アイテム番号: SCP-1803
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-1803はセクター-23にある10m(h)×ばつ25m(d)×ばつ15m(h)の大きさの厳重な物品収容室の天井から鋼のケーブルで吊るします。SCP-1803は収容エリアの床、壁、天井の接触面から最低1mの距離を保ちます。SCP-1803を吊るすケーブルは直径15mm以下でアンカーポイントから0.5m以上離さなければなりません。SCP-1803-1はレベル4クリアランスの保安員によって内容の変化を絶えず監視することになっています。内容の変化は文書として記録し、評価のために財団情報分析部門に送ります。実験は情報分析部門の許可を得なければなりません。
SCP-1803の10km圏内でのSCPの破棄は決して実施しないでください。
説明: ×ばつ5mの工房があり、唯一内壁が存在しません。部屋の内部には静止した人影が部屋の1枚の窓に向かって姿をとっています。
人影を含むSCP-1803はSCP-1803-1に完全に覆われています。SCP-1803-1は複数のコラージュで、新聞と雑誌の切り抜き、写真、様々な文書の文字、キャンバスの絵、グラフィティ、玩具、ポスター、彫刻の部位、[編集済]、そして無数のその他"発見"した物体で出来ています。(参照:文書CI-1803-A、内容調査SCP-1803-1。)SCP-1803-1の表面の殆どは断続的な修正が行われ、内容の古い要素は新しい部材と入れ替わります。新しい部材は隣り合う部材の下から"成長"し、古い要素が完全に覆われるまで古い要素に覆い重なります。このような修正方法と財団保護以降SCP-1803-1の表面部の80%で███回の完全な入れ替わりが確認されているにも関わらず、SCP-1803-1の検査でSCP-1803-1には█枚以上の層のある部分が無いことが示されました。SCP-1803-1の表面部の約20%はこの修正が行われておらず、SCP-1803が収容されて以降、3つの部屋からなるSCP-1803の中央の部屋はそのままです。(参照:文書CI-1803-B、SCP-1803-1の構成要素。)
直接SCP-1803-1に触れた際に同化した部材を除き、SCP-1803-1で確認された内容は同化する前に処分または破壊された要素で出来ています。追跡可能な約██%の部材がSCP-1803-1の10km圏内で同化の12ヶ月以内に破壊または処分された物であると確認されましたが、それ以外の起源に関する時間的または地理的な限界は不明です。SCP-1803-1は芸術作品、写真、検閲された文学に対して著しい偏りを示し、常に表面部の45%から65%を占めています。それ以外の多くはSCP-1803-1の内容の解説で説明された方法で不規則に破棄された物体を散りばめています。SCP-1803-1の約█%は財団も含む、様々な組織からの機密または秘密の文書で出来ています。現在までにSCP-1803-1は█つの異なる国際諜報機関、██社の異なる会社、██団体のNGO、█つの要注意組織の報告書とメモ書きを同化しています。
部材がSCP-1803-1の400mm2以上.25m2以内の大きさの結合している横断面と15秒以上接触すると、SCP-1803-1から2種類の内どちらかの反応が示されます:
- 大きな建物の要素(壁、床、天井、支柱、石造り、直径20mm以上の導管、家具、機器、重機等)では、SCP-1803-1は自身をその部材に付着させ、その上で成長を初めて、最終的にはSCP-1803の結合している大部分と同化させます。
- 他の要素ではSCP-1803-1は接触した際に引き込みます。この過程の間に部材を取り戻す試みは成功しませんでした。最善でも、この試みはSCP-1803-1と接触した部分の力学的破損と同化しない部分の維持に終わりました。24時間以内に、この物体はSCP-1803-1の構成の一部として再び現れ、通常は幾何学的模様の一部として表れます。
文書I-1803-23A: 事案報告/収容違反
関連SCP: SCP-1803-1、SCP-████
日付: ████/██/██
場所: セクター-23
概要: サイト-██(セクター-23より█km)にてSCP-████が破棄されて90日後、SCP-1803を監視している保全班はSCP-1803-1の[編集済]の同化に気が付きました。一帯は封鎖され、サイト-██から派遣された研究員は[編集済]に見える物がSCP-████の一部であると確認しました。SCP-████はKeterクラスで[編集済]、そしてその収容規約には完全に外部に露出した場合はXKシナリオに繋がる可能性を記していました。財団広域完全警戒の12時間後、[編集済]は完全に出現し、[編集済]がSCP-████の星形五角形に刻まれた部分のみであることが判明しました。[編集済]が無いため、SCP-████は不完全でその異常効果の完全な顕現は防がれました。SCP-████の不活性な部分は遠隔操作無人機によってSCP-1803-1から剥がされ、更なる問題もなく破壊されました。
メモ: 今後この近辺で破棄は行わないこと。— ██████博士、サイト-██管理官
文書R-1803-101AB: SCP-1803の確認以前のインターポールによる監視の複写
序: ████/██/██、インターポールの捜査官はドイツ連邦共和国██████の共同住宅である[編集済]の音声監視を行っていました。捜査官達はテロ活動の疑いがある[編集済]と関わりがある95歳の男性、オットー・█████博士を監視していました。現地時間18:45、オットー・█████博士の元に2人の未確認の男性訪問者が現れました。<複写開始、18:48██/██/████>
█████博士: この3日間ここを訪れた者は限られている。誰に聞いた?
未確認の男性#1: デイヴィッドからここに来るよう言われました。
█████博士: デイヴィッド...?
