SCP-1736
評価: +6

アイテム番号: SCP-1736

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: SCP-1736-1は鎮静状態で、放射線遮蔽された収容セルに収容します。SCP-1736-1は常に拘束され、栄養と水分は静脈投与しなければなりません。SCP-1736-1の収容チャンバー内ではいかなる光源も許可されず、チャンバーの遮蔽を定期的に調査し、可視光スペクトル外の電磁放射の透過が最低限であることを保証しなければなりません。SCP-1736-1のバイタルサインは常に監視され、SCP-1736-1の生命が脅かされるあらゆる変化に対して、サイト規模のコード-1736-オレンジ警報が発令されます。これはSCP-1736-1のバイタルサインが安定するか、死亡するまで継続されます。SCP-1736-1が死亡した場合、財団規模のコード-1736-スカーレット警報が発令されます。これは、SCP-1736-1が再収容されるまで継続されます。現在確認されているSCP-1736-1実体は、任意の時点において1体のみです。収容外にある他のSCP-1736-1実体が発見された場合、財団規模のコード-1736-ブラック警報が発令され、利用可能なあらゆる資源が既知の全てのSCP-1736-1実体を即座に確保して収容するために流用されます。

SCP-1736-2実体は標準安全ヒト型生物収容セルにおいて、電離放射線レベルの継続的監視下で収容します。いかなる場合でも、SCP-1736-2実体をSCP-1736-1の200m以内に近づけるべきではありません。SCP-1736-2であると特定された収容外の個体は例外なく終了されます。いずれかのコード-1736警報が発令された場合、収容下にある全てのSCP-1736-2は、警報が解除されるまで鎮静され拘束されなければなりません。電離放射の顕著な増加を示したいかなるSCP-1736-2もSCP-1736-1と再指定し、即座に前述の通りの適切な収容施設に輸送しなければなりません。

説明: SCP-1736-1とSCP-1736-2は、関連した、または相補的な異常な信仰・行動・特性を共有する2つの階級の人間に対して指定されています。

SCP-1736-1とSCP-1736-2の全ての実体は[編集済]に強い類似性を持つ宗教を共有します。SCP-1736-1はこの宗教の巫女または司祭、SCP-1736-2実体は信者または侍者の役割を果たします。この宗教を構成する神学には、信者の求めに応じて再来し、宇宙を闇と無知から救い出す救世主的神格が備わっています。この神格はほとんどの場合、[編集済]または[編集済]として言及されます。SCP-1736-1はしばしば、この神格の"声"で説教を行います。多くの場合、これらの事象の転写記録は意味論的に無意味ですが、SCP-1736-2はSCP-1736-1の宣告を文字通りに福音として受け入れ、一般的な信仰システムに組み込みます。これは、SCP-1736-1や他の個体との接触の有無にかかわらず、全てのSCP-1736-2間で同時に真実となります。SCP-1736-1がこれを実行する時、SCP-1736-1からは典型的なヒトの被験者が48から72時間で[編集済]死するほどの危険なレベルの電離放射線が放射されます。SCP-1736-2は任意の容量の放射線に悪影響なく耐えられると考えられ、この放射線による有害な影響を受けません。

収容外では、SCP-1736-1とSCP-1736-2は定期的に公園・街角・駐車場・ショッピングモールなどの公共の場に集合します。一旦集合すると、SCP-1736-1はSCP-1736-2に説教を始めます。この事象の間、出席したSCP-1736-2のおよそ20%が、「さあ、彼が悟りをもたらしてくれる」、「彼は我々を暗闇から導くためにここに来られた」、[編集済]などの言葉を用いてSCP-1736-1の言葉を聴くように通行人を説得しようとします。この説教を聴いた非SCP-1736-2の参加者の内、推定して25%がSCP-1736-2実体に変化します。それ以外の聴衆は放射線障害に罹患し、典型的には、最初の1ヶ月での死亡率は50%、その後█年間で90%に達します。

SCP-1736-1の死亡の際、他の、見たところランダムに選ばれたSCP-1736-2実体が短時間に爆発的な放射線を発し、その後SCP-1736-1の役割を果たすようになります。現在のところ、█人から██人の間のSCP-1736-2が収容外で逃走中だと推定されています。

補遺1:

文書IG-1736A-ex1: 20██/██/██の、SCP-1736に関する監視司令部への監察官の報告書の抜粋

インタビュー#27の抜粋: SCP-1736回収後の背景調査

インタビュアー: ████ █████監察官

対象: L██ W███博士、SCP-286に割り当てられた財団数学者

<ログ開始、20██/05/20 1330>

監察官: ケナーマン博士について教えてください。

W███博士: 彼は[編集済]事件の後、私に接触してきました。

監察官: 事件後のデブリーフィングで?

W███博士: はい...

監察官: 何かおかしいとは思わなかったのですか?彼は全く違う部門に所属していましたよね。

W███博士: 何かの異次元実体にマインドコントロールされた後だったので、プロトコルは私の懸念事項の上位にありませんでした。彼にはレベル4権限があり、正しい書類を持っていた。なぜ彼を疑う必要が?

監察官: デブリーフィングの焦点は?

W███博士: 彼は何か...霊的な副作用に関心があるようでした。

インタビュー#52の抜粋: SCP-1736回収後の背景調査

インタビュアー: ████ █████監察官

対象: A████████ R███████博士、サイト-319の現在の管理官

<ログ開始、20██/06/13 1015>

監察官: 319はアルファレベルのKeterです。ケナーマン博士の照会はセキュリティ上の懸念を提起しなかったのですか?

