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音犬ミュートの「今夜は君を帰さない」

縦はトアロード、横は生田新道。 かつてロバート・ジョンソンが悪魔と契約したという伝説の交差点に位置する、神戸を代表するライブハウス「KOBE LIVE ACT BAR VARIT.」の番犬やってます、ミュートだワン。よしなに。

開設以来まあ別にそんなに反応があるワケでもなく、ただ身内だけに静かな微苦笑を巻き起こしている音犬ミュートの「今夜は君を帰さない」(ちなみに微苦笑って言葉は久米正雄っていう作家が近代になって発明した言葉なんだワン! ドヤ顔でサブカル文学少女に話して嫌われるといいワン!)、今回も知ったか満載、ペダントリイ全開の読む人を選びまくるスタイルで攻めまくるワン!

ええっと、どこまで話したっけ。
僕の記憶はアルコールの過剰摂取によって星のカービィスーパーデラックスのデータくらい消えやすくなってるんだけど、、、
前回の記事を参照するワン! ふむふむ。VARIT.自慢のステージの写真ね。よっしゃ。
早速僕が今日撮ったステージの写真をば!

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どうワン?
ここが数々の名演が繰り広げられてきた神戸のカレイドステージなんだワン!(歳を取るにつれて第十一話「アンナのすごくないお父さん」が胸に突き刺さるワン!)
え? なに? 写真が遠い? 仕方ないワンね〜!

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どうワンか? このVARIT.自慢のカラフルな照明!
え? なに? 写真のクオリティが低い? そんな馬鹿な。
朝起きてから眠るまですべての行動をインスタに上げ続けて「いいね」をもらうことだけに人生のすべてを捧げている今や音犬界No.1インスタグラマーとの呼び声高い僕の写真が、悪いはずなかろうだワン!!!
そこまで言うなら、先日プロが撮った写真を確認してみるワンッ!

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......ね?

とまあ、ステージの様子はざっとこんな感じだワン!
大事なのは写真じゃない。実際にその空間に訪れて歴史の折り重なりを肌で感じることなんだワン!(くぅ〜〜〜いいこと言うワン! 決して負け犬の遠吠えではないワン!)
というワケで、「まだVARIT.に出たことがない、けど一度出てみたい!」という未来のロックスターのために、神戸VARIT.では「HYOGO! GO!」というイベントを実施してきたんだワン。

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これね。
しかし「もっとたくさんのバンドに、一度VARIT.のステージに立ってほしい!」という店長の粋な計らいによって、11月1日(水)から「HYOGO! GO! GO! GO!」という某タツノコプロ制作のアニメみたいな名前のイベントに大進化!
どんなイベントなのか分かりやすく言うと、

チケットフリー! つまり入場無料! なのでノルマなし!(但し入場の際別途ドリンク代600円は頂戴いたします)

う〜ん、異邦人の主人公ばりにイッちゃってるワン。
チケット代もないので、たくさんのお客さんを呼べるチャンスだワン!
気になる条件は、

・兵庫県在住のアーティストが一人でもいること。
・一度もVARIT.に出演したことがないこと。
・年齢制限アリ。25歳までのアーティストに限る。
・バンド数にかかわらず開催。

これだけだワン! 次回開催予定日は11月1日(水)!
これを機会に、一度憧れのあのアーティストが立ったVARIT.のステージで想いを叫ばないか? だワン! そしてVARIT.を、ひいてはこの神戸という街を一緒に盛り上げていきたいワン!
応募はwax@varit.jpまで!

少し切実なお願いをするならば、イベント自体が周知されていないと新しいアーティストと出会うせっかくの機会も訪れないワン。
多くのアーティストがこのVARIT.というライブハウスで育ち、巣立っていって、それでも時間を見つけて戻ってきてくれる。それはプロ、アマ、関係なく。
当たり前のことなんだけど、つまりVARIT.は(そしておそらくすべてのライブハウスは)、アーティストがいるからこそ「場所」としてこの街に存在することができるんだワン。
そして「場所」があるからアーティストはライブをすることができる((注記)もちろんライブハウスでライブをするだけが取り得る全ての手段ではないワン。それでも、やっぱりライブハウスって場所でしか見れない光景も確かにあるワン)。
互いが互いを必要としあえるような健全な循環、営みのためにも、よかったらこのイベントのことを、広めてもらえると嬉しいワン。
あ、ブログのことを書いたツイートや記事を拡散してくれても嬉しいワン!

