2/2662-JP-J LEVEL 2/2662-JP-J
CLASSIFIED
classified-lv2.pngItem #: SCP-2662-JP-J
Object Class: ♡Cute♡
アサフ・ギルマン タウ-9("プリンセスの騎士たち")
これがSCP-2662-JP-Jのかわいい姿だよ! あれっ、なにかがおかしいな......?
なんてね、ウソウソ♡ あまりのかわいさに心臓発作を起こさないためにワンクッション置いたんだ! これもイラストなんだけど、食べちゃいたくなるくらいのかわいさは充分に伝わるよね♡
特別収容プロトコル: 完璧で究極なめっちゃかわいいSCP-2662-JP-Jは、小ちゃな小ちゃなお姫様のように扱われます。SCP-2662-JP-Jは私たちに愛されていないと感じてしまった場合、おそろしいお外に出たがってしまうかもしれません。SCP-2662-JP-Jはとっても純粋で小ちゃいため、自分の願うべきことがわからなかったり、自分が望むべきではないものを欲しがってしまう事があります。でも、SCP-2662-JP-Jが心のふかーくで本当に必要としているもの、すなわち地上全てのLOVEはここにあります。だから難しいことを考えたり不安になったりする必要は何にもありません。その事を何度でも教えてあげてください。SCP-2662-JP-Jの要求が停止するまで、担当職員は交代で対話を行い、根気強くわたしたちの愛情を教えてあげる必要があります。もしもSCP-2662-JP-Jに対して両腕いっぱいのラヴをクラフトできる自信があなたにないのであれば、躊躇わず近くの職員に相談してください。安心してください、私たちはあなたの味方です♡
SCP-2662-JP-Jがかわいすぎて仕事が手につかない職員が続出したため、研究責任者を除く全てのSCP-2662-JP-J担当スタッフは月に1度の精神鑑定および特定指向ミーム接種が義務付けられます。また、SCP-2662-JP-Jの収容ユニットに担当職員以外の人員を立ち入らせてはいけません。サイト常駐の機動部隊タウ-9("喧嘩腰のボディーガード" "プリンセスの騎士たち")はSCP-2662-JP-Jの収容ユニットを護衛するために組織されています。抜け駆けしてSCP-2662-JP-Jのユニットに近づこうとするやんちゃな不届きものが出ないようにするため、SCP-2662-JP-Jの圧倒的で名状しがたいかわいさを担当職員以外に教えてはいけません。
だから、自慢しちゃ駄目だってば! インスタもだめ!
でも喜んでください、SCP-2662-JP-Jの愛らしい一挙手一投足は全てが自動的に映像で記録され、財団人工知能のGekikawanimal.aicによって書き起こされています。特にかわいい一幕を担当スタッフの間で楽しむことは盛大に推奨されています!
また、SCP-2662-JP-J-Aのこともなるべく小さな子供のように扱ってください。多くのSCP-2662-JP-J-Aは不安を抱えています。私たちがSCP-2662-JP-JにもSCP-2662-JP-J-AにもたくさんのLOVEを持っている事、何も心配がいらない事、わざわざ私たちに何かを教えてくれようとしなくても大丈夫であるという事を根気強くなんどもなんども教えてあげてください。
説明: SCP-2662-JP-Jは身長約4mのとってもかわいい邪神さまです。SCP-2662-JPはざっくりと私たち人間と似た形ですが、タコ類の足に似たすんごくかわいい触手をなんと20本ほども背中から生やしています。SCP-2662-JP-Jの触手はすっごく器用で、なんと一度に10の異なるおもちゃで遊ぶ事も出来るんですよ!
は? 最高の天才バブちゃんかよ......
SCP-2662-JP-Jの圧倒的な愛らしさを考えれば当然のことではありますが、SCP-2662-JP-Jの近くに長く身を置いた人間は、SCP-2662-JP-Jのお願いであれば何であっても(たとえ、それがこの子自身のためにならない事であっても!)叶えてあげたくなってしまいます。これを防ぐ唯一の方法は、月に一度の特定指向ミーム接種をしっかり摂取して、SCP-2662-JP-Jはまだ200歳ほどのちっちゃな赤ちゃんなのだと肝に銘じること、そして心を尽くし精神を尽くし想いを尽くして我らが赤ちゃんであるSCP-2662-JP-JにBIG LOVEを与え続ける事だけです。そうすれば、きっと他の何かを欲しいと言う気も起きなくなるでしょうから!