未確認の男性#1: ご存知ですよね、デイヴィッド。
未確認の男性#2: 彼は貴方に私達はまだ素敵であるか尋ねるよう言いました。
█████博士: [含み笑い]ああ。あのデイヴィッドか。来なさい、同志よ。適当に座ってくれ。
[3人の男性が工房のメインルームに座るまで45秒間会話は休止します]
未確認の男性#1: 貴方を見つけるのはとても手が掛かりました。
█████博士: そうしているからな。探し方を誤る者は多い。許してくれ、しかし何故我々お互いの知人が私の所に君達を送ってきたのだ。儂はもう秘儀の伝授は辞めたのだ、それに今は儂自身の計画で忙しい。
未確認の男性#1: まず、正直に言いましょう、彼は私達を派遣していません...
未確認の男性#2: 私達は貴方の計画について話がしたかったのです。
█████博士: 儂の計画は儂だけのモノだ。
未確認の男性#1: 私達の目的を聞いてください。
未確認の男性#2: 貴方は私達のヨーロッパを統治しているファシズムな寡頭政治に対する妨害活動に対しての助けになるのです。
█████博士: ああ、分かった。[15秒休止]ここから出て行ってもらえるかな。
未確認の男性#1: 待ってください。聞くだけでいいんです。素晴らしい考えなのです。私達はブリュッセルで準備を行っています。[編集済]で。想像してください、その真新しい様を、ヨーロッパの無数の建物がこれまで彼らが隠そうと努力してきた全ての秘密のメモに、全ての機密文書に覆われるのです。記念碑は全ての—
█████博士: 出て行ってくれ!
未確認の男性#2: █████博士、私達の言うことを最後まで聞くべきと思います。
█████博士: もう十分に聞いたよ。君達はとんだ愚か者だ。君達はファシズムの意味も知らんのか。君達—[声が急に止まります]
[10秒間会話が休止します]
未確認の男性#1: カート、何をしているんだ?
未確認の男性#2: 博士に良い子になってもらおうと。
█████博士: [休止]若者よ、銃を置いて離すのだ。
未確認の男性#2: いや、アンタが俺達の手伝いをすると言わなければ、民衆に—
█████博士: 君は自分のしていることを理解していない。
未確認の男性#1: どうか、手伝って頂けませんか、歴史に名を残せるのですよ。
█████博士: ふん!そんな事をやっても彼らの建物を封鎖するだけじゃないか。もし政府が破壊する前に誰かが政府の貴重な秘密を見ると思っているのなら、君達は想像以上の大馬鹿者だ。
未確認の男性#2: 分かった。俺達に必要なのはアンタのノートだ。俺達自身で儀式を行う。
█████博士: [休止]実は君がそうするだろうと思っていた。君の目...以前そんな目を見たことがあるよ。[休止]頑固で、独善的なある男を、そうだろ?
未確認の男性#1: 私達もそうですよ、博士。
未確認の男性#2: 黙れ。
█████博士: 儀式には何が伴うか君達は理解しているか?
未確認の男性#1: ええ。理解しています。
█████博士: [溜息]儂は己の記念碑を創作するのに何十年も待った、しかしテューレの技術は安くない。儂はその価格にたじろいだよ。それを何とか避ける方法を探しだすのに儂の人生を費やした。君達にはそれを支払う気があるとは思えんな。
未確認の男性#2: アンタの芸術活動の犠牲にできる多くの人間があの建物にいるじゃないか。
█████博士: 君達が望むというのなら、上手くやらねばならんな。
[未確認の音声]
█████博士: [判読不能]
未確認の男性#1: 博士?
未確認の男性#2: █████博士?何をしている?
█████博士: [判読不能]
未確認の男性#1: [叫び声]
[銃声、記録終了]
<複写終了>
結: 当時のインターポールの捜査官がオットー・█████博士のアパートに到着した頃には、SCP-1803-1は既に工房の90%を覆っていました。財団エージェントが呼ばれ、建物は封鎖され、SCP-1803が既存の建物から切り離されてセクター-12へと空輸されました。遺伝子検査でSCP-1803の人影が█████博士の死体であると明らかになりました。その他2体の男性の死体の検査でAre We Cool Yet?のドイツ連邦共和国██████支部(現在不活動)と繋がりのある大学生、サイモン・██████とカート・█████であることが確認されました。
文書CI-1803-A-a: SCP-1803-1内容調査(概略)
データは情報分析部門の要請により編集 — O5-█
文書CI-1803-B-a: SCP-1803-1の不変要素(概略)
概略: SCP-1803の不変要素は人影の周りにある中央の部屋の3箇所に限られています。1箇所は最も大きく、1枚の窓の周囲です。これを構成する部材は1919年初頭から193█年後期の年代であると示されました。多くの文字がこの期間のドイツ語の出版物の物です。芸術的要素は絵画、彫刻、リトグラフ、当時のモダニズム作品を写した写真が含まれています。この箇所の芸術のほぼ全てはドイツ・ナチ政権がentartete Kunstの例として破壊された物であると記録されました。オットー・ディクス、クルト・シュヴィッタース、パウル・クレー、ピエト・モンドリアンを含む35人の芸術家が描写されています。
その他2つの箇所は人影の両側の壁にあります。両方共新聞紙の上に貼り付けられた人間の皮膚で出来ています。長方形の穴が下の文字を明らかにするために人間の皮膚に付けられています。
壁の右手側の皮膚には様々な大きさの72個の穴があります。それぞれの穴は以下の一連を示す1文字または句読点を明らかにします: "A"、"are"、"C"、"cool"、"W"、"we"、"Y"、"yet"、"?"
壁の右手側の皮膚には132個の穴があり、全て"9"を明らかにしていました。