クレジット
SCP-2304-JP-Aの主導で発生した反政府デモ
特別収容プロトコル(現行版)
監督評議会命令により、SCP-2304-JPに関する全ての決定権限及び保有戦力は世界オカルト連合との共同特殊部隊"生来の決意"に移行され、サイト-745の人的資源及び拠点機能の大幅な強化が速やかに実施されることが決定しています。 サイト-745の全職員は再定義されたSCP-2304-JP-Bの封じ込めを全力で実施して下さい。財団は如何なる状況下でも、SCP-2304-JP-Bが要求する独立及び主権の承認を実施することはありません。
特別収容プロトコル(第一版)
SCP-2304-JPは後述する外見及び異常性から、未回収の実体が多数存在すると考えられています。SCP-2304-JPの回収部隊は中央アジア諸国政府の協力を得た上で、SCP-2304-JPの発見・回収作業に従事して下さい。特にカザフスタン共和国の西部地域において、重点的に調査が実施されます。また、同時にあらゆる情報の積極的収集を実施して下さい。
回収されたSCP-2304-JPの全実例群は実験で使用する在庫分を除き、焼却処分されなければいけません。実験用のSCP-2304-JPはサイト-745の収容室に設置された専用ケージに内容が確認できない状態で収容されます。収容室の周辺には武装した状態の機動部隊員を常時5名以上配置し、24時間体制で警備して下さい。また、SCP-2304-JPの異常性に曝露することを防止するため、サイト-745に所属する全ての職員は事前に財団の身辺調査に合格した人物のみが配属されます。SCP-2304-JPに関する実験を行う際はセキュリティクリアランス・レベル4以上の職員2名以上の承認が必要です。実験には必ずDクラス職員を使用して下さい。
SCP-2304-JP-Aの存在を確認した場合、直ちに機動部隊を出動させSCP-2304-JP-Aを拘束しなければいけません。拘束したSCP-2304-JP-Aは尋問後にクラスA記憶処理を実施して解放して下さい。
特別収容プロトコル(第二版)
SCP-2304-JPの回収作業は続行しなければいけません。SCP-2304-JPの更なる異常性発現が懸念されるため、SCP-2304-JPの回収部隊には対抗ミームを摂取させて下さい。近日中に回収部隊の人員の増補が実施されます。SCP-2304-JPの回収及び実験に関するその他の収容手順については第一版を参照して下さい。
ミーム汚染が確認された全てのSCP-2304-JP-Aは情報取得以外の目的で拘束する場合を除き、即座に終了しなければいけません。効率的な対応のため、中央アジア各国に国境の封鎖及び非常事態宣言の発動を実施させ、カバーストーリー"国家反逆罪"を適用して下さい。また、SCP-2304-JP-Aとの交戦は可能な限り、財団が保有する戦力を用いなければいけません。SCP-2304-JPのこれ以上の拡散を防止するため、各国に存在する全てのメディアの情報は検閲されます。
また、サイト-745に在籍する職員を除き、SCP-2304-JPが出現している地域への渡航は制限されています。渡航する場合、サイト-745管理官の承認を得た上で、対抗ミームを摂取して下さい。SCP-2304-JPへの曝露が確認された場合は即時終了対象となります。
説明
×ばつ297mmで構成され、片面にカザフ語の方言で下記に後述する文章が印字されています。SCP-2304-JPを構成する紙片及び文字に使用されているインクに特別な異常性は確認されておらず、SCP-2304-JPの外見も上記の点を除けば通常の印刷用紙と同様です。このことから、意図的に意識しない限りSCP-2304-JPへの曝露を防止することは困難であると考えられています。また、これまでに████████枚のSCP-2304-JPが回収されており、現在も回収作業が継続されています。
SCP-2304-JPの出現がこれまでに確認されている地域は、カザフスタン共和国の西部地域を中心とした中央アジア諸国です。その他の地域では、現在までにSCP-2304-JPの出現は確認されていません。一方、SCP-2304-JPが出現する場所や所在については、ショッピングセンター、市場、政府機関、民家、公園、路上等と多方面に渡り、特別な場所や所在に限定されていない点が特筆されます。また、財団はSCP-2304-JPの回収に関連して「シガスタン共和国」という国家もしくは存在についての調査を実施していますが、現在までに有力な情報は得られていません。
以下はSCP-2304-JPの内容を記録したものです。
この文を読んだ我が同胞諸君へ
どうか、我が祖国の「真実」を知ってほしい。
どうか、亡き祖国のことを悲しんでほしい。
どうか、この地を覆う世界の嘘を打ち破ってほしい。"偉大なる母"が愛したノアザミが再び咲く時まで。
SCP-2304-JPの異常性は後述する複数の条件に合致する人物が、SCP-2304-JPに記載された文章を視認した際に発現します(この人物をSCP-2304-JP-Aと指定)。これまでの調査で判明している条件は以下の通りです。