R███████博士: それほどは。要求は、ただの書類といくつかの歴史的記録の入手でした。skip自体や、その監視・収容記録へのアクセスを要求していたならわけが違ったでしょう。彼が尋ねたのは、我々がそれから回収した日誌の文章だけでした。

監察官: つまり、ただ、あなたはあれを全て引き渡しただけだと...ローヘッド=スマイスの日誌を?

R███████博士: いや、ただ引き渡したわけではありません。我々はそれをFAXする前に以前のサイトのセキュリティに回し、彼らはその中に重要なものは何もないと決定しています。

インタビュー#98の抜粋: SCP-1736回収後の背景調査

インタビュアー: ████ █████監察官

対象: D████ W█████氏、ジェフ・ケナーマン博士の前補佐

<ログ開始、20██/06/21 1605>

監察官: ケナーマン博士は他の部門にかなりの数の要求を行っていた、その通りですね?

W█████氏: はい。正確な数字は出せませんが、終わり頃には数十近くでした。

監察官: これらの要求は異常だと思いませんでしたか?

W█████氏: 私は財団で30年働いてきました。ここでは「異常」のハードルはかなり高い。ほとんど全ての要求は研究ノート、歴史的文書、インタビューログで、およそ問題になるようなものはありませんでした。

監察官: しかし、典型的な量よりは多かった。

W█████氏: 「典型的な」は我々の研究員について使用したい言葉ではありませんが、確かに平均よりは多かったですね。

監察官: そして、全ての要求はかなり限定されたskip群と関連していた、その通りですね?

W█████氏: 彼はSCP-719のプロジェクトリーダーです...いや、でした...彼はそれらの他のアーティファクトが全てそれに関連すると信じていました。私は研究には関与しませんでしたが、彼が、286と接触した誰かが719を崇拝するカルトを設立した、と言っていたのを覚えています。

監察官: 関連するskip群の中に、1127はありませんでしたか?

W█████氏: 1127?それについては思いだせません。

補遺2:

事件記録I-719-5:

関連するSCP: SCP-1127SCP-719

日時: 20██/12/23

場所: サイト-15、SCP-719の遮蔽された観察エリア

概要: SCP-719研究のプロジェクトリーダーのジェフ・ケナーマン博士は、その典型的な実験日の監督を行いました。実験終了時にケナーマン博士はプロトコルに違反し、実験エリアにSCP-719を残したまま研究スタッフを早く帰宅させました。研究室に独りになると、彼は外部からの研究室への経路を遮断し、主要なセキュリティを無効化しました。続く事象の直接の記録は存在しませんが、フォレンジック分析と[編集済]による監視は次のような事象系列を示しています: 1) SCP-719実験の通常のプロトコルに従い、標準的なデジタル信号を入力する準備を行う。 2) SCP-719の記録を行うため、研究室のカメラDVDレコーダーを起動。 3) SCP-719に信号を入力するため研究室のBlu-Rayプレーヤーを起動。 4) SCP-1127-1の無許可の録画を23分間再生。 5) SCP-719を停止し、収容室に戻す。 6) SCP-719によって改変されたSCP-1127-1が記録されたDVDを回収。

ケナーマン博士はスタッフの帰宅後、68分にわたって研究室に留まりました。セキュリティ違反は、ケナーマン博士の3日連続の無断不在が発覚する20██/01/02まで発見されませんでした。続く調査では、財団ネットワーク上のケナーマン博士の研究資料の全てが、意図的なデータ破損を被っていることが発見されました。機動部隊チームがケナーマン博士の住居に派遣されましたが、1ヶ月以内に居住者がいた兆候はありませんでした。ケナーマン博士と紛失したDVDは未だ発見されていません。

補遺3:

文書IG-1736S1-ex5: 20██/██/██、SCP-1736に対するO5評議会の聴取における、監督官の陳述の抜粋

著名なる評議会の皆様、監察官室の方より、ジェフ・ケナーマン博士の失踪とその後のSCP-1736の出現に関する12ヶ月の調査結果を発表いたします。監察官は、この2つの事象には実際に関連があると判断し、あなた方の持つ我々の報告書の、1500ページに及ぶインタビュー、文書、証拠がこの結論を裏付けています。

我々の結論では、ジェフ・ケナーマン博士は脅迫、強制、または他の明確な異常影響なしに、SCP-719と関連したSCP群に関わる前宗教的な宗教を再生して文書化するための研究を開始しました。続くケナーマン博士の行動は、ある時点で、彼の学術的興味はその実際の信仰の方に移り、彼の努力はそれを再生するためにこの宗教を復活させることに移った、という結論に我々を導きました。

我々のスタッフの慢心、指令の連鎖、我々が構築した官僚構造の泥沼に助けられ、彼は比較的大手を振って行動することができました。彼が誰にも尋問されずにこのような研究資料を蓄積できたことは、セキュリティ上の巨大な失敗でした。

監督官の見解として、ジェフ・ケナーマン博士はKeter級SCPを創造し、それをポケットに入れてビルから歩き去ったと結論します。

注記: ケナーマン博士によって作られたDVD映像は暫定的にSCP-1736-0と指定し、その回収は最重要課題とする。 —O5-█

Footnotes
. この効果は、SCP-1736-1が電磁放射、特に可視光スペクトルの波長に曝露することで緩和されます。
ページリビジョン: 7, 最終更新: 14 Jun 2024 15:40
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