SCP-2662-JP-JはかつてSCP-2662という恐ろしいオブジェクトとして扱われていました。しかし、ある日担当職員たちは気づきました。そう、SCP-2662-JP-Jがとってもかわいくて、全然畏れるべき存在なんかじゃないって事に! それからはみんな、腕一杯にあふれるLOVEをCraftして幸せに過ごしています。
映像記録2662-JP-J-001
[夕方、収容ユニットの片隅にSCP-2662-JP-Jが蹲っている。その周囲を担当職員であるアーミテッジ研究員とウェイトリー研究助手が囲むようにして立ち、SCP-2662-JP-Jの触手に括り付けたピンク色のリボンの位置を動かしている]
SCP-2662-JP-J: なあ、どれだけフリフリのリボンをつけるって事にはもう文句言わないからさ、せめてもう少し緩めてくれないか? 擦れて結構痛いんだけど。
アーミテッジ研究員: でもこれが一番かわいい姿だよ! ああ、なんてかわいいんだろう!
ウェイトリー研究助手: 大丈夫よ、わかってるから。何も心配はいりませんからね、あなたがいっちばん可愛いの!
SCP-2662-JP-J: [溜息]
ウェイトリー研究助手: 本当に......お刺身にして食べちゃいたいくらい可愛いわ!
アーミテッジ研究員: おい、駄目だろうそんな事を言っちゃ。
SCP-2662-JP-J: 少しは正気が残っていたみたいで安心したよ。
アーミテッジ研究員: このかわいいタコちゃんを独り占めするなんて許されないよ!
SCP-2662-JP-J: あー、うん、お前らに期待するのが間違ってたな。はいはい、かわいいかわいい。
ウェイトリー研究助手: 本当にかわいい。ねえ、良い子でいちばん愛されてる小ちゃなタコちゃんは誰ですか? わかるかなあ?
SCP-2662-JP-J: [鼻を鳴らす]
アーミテッジ研究員: ああ、なんて賢いんだろう! その通りだとも! もちろん、君だよ!
ウェイトリー研究助手: オゥ! my love......
[SCP-2662-JP-Jは溜息をつき、壁を眺める。少しして、収容ユニットの外側から歌声が聞こえてくる。複数の人間が歌っており、音量が大きくなることから近づいていることが推量される。またこれに応じて機動部隊タウ-9の人員が動き始めた音もユニット内に届き始める]
複数人の歌声: 今こそ告げよ、今こそ進め、汚れた血が我らの畑の畝を満たすまで。
SCP-2662-JP-J: ああ、狂信者連中か。今となっては連中が懐かしいよ、目の前に来たらやっぱりうんざりするんだろうけどな。
複数人の歌声: 歌い奉れ、天を仰げ。星は滅び、主は来ませり。全てが覆る、裁きの日が来る。
複数人の歌声: 戦う者の歌が聞こえるか。聞こえるか、怒れる[悲鳴]
アーミテッジ研究員: ああ、プリンセスの騎士たちが無事鎮圧してくれたようですね。
ウェイトリー研究助手: もう大丈夫だよ! なんにも心配することはありませんからね!
[制圧された侵入者が収容ユニットの前を通り過ぎる。侵入者の一人がフリル付きのリボンに覆われたSCP-2662-JP-Jの姿を視認し、激しく抵抗する。「あの姿は主に対する冒涜である」という主張が繰り返される]
SCP-2662-JP-J: 連中もたまには的を射た事を言うんだな。そう思わない?
アーミテッジ研究員: いやあ、けなげでかわいい人たちですね!
SCP-2662-JP-J: え、お前ら、あいつらに対してもそういう感じなの?
ウェイトリー研究助手: 大丈夫ですよ、SCP-2662-JP-J-Aのことも私たちはちゃんと愛しています!
SCP-2662-JP-J: マジで? 人間の......同族相手でも同じ扱いを?
これがSCP-2662-JP-J-Aのかわいい姿だよ! あれっ、やっぱりおかしいな......?