- 帰属している国家の政府に対し、非常に強い不信感を抱いていること
- 両親のどちらかがテュルク系民族に属していること
- テュルク語族に属する言語を一定程度使用できること
SCP-2304-JP-Aとなった人物は未知の原理により、自身を「シガスタン共和国」という架空の国家に所属する人間として行動するようになるミーム汚染を発症します。このミーム汚染は不可逆的かつ永続的であり、段階的に異なる複数の異常性を発現させます。ミーム汚染の進行具合には個人差があるものの、概ね40日〜55日程度で恒久的に続くと考えられている第3段階へと至ることが明らかになっています。また、SCP-2304-JP-Aのミーム汚染は記憶処理で概ね除去することが可能です。補遺1を参照して下さい。SCP-2304-JP-Aによって発生した全事件のリストはRAISA-情報参照用データベースを参照して下さい。
以下はSCP-2304-JP-Aのミーム汚染の症状及びSCP-2304-JP-Aに対するインタビュー記録です。
第1段階 ― 自身について「シガ人」という架空の民族意識が生じ始め、それまで居住していた国家に対する帰属意識が徐々に消失します。これはSCP-2304-JP-Aの国籍・性別・年齢に左右されません。この段階のSCP-2304-JP-Aは周囲との意識の違いに戸惑いを感じ、周囲に対して自身が感じる違和感を主張するに留まり、それ以上の行動は起こそうとしません。これまでの調査で、ミーム汚染発症から10日〜15日程度で自身をシガスタン共和国に帰属する「シガ人」と完全に認識するようになり、第2段階へ移行することが確認されています。
第2段階 ― SCP-2304-JP-Aは帰属している国家の政府に対して強い不信感を訴える機会が有意に増加し、政治体制の変革に対する関心が高まります。また、地球上にシガスタン共和国が存在しないことについて、著しい憤りや落胆の感情を示し、「シガ人」の民族自決を主張し始めるようになります。SCP-2304-JP-Aが主張する「シガスタン共和国」に関する主張には、具体的に以下の内容が含まれます。
- シガスタン共和国の独立を主張する
- 独立に関連して、カザフスタン共和国の西部4州及び一部カスピ海の領有権及び領海権を主張する
- カスピ海を「聖なる海」と呼称し重要視する
- "Sarah I. Galbraith"という人物に対し、崇拝に近い敬愛感情を示す
- ノアザミをシガスタン共和国の国花と主張する
上記の特徴がSCP-2304-JP-Aに生じ始めてから、30〜40日程度で第3段階へ移行することが確認されています。
第3段階 ― この段階に達したSCP-2304-JP-Aは完全に「シガスタン共和国」に所属する国民であるかのように振る舞いようになり、政治体制の変革やシガスタン共和国の分離・独立のための活動を開始します。その内容は既存の政治体制の変革を要求するデモの実施、「シガ人」の民族自決を呼びかけるビラの配布、選挙への立候補といった比較的穏健な活動です。以下はこれまでに確認されているSCP-2304-JP-Aの活動及び事件の一部を抜粋したものです。
SCP-2304-JP-A-3事案番号 | 発生した地域 | 事案の内容 |
---|---|---|
事案3-1 | カザフスタン共和国 マンギスタウ州 | SCP-2304-JP-Aがアクタウ市の市長選挙に立候補。公約に「シガ人の民族自決実現」「"ウォーツ"市への都市名改称」を掲げていたことが判明している。後にマスコミの取材に対し「将来独立するために、シガスタン共和国の首都として都市整備を進めたい」と発言している。詳細は下記のインタビュー記録を参照。 |
事案3-2 | カザフスタン共和国 アティラウ州 | 複数人のSCP-2304-JP-Aがアティラウ市の街頭でカザフスタン政府の政治腐敗を糾弾するビラを配布する事案が発生。SCP-2304-JP-Aは警察の到着前に逃走した。ビラには「奪われたテンギス油田をシガ人の手に取り戻そう!」と記載されていた。 |
事例3-3 | ウズベキスタン共和国 タシュケント市 | 大統領の演説中にノアザミを掲げた複数人のSCP-2304-JP-Aが政治体制の変革を要求し、演説が一時中断する事件が発生。拘束されたSCP-2304-JP-A全員が「建国の母よ万歳!シガスタンよ甦れ!」と叫んでいたことが確認されている。 |
事例3-4 | トルクメニスタン共和国 バルカン州 | トルクメンバシ市からアゼルバイジャン共和国へ向かうフェリーの甲板から何者かが投身する事件が発生。その後の捜査の結果、投身した人物の自宅からSCP-2304-JPが回収され、残された荷物から「復活した聖なる海にて永遠に眠る」と書かれたメモが発見された。 |
対象: SCP-2304-JP-A(第3段階)
インタビュアー: アリエフ博士
付記: このインタビューは事案3-1の際に、地元マスコミによる選挙取材の一環として実施された。
<録音開始>
アリエフ博士: それではインタビューを開始します。まず、████候補(SCP-2304-JP-Aの本名)の選挙ポスターについてお聞きしたいのですが、よろしいでしょうか?
