP-274-2が機動部隊パイ-1を攻撃しているように見えます。 |
08/██/2012 | [編集済]。██人の工作員が███からの█,███体のSCP-274-2の大群によって死亡しました。 |