画像はSCP日本財団中枢資料室。より、人工物カテゴリのhttp://scp-jp-archive.wdfiles.com/local--files/artifacts/suzu_scp_haco_01.jpgを使用させていただいております。
下書きの時からとても好みの記事でした!UV!
とんでもない殻潰し系SCPで頭が痛くなりますねえ。破壊が基本のGOCですらもダンジョン構築を強いられていたようですが、読んだ限りだと一応財団が襲撃する頃には既に巨大地下空間を破棄してるんですよね...どうやって逃げ切ったんだか。
もう最終プロトコルの核弾頭発射で収容施設ごと吹き飛んでくれるのを祈るしかありませんね。
「自分を何らかの[認識/ミーム]汚染により収容or安全な場所への封印etcを周りの人間に強要する」オブジェクトなのだから、この説明では全く足りないのではないでしょうか。ただの箱ではないですよね。
少々長いうえネタバレ的なため、畳みます。
こちらの意図としては「財団世界でこの報告書を書いた誰かも、このオブジェクトの影響下にある」というのがあります。影響下にある当事者たちは自分が影響されていることに気づかないか、本質を理解していません。
第三者が見ればこのオブジェクトがただの箱でないことは明らかです。関係者たちがこれを「ただの箱」と呼びつつ過剰な管理に関与していることも。しかし既に対象は高い機密の壁で囲まれ、関係者(あるいは、これから関係者となる者)以外の目にはまず触れません。
補遺4のエリア-8199管理者は気付きつつあるようですが、殆どの人は「"ただの箱"を過剰に収容させられている」異常までしか理解していないのではないでしょうか。
メタ的に言えば一目瞭然とは思いますが、「やたら長い特別収容プロトコルとやたら短い説明」というギャップを作り出すための意図的な説明不足です。
しかしその部分だけだと本当に何が何やらなので、補遺(1は発見の経緯、2はオブジェクト認定の経緯、3は現収容体制への移行経緯、4はオブジェクトクラス変更の経緯を「関係者に」伝えるもの)という形で読み手への異常性の説明を行っています。
このような形式は通常のSCP記事からは大分離れている自覚はあるため、如何なものかと首を傾げられても仕方ないものと思います。私の技量不足という面も大いにあるかと思います。
それでも一応、私としてはこのような意図があったのだということを、疑問への答えとして伝えさせていただきます。
報告書としてまとめられている以上、だれか第三者がこれを見るわけですよね?
報告書を媒介して広がるミーム的オブジェクトならば理解出来ますが、このオブジェクトでは報告書を読んだ第三者(直接収容に関わっていない財団職員が読むはずです)がコレを読んでなにも怪しまないのは説得力に欠けます。
例えば、過剰な予算を投じているこのオブジェクトの報告書を他サイトの監査員などが読んで、疑問に思い再三調査隊を送るもオブジェクトに影響され毎回適切な収容プロトコルがナされている、と調査結果が帰ってくるなどならばまあまあ理解出来ます。
本報告書は閲覧に専用の認証とコードが必要な都合上、まったく無関係な者がこれを読むことはない、と考えておりました。SCP-1111-JPの秘匿情報のように、これからそれに関わる者が閲覧する記録、というイメージです。
しかし実際のところ、まったく第三者が読めないというのはありえないのでしょうかね...逆に吹っ切れて「関係者以外の閲覧を禁ず」と警告に書くのはありなのでしょうか。
やはり説得力に欠けるようでしたら、補遺にオブジェクト影響下に落ちた監査員の報告、などを追記しようかと思います。
超国家的な研究機関である財団の、一報告書に、その研究(収容)に携わっている人員しかアクセス出来ないものがあるというのは組織として不自然だと思うんですね。
監査役なりなんなりの役職が全報告書にアクセス出来るなどしないと、アクセス制限した報告書をでっち上げて収容費用を横領するなどが簡単にできてしまいます。会社とかだと「秘密の取り引きなので取り引き内容は監査役も知らなかった」とかになりますね。会社が傾きます。
やはりそういうものなんですかね...財団はどうにも世界が傾く機密とかミーム汚染の都合上、情報をなるべく小さく纏めておくイメージがあったのですが。緋色の鳥とかどう監査するんだろう。