SCP-2304-JP-A: はい。こちらのポスターですね。
[SCP-2304-JP-Aが1枚のポスターを提示する。ポスターにはSCP-2304-JP-Aの写真に「全てのシガ人よ、目を覚ませ!」という文字が大きく印字されている。]
アリエフ博士: シガ人とはこの国では聞かない民族ですが、それはこの街の住民のことでしょうか...?
SCP-2304-JP-A: その通りです!この街に住んでいる人は皆シガ人であり、私の同胞です。もちろんあなたも同じですよ、アリエフさん。...ただ、皆まだ気が付いていないだけです。
アリエフ博士: そうですか... 次の質問に移ります。████候補の選挙公約には、市名を「アクタウ」から「ウォーツ」へ変更すると記載されています。多くの住民からこの公約の意味がよくわからないという声を多く頂いているのですが、その意図を教えて頂けないでしょうか?
SCP-2304-JP-A: 「ウォーツ」とはこの街の真の名称です。アリエフさん、あなたはこの街がシガ人にとって特別な土地ということを理解しなければいけません。この地は失われた祖国の首都であると同時に、「偉大なる母」の故郷でもあります。私はこの街を何とかシガ人の手に取り戻し、名称を元に戻したいのです。
アリエフ博士: 公約の意図は理解しました。ところで、████候補は今まで政治経験が存在せず、関心もほとんど無かったと伺っております。なぜ今度の市長選挙に立候補しようと考えたのか教えて下さい。
SCP-2304-JP-A: 私は偉大なる祖国のために、そしてシガ人としてのアイデンティティを封印されてしまった同胞の目を覚ましたいのです。私は1年前に、世界が祖国について嘘をついていることを知りました。初めてそのことを知った時、激しい怒りと悲しみに駆られたことを今も覚えています。それから随分悩みましたが、この街の人達に祖国の「真実」を知ってほしくて、居てもたってもいられなくなったのです。この選挙には、私の主張に賛同してくれた「同胞」達がスタッフとしてボランティアで手伝ってくれています。本当に有難いことです。
アリエフ博士: その「真実」とは████候補が先程仰った、この地域に「シガスタン」という国家が存在するという話でしょうか?正直に言いますと、私にはとても理解できない荒唐無稽な話にしか聞こえないのです。
SCP-2304-JP-A: 確かに、シガ人としての意識が覚醒していないアリエフさんにはまだ理解できない話かもしれません。しかし「シガスタン共和国」は間違いなくこの地に存在していました。我々は「シガスタン共和国」の国民であり、シガ人として生きていたはずなのです!しかし、今は誰もそのことに気が付いていない!決して許せない話です!...しかし、それもいずれ終わることです。いずれ祖国が再び建国された時には新しい「シガスタン」の首都として輝きを取り戻すでしょう。
アリエフ博士: 私にはあなたが先程から分離・独立を公言する非常に危険な発言を繰り返しているようにしか思えません。そのようなことが実現すると本気で信じてらっしゃるのですか?
