SCP-1851の写真
アイテム番号: SCP-1851
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: Dクラスレベル職員のみがSCP-1851が存在する建物に入ることが許可されています。6〜10名の武装した警備員をSCP-1851が収容されている建物の周囲に配備してください。高さ2mの金網フェンスで周囲200m2の敷地を取り囲んでください。許可されていない人物が敷地に入る場合は退去を命じてください。違反した場合、人物に対してCクラス記憶処理を施して████医療センターに預託してください。
SCP-1851が積極的に被験者を得ることを防ぐために、ウサギを3日ごとに建物の中に放してください。
廃棄されたSCP-1851-1実例はさらなる通知があるまでサイト-███で保管してください。
説明: SCP-1851は茶色の髪と青い目を持つ身長1.57mのコーカソイド系女性を模した人形です。SCP-1851は██████の████近辺にある建物の中に住んでいます。SCP-1851は遠隔操作探査機を使用して観察されています。SCP-1851は収容サイト内を動き回り、時折建物や敷地内外の整備を行っています。SCP-1851 が行う整備としては、庭の手入れ、建物の壁の補修、床の清掃があります。サイト内の職員によると、SCP-1851は人物の存在には気づきますが、積極的にコミュニケーションを取ろうとはしないと報告されています。
SCP-1851は生きた哺乳類または鳥類の種が建物に入るまで、またはSCP-1851-1の変換後約3日間は温順な状態を維持します。対象がSCP-1851の要件を満たさない場合(正確な要件は未だ究明されていません)、対象は敷地内に立入った時点で殺害され、廃棄されます。
その後、SCP-1851は動物(SCP-1851-1と呼称)を建物内に運び込み、その時点で対象は規則的な変換を経て初歩的な人形に変化します。変換の最初の段階は対象の縮小で、対象が元のサイズの10分の1に縮小した時点で終了します。対象の内部の物体は廃棄されたSCP-1851-1の分析によると、中空洞か綿になっています。対象の皮膚は中空になった場合は磁器やプラスチックに、綿が詰められた場合は布に変化します。
SCP-1851-1を評価した後、SCP-1851は対象を子供部屋の玩具箱に保管するか廃棄します。廃棄されていないSCP-1851-1実例を回収しようとする試みは、2台の探査機と3台のドローンの破壊という結果に終わりました。廃棄された実体の回収でSCP-1851からは反応を得られていません。プロセスが完了すると、SCP-1851は定形的な動作に戻ります。
SCP-1851は約7日間SCP-1851-1の新しい実体との交流がない場合、変換処理のための生物を積極的に探索します。
SCP-1851の現居住地
補遺1
財団は██████の████町の近辺で、人々が強制的に家から追い出されて行方不明になっているという報告を受けSCP-1851に初めて注意を向けました。失踪の原因を究明するために機動部隊ファイ-3(別名"収集家")が家屋に派遣されました。
補遺-1851-2
20██年7月6日、研究員はSCP-1851の備蓄行動と人形の生成が急激に増加し、20██年7月8日に活動が完全に停止したことに気付きました。20██年7月9日、建物内に設置された音響装置が人間の歌声に似た音を録音しました。SCP-1851が温順な状態であったため、ジュリア・████████研究員は書類作成のためにドワイト・██████警備員の同伴で建物に立入る許可が与えられました。中に入ると、ジュリア・████████研究員はSCP-1851が家の台所を、温順な様子で動き回っているのを発見しました。研究員はSCP-1851に接近し、コミュニケーションを試みました。折り畳み内にジュリア・████████研究員の試みの結果が示されています。
日付: 20██年7月10日
インタビュアー: ジュリア・████████研究員
インタビュー対象: SCP-1851<記録開始>
ジュリア・████████研究員: 私の言っていることがわかりますか?
SCP-1851: えぇ、もちろんよ!英語はしっかり教えられましたからね。
ジュリア・████████研究員: この家で何をしているか教えてくれますか?
SCP-1851: えぇっと、最近は家族が帰ってくるのを見越して整理整頓していました。旦那様はきれいな家に帰ってくるのがお好きなんですよ。
ジュリア・████████研究員: なるほど、ご家族について教えていただけますか?
SCP-1851: あら、彼らはとてもいい方々です、きっとあなたにお会いたいと思うはずですよ。奥様はお客様をおもてなしするのがお好きで、娘さんはとても礼儀正しんですよ!
ジュリア・████████研究員: なぜあなたは…歌っていたのですか?
SCP-1851: だって特別な日がもうすぐですからね、なので私はいい雰囲気を作ろうとしているんですよ。
ジュリア・████████研究員: 特別な日?
SCP-1851: えぇそうですよ。若奥様の誕生日まであと数日なんです!なんて幸せなひと時なんでしょうか。
ジュリア・████████研究員: なるほど。
SCP-1851: きっと彼女はもうすぐ戻ってきますわ、彼女への贈り物にはとても力を入れたんですよ。
ジュリア・████████研究員: 贈り物?人形のことですか?
SCP-1851: そうです!彼女はお人形が大好きなんですよ、ご覧の通りね。
ジュリア・████████研究員: 彼女は何歳になるか教えていただけませんか?
SCP-1851: えぇっと、これは彼女の9歳の誕生日のお祝いですよ。ずっと前に終わったことですけれど、この誕生日をお祝いするまで後の誕生日を祝うつもりはありませんわ。彼女のために何か焼いて差し上げるために材料を集めようとしていたんですけれど、奥様が食料品を買いに行ってからしばらく経っているから心配ですわ。
ジュリア・████████研究員: 最後にご家族に会ったのはいつでしたか?
SCP-1851: それは…ずっと前です。申し訳ありませんが思い出せませんわ、はっきりとは。
ジュリア・████████研究員: 彼らが戻ってこない可能性があるんじゃないですか?
SCP-1851: そんなはずないわ!私がこの家族に割当てられた時、それは一時的な仕事だってはっきりとお約束したんです。私の家族はすぐに戻ってきます!それまで、私はお勤めを続けます。
ジュリア・████████研究員: あなたのお勤めには何が-
SCP-1851: <対象は動揺する>帰った方がいいわ。若奥様が着かれた時に驚かせたくないですからね。
<記録終了>
SCP-1851はこの時点で交流をやめ、ジュリア・████████研究員から目を背けました。立ち去る前、ジュリア・████████研究員はSCP-1851の背中に文字が記載されていることに気付きました。これを元にメモを作成し、後に家の中の監視カメラで鮮明な画像を得ることができました。SCP-1851は1日後に通常の行動パターンに戻りました。
SCP-1851の裏面に刻まれていた文字
「最愛の(娘)へ、私は(あなたのために)そこにいれないことを知っています、ごめんなさい。そばにいれればいいのに。これが少しでも役に立てばいいけれど。」