追記するとすれば担当の監査役もすでに影響下にあるか、これから監査が入るか...とかになりますでしょうか。
報告書になっている以上、「十分に検証がされて、報告書としてまとめられる程には性質が明らかになっている」はずだと考えます。ミーム汚染や知るとヤバイ系統の物は、そのような物品であると警告がされた上で隠されるのが自然でしょう。
追記するならば、「監査役的人員も影響下になってしまい、肥大化する収容費用にもかかわらず問題ないとの調査結果が帰ってくる」などが流れ的に自然かもしれません。
DV。現状の内容では財団職員が滑稽なだけであり説得力がありません。
職員の報告書は確かに何かがおかしいものであり、何かが起こっているのがわかりますが、あくまでメタな視点(報告書の読者の視点)に訴えかける内容であり、このオブジェクトに新たに関わる人間が気づかないのは無理があります。
情報に触れるだけで過剰に収容をする、あるいは予算を異常にかけることが異常性に含まれているのであれば、報告書内の財団職員が滑稽に(あるいはマヌケに)見えない記述が無いと私には評価が出来ません。
このオブジェクトの異常性がはっきりとしないので「自身を厳重に保管させる」「なぜそのようにするのか違和感を持たせない(影響下であると気が付かせない/異常存在だと思わせない)」と仮定します。
その場合、「異常存在」だと認識していないのに「異常存在の報告書、取り扱い方」の形式で報告書が作成されているのは不自然に思えます。
「機密度の高い重要備品の取り扱い報告書」の形式が妥当かと思います。
対象のオブジェクト認定は「自身を厳重に保管させる」の中に含まれると考えています。
財団で管理されるならば「重要備品」よりも「オブジェクト」のほうが同じ機密度でも厳重性が変わってくると思いますので。
非常に申し訳ないのですが、具体的なこのオブジェクトの異常性・トリガーなどお聞きしてよいでしょうか?
認識を共有できていないために話に齟齬があるように感じらたので......。
当初のこちらの想定としては、以下のようになります。
具体的な異常性としては「自身の影響下にある者に、自身がその対象にとって重大な物かのように扱わせ、厳重に保管させる」になります。財団のような異常存在を扱う機関なら重要なオブジェクトであるかのように扱われますし、大富豪が見つければ黄金の詰まった金庫、軍隊が見つければ大量破壊兵器であるかのように扱うかもしれません。誰から見てもそれは「無価値な箱」なのですが、「価値ある何か」のような扱いを強制させるのです。
影響下にあって影響に気付いていない者たちは、対象を「ただの箱」と認識しています。自分が異常なことをしている、これはただの箱ではないと気付いた場合でも、保管を強制する力からは逃れられません。
異常性を受けるトリガーとしては、「対象の実体を知覚する」あるいは「対象本体に関する情報に触れる」となります。「説明:」にある程度の情報量、「あれ、これってただの箱じゃないの?」「ただの箱に見せかけた異常存在じゃないの?」と対象の実体像を推測させる程度の情報量があれば影響されます。「よく分からないけどあの場所に重要な何かが保管されているらしい」くらいの情報では影響されません。
上記の設定は報告書内では意図的に語っていない所もあります。この手のオブジェクトは「なぜこんな事になるのか」を詳らかに説明してしまうと面白さが減衰する面もあると考えたからです。説明の短さのインパクトを重視したかった本記事では、そちらを優先した結果説明不足となった部分もあります。
あとメタなことを申せば、本記事はあくまでSCPの記事なので...「SCPをSCPではないものとして報告している報告書」となると何処に投稿すればよいものか分からなくなるため、このような形に落ち着いた、というのもあります。
なるほど、ありがとうございます。
404-JPのような存在もあるので(Tale風というのでしょうか、SCP報告書ではない存在もあるので)私はサイト上SCP記事(メインナンバー)として投稿されているけど内容の形式は「重要物品の報告書(財団世界上ではSCPオブジェクトと認識されていない)」でもよいと思い最初の発言になりました。
現在の記事の形式を維持するうえで重要物品であるならOC設定も異常性の影響を受けThaumielにするのがよいと考えますがいかがでしょうか?
