SCP-112-JP
アイテム番号: SCP-112-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-112-JPの保管には、ロボットアーム制御室を備えたサイト-8105の縦 10m ×ばつ 横 8.5mの収容室が使用され、2人以上の武装した警備員によって常に監視されます。全ての職員の収容室への侵入は制限されており、SCP-112-JPの実験及び保守作業には、設置されている精密マニピュレーター付きロボットアーム2組を使用してください。SCP-112-JPは、収容室の床面に描かれた直径 7.3m の円状のセーフティーラインの中心に設置された、直径 60cm ×ばつ 高さ 90cm の台座に真空吸盤で固定されます。SCP-112-JPを使用する実験には、セキュリティクリアランスレベル3以上の職員2人以上の承認が必要です。
全てのSCP-112-JP-Aは、サイト-8105の倉庫Cに収容され、必要に応じて適切な防腐処理が施されます。
説明: SCP-112-JPは、ナポリタンを象った像で、主にポリ塩化ビニルで構成されています。SCP-112-JPの周囲約3.6m以内に侵入した有機物と液体は、その形状を保ったまま瞬間的にポリ塩化ビニルへと変質し固化します。この現象は非可逆性で、効果の範囲外に出ても、変質した物質は元には戻りません。
SCP-112-JPと同時に、SCP-112-JP-Aと定義される彫像群が発見、回収されています。全てのSCP-112-JP-Aの一覧と詳細に関しては、記録文書 SCP-112-JP-Aを参照してください。
サンプル名 | 説明 |
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テーブルセットC | 木製に見えるテーブル1脚と椅子2脚。テーブルセットとして機能するだけの強度をかろうじて維持していた。客席スペースのほぼ中央に配置されており、SCP-112-JPが置かれ、男性Aが座っていた。 |
食品A | オムライス。成人女性Aが注文したと思われる。食べかけで、半分ほどに減っている。 |
食品B | 生姜焼き定食。食品Aの向かい側に置かれており、成人男性Bが注文したと思われる。ライス、生姜焼き共に僅かに残っているのみである。 |
食品C | カツカレー。成人男性Cが注文したと思われる。カツの残りは4切れ。 |
食品D〜G | 水と氷の入ったグラス。結露した水滴まで表現されている。SCP-112-JPと食品A〜Cの側に置かれており、水の量はそれぞれ異なっている。 |
男性A | 38歳会社員。テーブルセットCに座り、SCP-112-JPのフォーク部分を把持していた。 |
女性A | 24歳会社員。窓際に置かれたテーブル席Bに座っていた。 |
男性B | 19歳学生。女性Aの向かいの席に座っていた。 |
男性C | 69歳自営業。発見時は奥手にあるカウンター席の端に座っており、顔は女性Bの方を向いていた。 |
女性B | 18歳。SCP-112-JPが発見された店の店員。カウンター席近くに立っており、男性Cの方を向いていた。顔の表情は笑っているように見える。 |
男性D | 47歳。SCP-112-JPが発見された店の主人。厨房の入り口付近に立っていた。調査の結果、後頭部と背部、右下肢は通常の人体組織と確認された。 |
女性C | 52歳主婦。知人2人とともに店を訪れた。入口近くに倒れており、頭部と右腕部は破損していた。調査の結果、左脚部は通常の人体組織と確認された。 |
男性E | 28歳救急隊員。女性Cの知人による通報で現場に駆け付け、発見時は入口近くに右膝を突いて座っていた。調査の結果、胴部と脚部の大部分は通常の人体組織と確認された。 |
SCP-112-JPは、20██/9/██の13:20頃に発せられた119番通報と、その後の異常な消防救急無線を捕捉した財団によって、██都███区の飲食店「███」の店内で発見されました。事件当日に店を利用した客への聞き取り調査では、12:45分頃までは特に異常が無かったことが判明しています。SCP-112-JPに関わる一連の事件はガス漏れによる中毒事故に偽装され、関与した消防・警察関係者や遺族は、事情聴取の後クラスB記憶処理が施されました。SCP-112-JPは、水の入ったグラスを持ったロボットアームによる効果範囲の計測や、単純な移動実験等の現地検証でその性質が特定されると、Safeアイテムへと分類されました。
20██/██/██、不発弾の処理を装って近隣住民を避難させた後、SCP-112-JPは無人探査ロボットにより店舗から搬出され、ヘリコプターによる空輸でサイト-8105へと収容されました。内装の大部分にSCP-112-JPの影響を受けていた発見場所の店舗は、隠匿のため財団の建設部門によって解体されました。