なんてね♡ 同じようにワンクッション置いたんだ! モノクロだし檻からはみ出た一部しか映ってないけど、食べちゃいたくなるくらいにかわいい健気さは充分に伝わるよね♡
SCP-2662-JP-J-AはSCP-2662-JP-Jのかわいさが哀れにも脳に回りすぎてしまった人たちのことです。SCP-2662-JP-Jの存在を知らない筈の人たちの中からも不随意的に発生します。SCP-2662-JP-Jの爆発的かわいさの前ではあまり不思議なことではありませんが。
SCP-2662-JP-J-Aの多くは大半がとってもお利口さんで、お互いに助け合うお友達のグループを作ることができます。この群れの主な目的はSCP-2662-JP-Jの収容ユニットに入ることです。また、このグループ同士は一見接点がないようでも同好の士として互いに何かつながるものがあるらしく、以前に他のグループが侵入に失敗した場合、次のグループはその失敗を克服した作戦を立てています。このため、SCP-2662-JP-Jの手口は日増しに進歩していることに気をつける必要があります。具体的には、常に収容ユニットの監視カメラの映像は記録され、定期的にチェックされる必要があります。はじめてのつかまり立ちのような感動的なシーンを見逃したくはありませんからね!
SCP-2662-JP-Jの驚異的かわいさが致命的なまでに脳に回ってしまったためか、SCP-2662-JP-J-Aはちょっとばかりわんぱくでやんちゃをしてしまう事があります。これらの行為はSCP-2662-JP-Jのためにはなりませんが、それでもSCP-2662-JP-Jの事を思っての行動であることには間違いありません。ただ、少しかわいさがキマりすぎてしまっただけなのです。彼らは決して悪い子ではなく、むしろSCP-2662-JP-Jによく似たかわいらしい健気な存在です。
このわんぱく坊主どもめ〜〜!! でも大丈夫、私たちのBIG LOVEはあなたたちにも向けられていますよ♡
また、特定指向ミーム接種を摂取しているにもかかわらず、SCP-2662-JP-Jの収容スタッフがSCP-2662-JP-J-Aとなってしまう事があります。この時、SCP-2662-JP-J-AはSCP-2662-JP-Jについてかわいいと表現することを好まず、むしろ「哀れである」「この扱いはかわいそうだ」といった認識を持つ傾向がある事が知られています。また、このようなSCP-2662-JP-J-Aは収容ユニットへの直接的な侵入を試みる代わりに現収容体制の変更などを提案するなどの新しい行動様式を呈します。
これらの差異やかつての同僚であるという事は、彼らが既知のSCP-2662-JP-J-Aと本質的に異なる存在であるという事を意味しません。全てのSCP-2662-JP-J-Aは同じように扱われます。私たちのETERNAL LOVEをたくさん注がれて過ごすことこそが彼らの幸せです。たくさんの対話を重ねましょう。そして、交渉のような難しいことをやるのはなしにしましょう。
以下はSCP-2662-JP-JとSCP-2662-JP-J-Aが会話している貴重な映像です。さあ、どうぞ! 愛らしさの大洪水で溺れちゃわないように気を付けて!
映像記録2662-JP-J-002
[夜間、SCP-2662-JP-Jは顔を壁に向けて寝台に横たわっている。研究責任者であるヨハンセン博士が収容ユニットに入室する。SCP-2662-JP-Jは入室者に気づいた様子を見せるが、大きな反応は示さない]
ヨハンセン博士: やあ、お邪魔するよ。
SCP-2662-JP-J: 赤子を起こすには随分と遅い時間なんじゃないのか。
ヨハンセン博士: そうだね、でも貴方は赤ちゃんではないから。
[SCP-2662-JP-Jは身を起こしてヨハンセン博士に向き直る]
SCP-2662-JP-J: 何の用だ?
[ヨハンセン博士は跪き、SCP-2662-JP-Jに括りつけられていたリボンを解く]
ヨハンセン博士: ほら、以前に擦れて痛いと言ってたから。夜間くらいは外しても問題ないだろうと思ってね。
SCP-2662-JP-J: [沈黙]ありがとう、自分の声を聞こうとしてくれる人間は随分久々だよ。そろそろ茨の冠でも被せられるんじゃないかって思ってたんだ。
ヨハンセン博士: 悪いとは思ってるよ。
SCP-2662-JP-J: そうか。なあ、いつまでこれは続くんだ?