閑話休題。
昨日のVARIT.は2ピースのバンドばかりが出演する「in my bag vol.2」というイベントだったワン。
MVを発表したばかりのGOOD LUCK CITY、1st EPをリリースした英国帰りの奥谷君率いるOily Tea & Waffles、1月29日(水)にVARIT.で開催される「KOBE 歌ゴコロナイト(出演:The Songbards / The Cheserasera / PELICAN FANCLUB)」という素敵メンツのO.A.も決定した鳴かぬなら、今最も注目されている若手シンガー神戸のあらた。
以上の四組が素敵な夜を届けてくれたワン!
神戸のあらたは夏に河原でやったバーベキューの時に仲良くなったTHE PACの西川兄さんと共に登場。
もしかするとこの日しか観られない組み合わせだったかも!?

今日のVARIT.は「KOBE IDOL EGGS! 〜2人祭り!〜」と題した2人組のアイドルばかりが出演するイベントだワン!
Yes Happy ! 、Lovelys、I * Cielringの3組がフロアに熱狂を巻き起こしてくれるワン!

そして明日のVARIT.は2が「VIRGIN」を引っ提げて来神! GUESTにはHome Comingsだワン!
最高の夜になること間違いなし、だワン!

ふむ。こうして見ると3日連続で「2」という数字がキーワードになってるワン!
なにかの啓示かもしれないワン、、、とこういうのをいちいち考え出すといずれワケの分からない高い壺を買わされてたりするので人生ほどほどにだワン!(久しぶりに会った女の子にケンタッキーでとんでもない値段の浄水器を売りつけられそうになったことを今も鮮明に思い出すワン!)
それじゃ今日はこんなところで! さよ〜〜なら〜〜〜〜。

ニャ・ニャァァァァァァンッッ!!!!!

はい、予想を裏切る挨拶でこんにちワン!
早くも更新二回目の糸口が掴めず継続が危ぶまれていた「今夜は君を帰さない」、お送りするのはVARIT.の番犬にして音犬、僕ミュートだワン!(好きな英単語はワンダフルだワン!)

今日は一度もVARIT.に来たことのないみんなのために、ざっと写真を交えてVARIT.がどんな場所なのか説明しようと思うワン!(好きな食べ物はワンタン麺だワン!)

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はい、まず外観ね。
縦はトアロード、横は生田新道。 かつてロバート・ジョンソンが悪魔と契約したという伝説の交差点に位置するのが(具体的に言うと〒650-0011 神戸市中央区下山手通り2-13-3建創ビルB1Fに位置するのが)、僕が住まうライブハウスVARIT.なのだワン!(好きな映画監督はウェイン・ワンだワン!)

トアロードっていう名前には諸説あるんだけど、個人的には「東亜」という単語に由来しているという説が一番しっくりくるワン!
ちなみにトアロードという名称が一番最初に登場した文献は、澁澤龍彦が「我が魔道の先達」と最大級の賛辞を送った稲垣足穂の『神戸漫談』らしいワン!
またこの稲垣足穂ってのがとんでもなくヘンクツなオッサンで、若くして佐藤春夫に気に入られて文学史に残る名著『一千一秒物語』を刊行するも、生来のファッキンヘンクツな性格が災いして周囲と折り合いがつかず故郷の明石へ遁走、家業を受け継ぐも運に恵まれず、さらには持ち前のアルコール依存症もあいまって借金まみれになり次第に逼塞。
毎日飯も食わずにシケモクを拾っては延々に酒を飲み続け、ついには鬼の幻覚に悩まされるというチョーバッドなアルカホリックの禁断症状に悩まされながらも諦め悪く執筆を続け、ついには見事文壇に返り咲き!
足穂極貧時代のことは『弥勒』『彼等』などに収められているんだけど、足穂独特の硬質な詩情溢れる筆致はいつ読んでも胸に迫る美しさがあるんだワン!(好きなコーヒーブランドはワンダだワン!)

......しまった、思わず持ち前の知識と教養をひけらかすのに夢中になってしまったワン!
炎上してしまう前に次に行くワン!

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「階段」はいつだって文学上の重要なモチーフ! 異世界へのエクソダス!
そう、ここからVARIT.へ降りていくワン! 壁に貼られたポスターにはあんなバンドやこんなバンドも!?
コアラのマーチで変わり種のコアラを探すよりはよっぽど有意義な時間が使えるワン!

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ここが受付だワン!
資本主義のルールにのっとって、素晴らしい公演への対価を支払っていただくワン!

あんまり調子に乗ってるとマジで第三回の更新が危ぶまれるので先に進むワン!

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いろんなライブハウスのマンスリースケジュールやオススメのイベントのチラシがあるワン!
本音を言えばVARIT.以外に行かないでほしいけど、どこのライブハウスでも毎日素敵なイベントは待っているんだワン!(好きな美少女ゲームは「ONE〜輝く季節へ〜」だワン! えいえんは、ここにあるんだワン!)

