本記事はXのコンテスト参加作品です。テーマは「悪」です。Fireflyer Fireflyer 様様主催の個人コンテストロング・コンテストに参加させていただきます。
ファイルページ: 中華街の鳥居
ソース:
ライセンス: CC BY-SA 3.0
タイトル: 中華街の鳥居
著作権者: EianSakashiba EianSakashiba
公開年: 2023
補足:
ファイルページ: 中華街の人だかり
ソース:
ライセンス: CC BY-SA 3.0
タイトル: 中華街の人だかり
著作権者: EianSakashiba EianSakashiba
公開年: 2023
補足:
ファイルページ: 中華街の路地裏
ソース:
ライセンス: CC BY-SA 3.0
タイトル: 中華街の路地裏
著作権者: EianSakashiba EianSakashiba
公開年: 2023
補足:
知らない言葉が唇から逃げていく
words I don't know escape my lips
優しくキスをしてあなたがすべて飲み干す
gently you kiss me and swallow it all
あたしの正体が何だって、あなた気にしないわよね?
whatever I am, you don't care right?
魂を食われる1秒前まで
until 1 sec before I eat your soul
笑顔の悪魔がここまで来る
smiling devil comes here later
冷蔵庫の中で眠っている
sleeping in the refrigerator
くつろぎなさい、じきに分かる
Calm down, we will find out sooner
冷蔵庫の中で眠っている
sleeping in the refrigerator
── AKUMA!/ SOLARIAより一部歌詞抜粋
か‐れつ【苛烈】
[名・形動]厳しく激しいこと。また、そのさま。
URLからもわかると思いますが、本作はアウターオーサカ・パープルバースの第2作目になります。前作はこちらになりますが、強い繋がりはないためそれぞれ単体でもお楽しみいただけるかと思います。
前作においては私が書きたいものである「アウターオーサカ」「タイプ・パープル」の2つがどのような空気感で展開されていくのか、私自身が手探りで会ったことも含め全体的に世界観の設定を浅めに開示してきました。今回はそのうちの後者、タイプ・パープルに関して既存の作品から読み取れる設定、私が新たに考えた設定、他の皆様が思いついてくださった設定を出来る限り深く多く盛り込みました。これは私自身がアウターオーサカという概念に出会う以前より成しえたかった大願であり、アウターオーサカなしでは成しえなかった難題でもありました。
本文でも申し上げました通り、タイプ・パープルという概念が登場する作品は拙作を除けば現行3作品(うち2つが和訳済み)のみであり長らく放置されていました。さらにその作品を読み進めていくと版権作品である『ジョジョの奇妙な冒険』に登場するスタンド、スタンド使いをはじめとした様々な設定(SW財団の名前など)と酷似していることがご理解頂けますと思います。浅慮ではありますが、ENの著者の方々はタイプ・パープルを使用してジョジョとのクロスオーバーをやりたかったのではないかと私は勝手に危惧した結果、現状放置されているそれらの設定の痕は尊重して残し、私1人でタイプ・パープルの再解釈を勝手にやってしまおうと思った次第です。現行のタイプ・パープル設定と矛盾せずに色々と独自の解釈を盛り込みましたが、ほんの少しでもタイプ・パープルに対する印象が「『ジョジョ』まんまじゃん」から離れてくれたのならば幸いです。もちろんこれらのことは木っ端の著者が自己満足で勝手にやっていることなので、偉大である先達の方々から何か忠告されたり新たなタイプ・パープル登場作品が発掘されれば差し替える場合がございます。ご了承ください。というかお願いだから発掘されて下さい。
本作の執筆にあたり、とても多くの方々にご協力いただきました。順を追って謝辞を述べさせて頂きます。
本作を執筆するにあたって下書きの批評をしてくださった、boatOB boatOB 様、Tutu-sh Tutu-sh 様、karkaroff karkaroff 様、Grim-G Grim-G 様に対しこの場で謝辞を述べさせて頂きます。特に今回はアウターオーサカという未開拓の概念、非常に長い本文に対して真摯に向き合って下さいましたこと、感謝の念しかございません。皆様のご支援無しではこの作品は作れませんでした。本当にありがとうございます。
Discordサーバーである「撲殺食堂」の皆様は私がタイプ・パープルとアウターオーサカに対する解像度をより高度なものにする素晴らしい話し合いをしてくださいました。特にお名前を挙げるのならば専用チャンネルの設立を提案、許可し「アウターオーサカ・パープルバース」をはじめとした様々な名称と設定を考案してくださった店長v vetman v vetman 様、設定の深掘りに協力してくださったkihaku kihaku 様、rokurouru rokurouru 様、Fireflyer Fireflyer 様、Hoojiro_san Hoojiro_san 様、KABOOM1103 KABOOM1103 様、Tark_IOL Tark_IOL 様、その他多くの撲殺食堂メンバーの皆様に助けられました。本当にありがとうございます。