SCP-938-JPはSCP-902と似ているSCPだと感じました。
SCP-902は厳重に保管されている空っぽの箱で、その中に存在していない何かが脅威であると脅迫観念を与える(ある意味読者にすらも脅迫観念与える)情報災害SCPの金字塔の一つです。
SCP-938-JPもSCP-910も何も入っていない箱を財団の収容に値するSCPに見せる、100円のコーラを1000円で売る方法のような難題に成功した作品であると言えるでしょう!
ただ、そのアプローチが似ているなあと思いました。
また、他の方も言っているように、情報災害系のSCPは、情報災害がメタな視点でも生じる、つまり情報を受け取った読者の視点でも不安にさせる混乱があれば、より良いものになります。今回は、情報災害系の可能性を作中で語り過ぎたきらいがあります。じわじわ気がつくようにするよりも、劇的に視点が一転する方がショックが大きいので、そのポイントのギリギリまで、情報災害の可能性を隠し切れれば良いかもしれません。
SCP-902は強力なライバル、競合するSCPですが、もう一段階、新しいアイディアを加えれば打ち倒せるかもしれません。応援しています。
a.k.a. 鬼食料理長
SCP-902、拝見しました。
読んでいるうちに何とも不安になってくる、良い記事ですね。SCPの報告書ではあまりない主観的な説明文が、上手く脅迫感を与えていると感じました。
このように読んでいるうちに現実に侵食してくるオブジェクトというのは自分も非常に好みです。
しかし本記事の場合、収容プロトコルと説明を読んだ時点でオチ(と情報災害の可能性)が予想できてしまう、構造上の欠陥のようなものがあります。これ自体を一つの売りとして、反応を見る限りでは一定の評価も頂けたようなので、ここを変えないようにしながらあと一つ、読者を驚かせるアイディアが必要なのかな、と感じました。
現時点においてそれを考え出せるかは正直言って自信がないのですが、精進してみようかと思います。応援ありがとうございます。
私がこの記事をUVしたポイントはやはり説明の短さからくるインパクトでした
これだけ厳重なのに一体何が......? なんなのだろう......まさにRPGのダンジョンの奥に何が待ち受けているのかという感覚。
その先で見たものは! というところであの説明文、というのが腹ただしくも面白いものだと思っています。
様々な方の指摘をみていると、この記事にも様々な伸ばし方があるのだなぁ、と感心しています。私には思いつきもしなかった視点です。それらを取り込んでいけば、もっと面白くできるでしょう
しかし、現状の記事をUVしている身としては現在の手法を大きく変えて欲しくはない、という思いもあります。このアイデアは非常に面白いですし、私は気に入りました。改稿したとして、この部分が大きく変わってしまえば、私の感じた面白さは薄れてしまうのではないかという危惧です。
筆者であるoruto様にはかなり無茶なことを言っているでしょう。ただ、一人の意見としては頭に留めておいていただけると幸いです
長文失礼しました
現時点で評価は30を記録しており、今のままでも十分に出来の良い記事だと私は思います。
全ての人から評価される記事というのは大変に難しい物です。あらゆる意見を取り入れた結果、以前の魅力が失われる事もあります。
各々で思い描く財団観が違う事は珍しくありません。orutoさんの財団観で作られた今の記事は非常に好みです。
改稿をする、しないはorutoさんの手に委ねられますが、現状の記事に問題があるようには見えないという意見もここに述べさせていただきます。
orutoさんの納得のいく結果になる事を願っております。
私も今の記事が好きです。他の方が指摘している矛盾のようなものもあまり感じませんでした。
それに、周りの意見を取り入れるのももちろん大切ですが、それをやりすぎて自身が一番書きたかったものが書けなければ本末転倒です。ご自身がこれで完成と思うのなら、それでもいいのではないでしょうか。