2015年11月26日 (木)
あらためて学んだ、音楽の素晴らしさ〜いしかわ特別支援学校 筝曲〜
2015年11月19日 邦楽マスタークラス(筝曲)
11月20日 訪問コンサート
石川県立いしかわ特別支援学校
<訪問した演奏家>
沢井一恵(筝)
さわい筝アンサンブル
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*さわい筝アンサンブルのメンバーより、文章を寄せていただきました。
ミュージック・シェアリング 秋の訪問プログラムの一環で、11月19日と20日の2日間、石川県立いしかわ特別支援学校を訪れました。
1日目の「邦楽マスタークラス」では、学校の先生方を対象に、筝の演奏技法などを学んでいただきます。
初めて指につけるお筝の爪が逆さまだったり、目の前で信じられないくらい遠くに爪が飛んでいったりと珍事件がたくさんでしたが、受講されている先生方は、もちろん真剣!
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少しづつお箏がわかってきて、色々な奏法が出来るようになってくると、先生方の瞳がキラキラと輝き始めます。
上手くいかず悔しい顔が見られたり、出来た瞬間の何とも言えない嬉しい顔が見られたりと、生き生きとした表情に、とても元気を頂きました。
2日目は、子どもたちのために訪問コンサートを行いました。はじめのうちから、みんな興奮気味でした。心の中では「こんなに騒がしいとお箏の音なんて聞こえないかもしれないな...」と思っていました。
そんな中、一恵先生が生徒達の真ん中までお箏を持って行き「六段の調」を演奏されました。最初の一音が響いた次の瞬間、子どもたちの視線・意識が、吸い込まれるかのように中心にいる一恵先生の方に飛んだのがわかりました。私もその1人でしたが...。
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演奏を聴いてもらった後、お箏をみんなの目の前まで持っていき触ってもらいました。
普段も児童施設や病院でピアノや歌を演奏する機会はありますが、直接楽器に触れてもらうという事は、私自身は初めての経験でした。
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自分では動かせない手を付き添いの親御さんや先生が持って弦に置いてくれるのです。私はその可愛い指が触れている弦を一緒に軽く弾いてみました。指先の振動が伝わって表情が変わるのがわかりました。
動かせる生徒さんは自分で弦を弾きます。音が鳴ると、とても喜んで手を叩き満面の笑みを見せてくれました。
音の振動が伝わる事の嬉しさ、日本の伝統の楽器を演奏出来る嬉しさ、喜んでくれた皆さんの顔。あらためて音楽の素晴らしさを、私自身が学ぶ事が出来ました。
2日間に渡り、一恵先生と共に出来た、いしかわ特別支援学校でのミュージック・シェアリング 訪問プログラムの経験は、何より自分の音楽人生に必要なものばかりでした。ありがとうございました!
(さわい筝アンサンブル 門川千夏)