アウターオーサカの中核メンバーであるDr_Kasugai Dr_Kasugai 様、islandsmaster islandsmaster 様、Tark_IOL Tark_IOL 様、Hoojiro_san Hoojiro_san 様、carbon13 carbon13 様に関しましては本当に、もう本当にご迷惑ばかりおかけしまして申し訳ありません。私のアウターオーサカ・パープルバースに関しましてはかなり曲解したものになっているため全然無視して貰って構いません。むしろ皆様が考えていらっしゃったアイデアを横取りしたのはこちらなので全面的にこちらに非があります。皆様の設定と矛盾するところがございましたら修正致しますので、皆様は気兼ねなくロケーションの深掘りと本サイトへの投稿をなさってくれればと思います。申し訳ありません。
本作はいよわ様の「AKUMA!」という楽曲に多大なインスピレーションを受けています。真っ白な背景に歌詞のみが表示されるMVと、音楽配信サービス用に描き下ろされた1枚絵、何よりもサウンドを聴いた瞬間にこの作品の骨組みは完成しました。皆様も是非ご視聴ください。
そして何より、この作品を読んでくださった皆様に最大限の感謝を伝えたいです。私自身あまりにも好き勝手やっているため読者も勝手についてきたり離れたりするのは道理であると考えています。にも関わらずいつも作品を読み、評価や感想をしてくださる皆様がいるからこそ私は執筆出来ています。本当に、本当にありがとうございます。これからもよろしくお願いします。
たまたま存在を知っていたので読み進められましたが、最初の98ハブへリンクを飛ばしてるだけではO/Oって何?とまったく分からないと思いました。具体的な説明も結構後なので親切な導入なり分かりやすい説明がされてるところのリンクを貼るなりした方がいいと思います。
まずはお読みいただきありがとうございます。そしてアウターオーサカというロケーションが初見では理解できない、というお話もごもっともであると思います。8/14現在アウターオーサカの名前が出ているSCP wikiに投稿された作品はこれを含めると3作品あり、こちらの作品は20096文字という紹介のためのリンクには不適切な文字数であり、こちらの作品は話の本筋とは関係のない名前だけ出ている状態のものとなっています。外部環境サイトにある程度の設定がまとまっている所はあるのですが、wikiに本投稿された作品に環境サイトへのリンクを貼るのは嫌悪感を持つ読者もいるだろうという懸念の下このような形を取らせていただきました。
非常に複雑なロケーションであるため要約してしまうと誤認が発生する可能性がありますが、そういった方向性で加筆を試みようと思います。ご指摘ありがとうございます。
EianSakashiba EianSakashiba さん、こんにちは。イベント委員会のJiraku_Mogana Jiraku_Mogana です。
あなたのエントリーした記事は、適切なRateモジュールが使用されていないため当コンテストの参加要件を満たしていないと判断されました。不備が解消されない場合はエントリーが認められない可能性があります。
コンテストハブを再度確認の上、該当する箇所の修正を行ってください。
期限は2023/9/9(投稿期間の終了日)です。
中盤までとても楽しく読ませていただきました。
「我々に豚の胎と〜」「悪魔の眠る冷蔵庫を持った男が悪人どもを殺しに向かう。」をはじめとして、随所随所にちりばめられた言い回しがカッコよく、全体に漂うほどよい中二感も物語のワクワク感を強化してくれていると感じました。アウターオーサカの世界観説明も上手くできていると思います。それぞれのキャラクターも立っていて非常によかったです。
ただそれ以降の展開が急展開すぎるところがあり、ついていけずDVしました。
全体としては、主人公が途中で悪役になって感情移入の先が交代するという非常にテクニカルな展開を採用したものの、それを読者に受け入れられるだけの準備をやりきれなかった感があると思います。
変化3イベ以上の法則
基本的に、登場人物が何かしらの大きな変化をする際は、3つ以上のイベントが必要だと私は考えています。
一般的な例を出すと、「契機」「葛藤」「決意」という三つのイベントを経ると、変化に説得力や納得感が出てきます。
悩みが多い場合などは、イベント数が増えることがあります。イベントの数が増えるのはいいとして、とにかく最低でも3つ必要だというのが、この持論の趣旨です。
ここでいうイベントというのは、主人公の思考の中ではなく現実や他のキャラクターを巻き込んで発生する、課題とその解決、事件、出来事と選択──そういったものを描いた"シーン"です。一段落や一言で済まされる説明や、「俺は悩んだ」という独白だけで終わらせられるものではありません。特に後ろの段階ほど、重大なイベントで表現されることが望ましいです。
また当然ではありますが、三つのイベントの前後には、「初期状態」と「変化後の状態」があります。特に初期状態が理解できていないと変化が曖昧になりますし、変化後の状態の描写が甘いとまとまりを欠くことになります。