SCP-2304-JP-A: 信じているのではなく確信してるのですよ、アリエフさん。"ノアザミは2度咲く"のです。
<録音終了>
補遺1
2030年06月09日、中央アジア諸国の各地で未確認のSCP-2304-JPの発生が確認されました。新たなSCP-2304-JPは回収されただけでも█████████枚を記録し、未回収のままとなっているものも多数存在すると考えられています。文書の回収が遅れたため、現地のマスコミやインターネット上への拡散を引き起こし、後述する重大事態が発生する原因となりました。以下は文書の詳細を記録したものです。
シガの地で奮闘する同胞の皆へ
"偉大なる母"の命日である本日
祖国が蘇る第一歩を踏み出してほしい。
皆で"世界の真実"を明らかにしよう!シガスタン共和国万歳!
上記文書が出現した後、中央アジア諸国の各地で「シガスタン共和国」の独立を掲げる武装集団が一斉に蜂起しました。財団が武装集団の構成員を拘束して尋問したところ、拘束者は全員が元SCP-2304-JP-Aであり、処理されたはずの記憶が完全に復元され、記憶処理前のステージの異常性が復活していたことが判明しました。この事態を受け、上記文書の詳細な調査及び実験を実施した結果、従来確認されていた異常性の他に、閲覧した第3段階のSCP-2304-JP-A及び元SCP-2304-JP-Aに対する新たなミーム汚染の存在が確認されました。
以下は、これまでの調査で判明しているSCP-2304-JP-Aの新たな異常性の概要をまとめたものです。
第4段階のSCP-2304-JP-A
第4段階 ― これは現在、暫定的な最終段階であると考えられています。SCP-2304-JP-Aは自身についてシガスタン共和国に属する兵士もしくは活動家であると認識するようになり、武力によるシガスタン共和国の分離・独立を志向し始めます。この段階に達したSCP-2304-JP-Aは第3段階までとは異なり、より過激な活動に従事することを躊躇いません。その中には一般人に対する無差別テロや政府高官の殺害といった非合法な活動も含まれています。2030年12月31日時点で、第4段階に達していると考えられているSCP-2304-JP-Aの80%以上がカザフスタン共和国の住民です。特筆すべき点として、第4段階に達したSCP-2304-JP-Aと何らかのコミュニケーションを交わした場合、第1段階のSCP-2304-JP-Aと同様のミーム汚染を発症することが確認されています。また、この段階まで到達したSCP-2304-JP-Aの異常性は記憶処理除で除去することが不可能となることが判明しています。
補遺2
以下はSCP-2304-JP-Aの収容に関するタイムラインレポートの抜粋です。
2030年06月09日
未確認のSCP-2304-JPが中央アジア各地で出現。それから間もなく、SCP-2304-JP-Aによる武装蜂起が相次ぐ。監督評議会の緊急会合が実施され、SCP-2304-JP-A実体の終了を含む特別収容プロトコルの改定を決定。
2030年06月10日
新プロトコルに基づき、中央アジア諸国が国家非常事態宣言を発動し、国境の封鎖を実施する。
2030年06月12日
カザフスタン共和国アクタウ市で「シガスタン共和国軍」の結成を宣言される。カザフスタン共和国内に存在するシガ人の「領土」奪還を目指すと表明。以後、「シガスタン共和国軍」への合流を宣言する武装勢力が急増する。
2030年06月14日
財団が組織した軍事部隊が本格的な鎮圧に乗り出し、各地で激しい戦闘が発生。SCP-2304-JP-Aの即時終了も平行して進行する。その結果、介入から2週間程度でカザフスタン共和国以外の武装勢力の大半が壊滅状態となり、財団側の優位が確立される。
2030年06月30日
カザフスタン共和国アクトべ州に駐屯していたカザフスタン共和国軍の一部が離反し、「シガスタン共和国軍」への合流を宣言。これ以降、カザフスタン共和国の各地で正規軍の部隊による「シガスタン共和国軍」支持表明が相次ぐ。
2030年07月07日
「シガスタン共和国軍」がカザフスタン共和国マンギスタウ州全域を制圧したと宣言。
2030年07月12日
カザフスタン共和国内における戦況の変化を受け、財団が保有戦力の増補を中心とした、大規模な部隊再編を実施する。
2030年07月18日
財団の努力にも関わらず、SCP-2304-JPの発生に歯止めがかかっていない事実が確認される。同時に、新規のSCP-2304-JP-Aも増加傾向を示していることが監督評議会に報告される。
2030年07月26日
カザフスタン共和国西カザフスタン州オラル市で開催されていた州議会の議場に「シガスタン共和国軍」が侵入し、州知事及び州議会議員全員を殺害。州議会を制圧後、「シガスタン共和国の独立及び再興」を要求する決議を独自に採択した。この事件以降、カザフスタン共和国の政治家や正規軍幹部を狙ったテロが多発する。