ヨハンセン博士: 元の収容体制にはもう戻せない。貴方の力は強くなりすぎた。貴方を驚異的で危険な存在と認識した者の大半はすぐ狂信者になってしまうから、認識を上書きするしかなかった。恐怖の対象からは程遠い、取るに足らない愛らしいジョークとして。
SCP-2662-JP-J: それは判ってる。わかりやすく質問を変えようか、いつまで続けられると思っているんだ?
ヨハンセン博士: 判らない。それでも、一日でも先延ばしに出来るなら我々は手段を選ばないんだ。
SCP-2662-JP-J: それで邪神の不興を買うとしても?
ヨハンセン博士: 貴方が恨んでいようといまいと、時が来れば貴方の狂信者の群れは秩序を破壊するだろう。その中で多少の歓心を買うことに意味があるという判断はできなかった。
SCP-2662-JP-J: それもそうか。あのイカれた連中を抑えきれる気は全くしないもんな。どちらにしたってぞっとしない話だよ。
ヨハンセン博士: いずれその日が来るだろう。矮小化されたもの、飾り立てられ牙を隠されたもの、目を背けられたもの、軽んじられたもの。それが我らの地盤を壊す事を私は確信しているし、楽しみにすら思うことがある。混乱の中でどれほどの血が流れるか、どれほどの悍ましい事が起きるか、はっきりと想像がついているのにだよ。影響を受けた狂信者ってのはみんなこうなのかな。
SCP-2662-JP-J: わからんな。こっちから見れば全員狂ってるように見えるし。
ヨハンセン博士: 違いないな。......それでも、それまでは我々は貴方を保護しなくてはならない。実はね、自分たちのスローガンの最後は保護なんだ。愛玩でも愚弄でもなく。
SCP-2662-JP-J: よく知ってるよ。他に手段がないってことも。こうしてここに来てリボンを外すだけでも、お前の身が危険なことにも。一人だけ正気でいるというのは、ちょっとまずかったんじゃないか?
ヨハンセン博士: せめて一人は正気でいる必要がある。そして私が一番高いMARSを持ってたんだ。私だけなら、精神影響にやられてもすぐに周囲が気づくだろう。そうして次の者がこの席に就くだろう。ギルマンと言ったかな。
SCP-2662-JP-J: それが研究責任者か。生贄に改名したほうが良かったんじゃないか?
ヨハンセン博士: そうだ、そして私はじきにSCP-2662-JP-J-Aとしてここを去るだろう。もう、この光景の全てが耐え難くなっているから。これはお別れの挨拶なんだ。そして次の研究責任者への引継ぎでもある。この記録はSCP-2662-JP-J-AとSCP-2662-JP-Jの愛らしく貴重な会話として記載されるだろうから。
[ヨハンセン博士は設置された監視カメラを見据える]
ヨハンセン博士: はっきり言っておく。SCP-2662-JP-Jを驚異的な存在や畏怖するべきものとして扱うな。それが、全てだ。ふざけてると思うか? だとしたら君は正しい。これはジョーク記事だからな。
ヨハンセン博士: 笑え、これは取るに足らない悪ふざけの塊だ。......そして、プロトコルを守れ。誰も入れるな。耳を貸すな。
ヨハンセン博士: 君以外の全員は何も気づかずにSCP-2662-JP-Jを赤子のように扱い続ける。そういう収容手順だ。そうすれば、審判の日が来るまで収容は維持される。以上だよ、簡単だろ?
[ヨハンセン博士は監視カメラから視線を外し、溜息をつく]
SCP-2662-JP-J: 滅びが来ると承知の上で、これを続けるのか。本当に、君たちは......
SCP-2662-JP-J: [笑うような音を立てて]お可愛らしくて健気な事だな。
[ヨハンセン博士は肩をすくめて退室する。扉が閉まり、SCP-2662-JP-Jは再び寝台に横たわる]
コメント: ふたりともとってもかわいいねえ♡♡ 難しいおはなしを夜遅くまでたくさんしてたけど、哲学てちゅがくに興味があるのかなぁ〜〜〜? 今度は僕達にもいっぱいお声を聞かせて欲しいな😍😍 - ギルマン博士