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ここがドリンクカウンター前。VARIT.に出演してくれているバンドを額に入れて飾ってるワン!
そしてあの場所がミュートの定位置。
ここからみんなの泥酔具合を見守ってるワン!

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カウンターの隣には、無類の(削除) ビートルズキチ〇イ (削除ここまで)ビートルズマニアとしても知られている店長自慢にしてファン垂涎のビートル・コレクションがところ狭しと並べられているワン!
ビートルズイベントも定期的に開催しているので、要チェックだワン!

......よし。記事が長すぎると現代っ子にはすぐ飽きられちゃうので、ひとまずこのへんで打ち切るワン!
次回はVARIT.自慢のステージの写真なんかあげちゃうワン!
決して僕の体力がここで尽きたんじゃない。それだけは分かっててほしいワン!

明日のVARIT.は伝説のThe Stalinを率いた遠藤ミチロウさんが来てくれるワン!
昔ミチロウさんの弾き語りを観に行った時、ミチロウさんの言葉で書き換えたディランの「ノッキン・オン・ザ・ヘブンズドア」が凄まじくてワンピースのキャラクターばりに号泣しながら膝から崩れ落ちたら、近くで同じように号泣しながら崩れ落ちているのが自分の友人だったことを今でも思い出すワン!

ぜひ皆様も明日は神戸VARIT.へお越し下さいませ、だワン!

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おまけ。先日最高のライブを見せてくれたLUCKY TAPESと六本木VARIT.の店長。
いつだってこの街で、音楽は鳴り続けているんだワン!

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全国一億五千万人のミュージック・ラバーの皆様、こんにちワン!
今日から神戸VARIT.のブログを(非公式に)やっていくことになった音犬のミュートと申します。
以後お見知りおきをワン!

え? 音犬? お茶犬のパクリかなんか?
聞き慣れない単語に、ただでさえ人生に疑問を抱えている頭の中がさらにクエスチョンマークでミッチ・ミッチェル(This isミュージシャン'sジョーク)になってしまったあなたのために、自己紹介させてもらうワン!

そもそも音犬とは、、、
The Beach Boysのブライアン・ウィルソンが事実上のソロ作品として『Pet sounds』を制作していた時に、メンバーのマイク・ラブが「誰がこんな音楽を聴くんだ? 犬か?」と言い放ったことに怒ったブライアン・ウィルソンが、飼っていたバナナとルイという二匹の犬にコーラスを教え始めたのがその歴史の始まりだと言われてるワン!
やがてブライアン仕込みのコーラスをマスターしたバナナとルイはレコーディングでも大活躍! スタジオに遊びに来ていた同世代のミュージシャンたちがその様子に衝撃を受けて、次々と自分の愛犬に音楽を仕込んでいったんだワン!
しかしあまりに犬たちの音楽能力が優秀すぎて、仕事を奪われることを恐れたミュージシャンたちはいつしか一般の人たちに音犬の存在を隠蔽。
それでも音犬の系譜はひっそりと業界に受け継がれ、僕もマーク・ボランの飼ってた音犬の子孫という由緒正しき血統を持つ天才音犬としてあるミュージシャンの元で飼われていたんだワン。
しかしそのミュージシャン、つまり僕の飼い主様はある日突然失踪。
市井に出ては芸をしてどうにか露命を繋いでいたんだけど、家の中では訪ねてくる借金取りに脅えてバスドラムの中に隠れる毎日。
だけどどうやらドラムセット一式抵当に入れられてたみたいでそのまま楽器屋に売り飛ばされ、バスドラのミュート(消音材)として生活を余儀なくされていたんだワン。
そのドラムセットは流れ流れて(この長旅の話はいずれまたどこかで)、やがて神戸VARIT.というライブハウスにたどり着き。
スタッフが何気なくバスドラを分解すると......

オオオオオオ、ディスカバリィィィィィィィィ!!! レエエエエエエザレクション!!!! ナウ、アイム・ヒア............ナウ、アアアアアアイム・ヒィアッッッッッッッッ!!!!!

あ、すいません。しかしどうしてもあの生還劇を思い出すと今でも心臓が16ビートを刻んでしまうワン。
で。まあつまり、中にいた僕は無事救出されたってワケなんだワン。
こうして僕は音犬として能力を存分に発揮しながらVARIT.の番犬として飼われるようになり、ついにはブログを書く地位にまで上りつめてきたんだワン!

分かったワン? え? (削除) お前IKEAで売ってる犬だろ? (削除ここまで)
分かればいいんだワン!!!

そんなワケで、これから僕、ミュートはこのブログで神戸VARIT.の魅力を余すところなく紹介していくつもりだワン。
せめて更新が十回は持つように、みんな神に祈っててくれだワン!!!

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