そうです。そこなんです。このアイデアに協力してくれた多くの方々に感謝します、特にdjkaktusには。
画像はクリエイティブ・コモンズ: https://commons.wikimedia.org/wiki/File:CM-112.jpg
翻訳:
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事象2613-A-45の最後の数秒間に撮影されたSCP-2613-1。
アイテム番号: SCP-2613
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: 影響領域における緊急通報サービスの監視を維持します。検出された全てのSCP-2613事象には、機動部隊シータ-13("死体集めだよ")が動員されます。
必要に応じ、非財団職員には、SCP-2613事象を予定外の葬列であると説明します。死体の蘇生、SCP-2613-3個体の乾燥化、葬列の消失事象を目撃した人物は、記憶処理を施してから一般社会へと返します。
実験のための具体的な承認が降りない限り、SCP-2613事象への干渉は固く禁じられています。MTFシータ-13は、非財団職員がSCP-2613事象と相互作用することを阻止します。SCP-2613の実験中に回収された死体は徹底的な記録を取った後、回収から1週間が経過しないうちに焼却処分します。
説明: SCP-2613は、ワシントンD.C.の首都圏で発生源不明の葬列が不定期に出現する異常事象です。これらの葬列は、先導役を務める1台の霊柩車(以下、SCP-2613-1)と、そのルートに沿って付随走行する複数台の車両(以下、SCP-2613-2実例)から成っています。SCP-2613-2実例群のナンバープレートは、全く情報が記されていないか、もしくは取り付けられている車両の詳細と何ら相関性を持っていないものです。
これらの車両群は、アメリカ国軍に属する軍服を着用した様々な数の人間たち(以下、SCP-2613-3実体)によって運転および乗車されています。SCP-2613-3実体群に関連する制服は様々な時代の軍のものを網羅しており、その中には自動車の発明以前に使われていたデザインが含まれます。
SCP-2613事象は、身元の特定が困難もしくは不可能である特定人物の死亡直後、多くの場合は緊急サービスが対応する前に発生します。財団によって完全に身元が特定された全ての対象人物には、過去、米軍に所属していたことを示す記録が残っています。これらの人物は一様に放浪癖があるため、SCP-2613事象が直接的に目撃されない限り、彼らの失踪に係る財団側からの情報抑制は推奨されていません。
SCP-2613の開始イベントは過去2回監視カメラに捉えられており、どちらの場合も、対象となった死亡者はSCP-2613と関係の無い苦痛の兆候を示した後に昏倒しました。数分後、SCP-2613-1が現場に到着し、続けて問題の死者は蘇生しました。どちらの事象でも、死者はSCP-2613-1の後部コンパートメントを開けて中に入りました。試験と実験を通し、これらの開始イベントに関与した死者は、乗車以降は蘇生状態を保っていないことが明らかになりました。
1回限りの例外を除き、SCP-2613事象は同一のパターンに従っている様子が観察されています。
- SCP-2613-1実体が死亡した人物を回収する。
- SCP-2613-1実体は最も近くにある墓地へと移動し始める。
- 平均しておよそ1分ごとに1台のペースで追加されるSCP-2613-2実例が、葬列の規模を拡大していく。
- 墓地への到着時、SCP-2613-1は減速して停止する。
- SCP-2613-1とSCP-2613-2実例は、全ての乗員と共に即座に消失する。
消失事象のビデオ監視映像からは、この動作の仕組みについての情報が殆ど得られていません。
SCP-2613-3実体群は比較的に言って友好的かつ協力的であることが証明されていますが、SCP-2613-2実例の整然とした進行を妨げる如何なる試みも ― SCP-2613-3個体の乗員によるものであれ、財団職員によるものであれ ― SCP-2613-3個体の即死と急激な乾燥化という結果を招くことになります。これを引き起こす試みには、ドアや窓を開けること、或いはその他の非正統的な手法で乗車することが含まれます。
SCP-2613-3個体の挙動を考慮して、大規模な葬列は実験対象から除外されています。SCP-2613事象は進行が妨害されなければ常に何事もなく終了しますが、葬列が大規模である場合、遅延の原因を探るためにSCP-2613-3個体が自ら車両の外に出ようとして、乾燥化イベントの"ドミノ現象"を引き起こす可能性があります。
事案記録-2613-A-7
前回事象(2613-A-6)において、SCP-2613-1に収められた遺体は更なる実験および身元特定のために回収された。前回の事象発生から9日後、サイト-88の正門前で葬列の車両がアイドリングしているのが発見された。この葬列には生きた状態のSCP-2613-3個体が乗っておらず、以前の行動パターンに従ってはいなかった。実験に関与していた遺体を別なサイトへ移送したところ、葬列はこれまで観察されていたものと同じように消失した。
さらに9日後、遺体の移送先のサイトでも同様の現象が発生。SCP-2613事象は異常な行動パターンを維持し続けており、既に乾燥死したSCP-2613-3個体を載せた車両が徐々に増加していることに鑑みて、現場の保安職員は妥協を強いられた。
これ以上の葬列拡大を阻止するため、回収した遺体を処分する決定が下された。これに続き、遺体の残骸は三度別な場所へ移送され、葬列は消失するのが観察された。通常予想される振舞いからのこれ以上の逸脱は確認されていない。この事件に関与した遺体の身元は、現在も不明のままである。