さて、この変化3イベ以上の法則の見地から考えたときに、今回の主人公は突然星教にそそのかされて裏切るという、「契機」しかない状態になってしまっています。そのため、せっかくここまで感情移入して一緒に物語を歩んできた主人公が裏切るという展開に、全然納得ができませんでしたし、突然物語に突き放されたような、期待を裏切られたような感覚になりました。
また終盤の殻辛に関しては、初期状態が判然としていません。一応回想は入るのですが、とはいえ人を殺しまわっていた時の思想や主人公に対する想いが明らかになっておらず、そのため、戦いの中で色々と葛藤するシーンに感情移入ができないのです。
この二点が、最も大きなDVポイントとなりました。
最終盤で情報が出すぎている
基本的にこの規模の作品を出す場合、オチ付近に出る情報というのはどうしても、ぽっと出感やご都合主義感が否めなくなります。なので最後のイベントが発生する前に、できるだけ情報を出しておくか、あらかじめ伏線を張っておくことが重要になるのです。
一方で本作は、もちろん殻辛が冷蔵庫の男であることはいいとして、回想を含めた他の情報が最後のイベントでいきなり登場するものばかりです。したがって、最後に突然急いで詰め込んだような感じが出てしまい、展開の説得力を欠く結果となっていると感じました。
以下は、気を付けるとより良くなると思ったポイントです。
セリフの間と地の文
全体として登場人物が早口で話しているような印象を受けました。
その印象を作っている理由の一つは、キャラクターに語らせすぎであることだと思います。アウターオーサカやパープルの説明をする部分でキャラクターがセリフとして語っているところがありますが、こういった世界観説明は思いきり地の文に押し込んでしまっていいと思います。例えば『○しろまる○しろまる×ばつに、△しろさんかく△しろさんかくについて語る。(中略)〜〜は〜〜で〜〜だという』のように、内容を要約するという形で地の文に情報を押し込む手法があります。こうすることで、情報を端的に、かつ登場人物のリアリティを犠牲にせずに語らせることができます。
このようにして、登場人物の口から語らせる情報は本当に重要なものだけにすることで、セリフの自然さをあげ、よりキャラクターを魅力的に描けると思います。
もう一つの理由が、言葉と言葉の間があまり描写されていないことです。例えば以下のセリフ、
「別に...結構前からGOCに追っかけられて、逃げている途中に綺麗な声が聞こえるなって思ったらその声がする方に足が止まらなくなったんだ。そして気づいたらここにいた。何ここ?待っている間に見かけた看板の日本語はメチャクチャだし...こんなに治安悪いとかいつの時代だよ...」
状況説明と疑問が一緒くたになって長いセリフになっているので、もう少し落ち着いて話したらいいのに、と思います。例えば
「別に...結構前からGOCに追っかけられて、逃げている途中に綺麗な声が聞こえるなって思ったらその声がする方に足が止まらなくなったんだ。そして気づいたらここにいた」
少年は椀の底に溜まった具材を見て、まるで初めて魚の臓物をみたガキのように顔を顰めた。
「一体ここは何なんだよ?待っている間に見かけた看板の日本語はメチャクチャだし...こんなに治安悪いとかいつの時代だよ...」
こういう風に二つに区切ることで、一気にまくし立てている感じを減らすことができます(この点に関しては、私が区切りすぎな嫌いもありますが......)。
コメディリリーフのリアリティ
シーンの中で軽妙な掛け合いが起こり、シリアスの中にコメディが挿入される部分があります。それ自体はコメディリリーフという技法がある通り、緊張感管理として効果的なものです。
問題はコメディ調のセリフがリアリティを引き下げすぎているところです。「情緒」という突込みのあたりが分かりやすいですが、いかにコメディリリーフといえど、キャラクターの発言として不自然な部分はシーンとキャラクターを人工的にして、いっきに作り物感が出てしまいます。あくまで事故であったり、キャラクターとして自然なセリフ・行動を使ってコメディリリーフができると良いと感じました。
批評に対するご意見・ご質問で返信が必要なものにつきましては、ディスカッションで返信の形で投稿いただいたうえで、PMにご一報ください。SB3のフォーラムは追っていませんので、ディスカッションへの投稿だけだと気づけない場合がございます。
読んでいただきありがとうございます。終盤における感情の変化が追いづらいという点に関して「元来殻辛は自身の犯行のスケープゴートとして大毅をそれなりの紫煙使いに育てていた」「だがそれより前に大毅側がそれに気づいた」という話の流れがあります。結局のところ互いに裏切る算段だったわけですね。ですがその流れ自体が書かれていないので分かりづらい+書かれていても読者が納得出来る可能性が低いという懸念があります。他にも大毅が星教とどうやって接触したのか、殻辛が悪魔の眠る冷蔵庫を持つ男にどうやってなっていったのかを始めとした繋ぎの場面の描写不足があることも否めません。ここに関しましてはコンテスト終了後に余力があれば改稿するか、次回以降の作品の質に反映させようと思います。
セリフの間と地の文とコメディ台詞に関しては私の感性や技巧の拙さが出てしまいました、一朝一夕でどうにかなるものではありませんが精進します…
悪い点だけでなく私の作品に光るところもあると言って頂けて望外の喜びです。非常に嬉しい感想を本当にありがとうございました。重ねて御礼申し上げます。