誤字?
交通事故により手首より下を全損
先、のほうがいい気がします。
内容について
記録の1つ1つが噛み合ってクリーピーな感じを演出したあと、読者自身の背後にその恐怖が立つ。
怪奇創作かくあるべし、の優等生な記事でしたね。強いていえば、ややパンチが弱かった気がします。
ここまでメタに真正面から挑んできた記事は久しぶりかもしれませんね…すごく良かったです。考察による理論を見出すものではないのかもしれませんが、個人的には真桑友梨佳氏がなぜ自殺できたのか(薬物濃度が致死量ではなかった点は作中で何度も提示されていた)が最後まで不明だった点、ネット上での報告書を通してSCP-3984-JPに触れた読者に起こる「しあわせ」は何なのか(インタビュー記録3984-JP-6から明確に画面がバグっていたから視覚系認識系の異常、あるいは使用デバイスに不調?)という点が気になります。3984-JP-6が読めれば分かるところもありそうなのですが難しいですね…
個人的には三幕構成というメタタイトルは「私(真桑友梨佳氏)→皆(真桑友梨佳氏の周囲の人間)→お前(報告書を読んでいる人間)」という「しあわせ」になる人間の範囲を指しているのかな…と思いました。これほどに考察したくなる記事も久しぶりですね、良いものを読ませていただきました。uv
感想ありがとうございます。色々含めて書いたのと、ホラーにあまり正解不正解を作りたくなかったんですけどちょっとしたスポイラーを書いておきます。正解はこれに限るとは考えていないので、自分の感じたままでいたいなら読まなくても大丈夫です。
SCP-3984-JPのタイトルは"三幕構成"です。三幕構成とはざっくり言うと「設定」→「対立」→「解決」という形のストーリーの類型のことを指します。「対立」においては主人公は困難に立ち向かう段となります、SCP-3984-JPではこの困難が"欠損"にあたります。
SCP-3984-JPに関わった人間、そして真桑氏自身もこの物語的構造を持ちます。例えば修二氏は真桑氏の父親でしたが(設定)両方の腕を欠損し(対立)そしてパラサークルで自分の生きがいを見つけました(解決)。
当の真桑氏はピアノが上手かった状況(設定)から右手を欠損し(対立)、そして幸せになりました(解決)。
そしてこの構造は報告書自体にも及びます。
SCP-3984-JPに関する説明(設定)が行われますが、真白氏との会話が"欠損"(対立)します。
その後に起こることは......"解決"ですね。
SCP-3984-JPに関わった皆が何らかの"解決"を遂げます。
そして最後の解決である"しあわせ"とは何か、その答えは真桑友梨佳がこの三幕構成の最後でどうなったのかを考えれば分かるはずです。薬物自殺をしたから死んだ?いや、彼女は"しあわせ"になったんです。
個人的に気になった点について、いくつか以下に示させていただきます。
羽田博士はSCP-3984-JPの影響と考えられる事故により頭部に外傷を受け、高次脳機能障害を発祥しています。(インタビュー記録3984-JP-4)
「発症」の誤変換ではないでしょうか。ただ、「発祥」は「(めでたい)物事が起こり現れること。」という意味を含むようですので、この報告書においては、「発症」よりもピッタリな表現かもしれないな......とも思いました。
もしこれが作者様の意図されたものであった場合はすみません、無視してください。
真白紗世氏は真桑友梨佳氏に覚せい剤を渡したとして逮捕されましたが、(インタビュー記録3984-JP-6)
渡していたのは「MDMA」であって「覚せい剤」ではないと思いますので、区別して「MDMA」とした方が良いように感じました。