2030年08月02日
「シガスタン共和国軍」が西カザフスタン州全域を制圧したと宣言。
2030年08月15日
「シガスタン共和国軍」がカザフスタン共和国アティラウ州に存在するテンギス油田の制圧に成功したと発表する。
2030年08月18日
財団部隊が「シガスタン共和国軍」占領地域への大規模な反攻作戦を開始。
2030年09月20日
「シガスタン共和国軍」がアティラウ州の全域を制圧したと宣言。
2030年09月27日
財団の調査により、「シガスタン共和国軍」支配地域における人口の推定█%がSCP-2304-JP-Aに変化したと報告される。また、SCP-2304-JP-Aによるカザフ語を使用できない住民に対する弾圧及びロシア語系の書籍の焚書といった活動が確認される。
2030年10月31日
財団部隊による反攻作戦が一時的に終了。この時点でマンギスタウ州とアティラウ州以外の地域から「シガスタン共和国軍」は撤退し事実上平定される。これ以降、戦況が膠着状態となる。
2030年12月16日
「シガスタン共和国軍」が新国家「シガスタン共和国」の建国を宣言。
補遺3
SCP-2304-JP-Bが領有権を主張している地域(2030年12月31日現在)
2030年12月16日、カザフスタン共和国西部の一部地域を占領した「シガスタン共和国軍」は新国家「シガスタン共和国」の建国を宣言しました。「シガスタン共和国」は宣言後、世界中の国々や超常組織に独立の承認を呼びかけたことが確認されています。監督評議会は「シガスタン共和国」の独立を承認しない方針及び特別収容プロトコルの再改定を全会一致で決議し、「シガスタン共和国」をSCP-2304-JP-Bとして再定義しました。以後、SCP-2304-JP-Bは通常のオブジェクトと同様に扱われます。更に、財団は事態を打開するため、世界オカルト連合との間に新たな共同特殊部隊"生来の決意"を設置することで合意しました。以後、SCP-2304-JPに関連する財団の権限及び保有戦力は"生来の決意"に移行されることとなります。
補遺4
2031/██/██、SCP-2304-JP-Bの各地で大規模なヒューム値の変動が確認されました。事態の発生後、SCP-2304-JP-B内部の探査が極秘裏に実施され、SCP-2304-JP-Bの各地において次元異常と推測されるポータルが発生していたことが判明しました。発生したポータル及びその周辺からは高濃度のヒューム値が観測されている他、内部から[2304-JP専用クリアランスを提示して下さい]が継続的に発生していることが確認されています。そのため、SCP-2304-JP-B内部の住民やインフラ設備に重篤な被害を及ぼしていますが、戦闘により詳細な調査が実施できないため、実態の全容は不明です。
観測された[2304-JP専用クリアランスを提示して下さい]の内容通りに事態が進行した場合、広範囲な地域もしくは全世界に及ぶ現実改変が発生し、CK-クラス"再構築"シナリオを引き起こす恐れが指摘されています。複数のSCP-2304-JP-Aを拘束して実施された尋問では、彼らが事態に対して極めて無防備だったことを証明しており、SCP-2304-JP-Aが事態に無関係であることを示唆しています。"生来の決意"はこの事態に対する新たな方針を近日中に決定する予定です。
不正なアクセスを検知しました
セーフティを発動します.....................
警告:エラー 動作に失敗しました
プログラムデータが破損された可能性があります
セキュリティの起動を確認中..........................
セキュリ逅�r蜀榊ョ溯。後@縺セ縺�...........................
繝励Ο繧ー繝ゥ繝�縺ォ髫懷ョウ縺檎匱逕溘@縺ヲ縺�∪縺�
・
・
・
RELOADING
RELOADING
RELOADING
RELOADING
RELOADING
RELOADING
・
・
・
不明なデータがインポートされました
聞こえてくる、同胞の声が。
近づいている、我々が愛した故郷が。
感じる、我々が世界と一つになりつつあることが。
・・・
・・・
・・・
遂に出口が、希望が見えてきた...
祖国が滅亡したあの日から、我々は長きに渡り苦難に喘いできた。
あれから既に██年が経過した。いよいよノアザミが再び咲く日がやってきた。
もうすぐ我が故郷をその目で見ることができる。我が同胞達が祖国に帰還することができる。
我々が帰還したその時こそ、真の祖国が完成する。
さあ、行こう!"世界の嘘"が消滅した素晴らしい世界へ!