2021年4月
学生実験がはじまりました
2021年04月28日 | 固定リンク
みなさまこんにちは!食品・化粧品専攻の関洋子です。4/14から前期の授業期間に入り、1年生の学生実験が始まりました。1年生の実験は講義内容、実験操作ともに今後の学習の基礎になるためとても重要です。1年間の実験を通して、これらの基礎をしっかり身に着けることができます。前期の前半は「微生物実験」です。
※(注記)今年度は密を避けるため、土曜日のクラスを増やして1クラスの人数を減らして行っています。
第1回目は基本的な器具の使用方法ということで、安全ピペッターを用いた純水の定量とマイクロピペットを用いた純水の定量を行いました。現在は第2回目を行っています。第2回目は微生物を培養するための培地、生理食塩水を作ります。
Seki2
また、身の周りの微生物の観察を行うため、培地に指を触れたり、綿棒でいろいろな場所をこすった後、培地に塗ります。
Seki6
次週、どんな菌が出てくるのか楽しみですね。
食品加工学研究室 関洋子
着任のご挨拶
2021年04月27日 | 固定リンク
みなさん初めまして!
この4月から応用微生物学研究室に助手として着任いたしました中村知世です。今回着任のご挨拶ということでこれまでの研究について簡単に紹介しようと思います。
微生物が物質を生産し、分泌する仕組みは多く存在しておりますが、私はその一つであるメンブランベシクル(MV)について研究を行っています。MVって何だろう、初めて聞いたという人も多いかと思うので簡単に説明します。MVとは日本語でいうところの膜小胞であり、数10から数100 nmの物質です。下の写真は虫歯菌とそのMVを撮影した画像ですが、非常に小さいこと分かります。MVは微生物の生体膜由来であるとされており、MVの中にはDNAやRNA、タンパク質、ペプチドなどが含まれていることから物質の運び屋とされています。微生物間では遺伝子や情報のやり取りを行っているとされており、ヒトなどの動物、植物との間では、微生物の感染を促進する作用もある一方で免疫の誘導も報告されています。海外ではMVを使用したワクチンが認証されていたりもします、すごいですね。
私はこれまで虫歯菌のMVについて研究を行っていました。虫歯菌のMVには、歯面に付着するための酵素が多く含まれており、その種類や量、またMVが歯垢の原因になるのかについて検討を行ってきました。長くなりそうなので、実際の結果については研究室で!笑
ところで虫歯菌は乳酸菌の1種なのですが、みなさんご存知でしょうか?これからは虫歯菌ではなく、食品で使用されている乳酸菌などの微生物やその食品についてのMVに関する研究を行っていく予定です。これからよろしくお願いいたします。
応用微生物学研究室 中村知世