チリの銅鉱山開発案件へ債務保証を実施
-銅資源の安定供給に大きく前進-
JOGMEC(理事長:河野博文)は、8月3日、住友金属鉱山株式会社(社長:家守伸正、以下「住友金属鉱山」)及び住友商事株式会社(社長:中村邦晴、以下「住友商事」)が、チリ共和国で推進しているシエラゴルダ銅鉱山開発プロジェクト(以下「本プロジェクト」、出資比率:ポーランド・KGHM International Ltd 55%、住友金属鉱山 31.5%,住友商事 13.5%)の必要資金に対する債務保証に関する契約を締結しました。
住友金属鉱山及び住友商事は、当該開発投資額約30億米ドルのうち、総額3.2 億米ドルの長期借入を民間銀行から行うことを決定し、JOGMEC はこの借入の90%(2.88 億米ドル)に対する債務を保証するものです。また上記開発投資額のうち、10億米ドルがプロジェクトファイナンスにより国際協力銀行(以下「JBIC」)と民間銀行から調達されます(うち民間銀行借入には日本貿易保険(以下「NEXI」)が、資源エネルギー総合保険を付保)。
本プロジェクトは、日本企業が 45%の権益を有する大型の銅鉱山開発プロジェクトで、2014 年中の操業開始を目指しており、生産される銅精鉱(平均年間銅量約 22 万トン)の 50%が住友金属鉱山傘下の銅製錬所に供給される予定です。これは、日本の銅精鉱の総輸入量 115 万トン(2011 年:Copper Bulletin July 2012)の約10%に相当するもので、我が国への銅資源の安定供給に大きく貢献することになります。今回、JOGMEC が、JBIC 及び NEXI と協力して本プロジェクトを支援することは、政府による鉱物資源の安定供給確保施策の大きな成果であります。
今後も、JOGMEC は、金属資源全般の安定供給を図るため、海外で鉱山開発を推進する日本企業に対し、積極的な支援を行ってまいります。
(1) 位置 |
チリ共和国第II州 アントファガスタ市の北東140km |
(2) 可採鉱量 |
約13億トン(硫化鉱のみ) |
(3) 含有金属量 |
銅5百万トン、モリブデン30万トン、金80トン |
(4) 採掘・選鉱方法 |
露天掘り、浮遊選鉱 |
(5) マインライフ |
20年 |
(6) 生産開始 |
2014年予定 (選鉱処理量 11万トン/日、2017年から同処理量19万トン/日に増産予定) |
(7) 平均年間生産量 |
(含有金属量)銅22万トン、モリブデン1万1千トン、金2トン |
(8) 生産物 |
銅精鉱(平均年産73万トン)、モリブデン精鉱(同2万2千トン) |
(9) 開発投資額(概算) |
約30億米ドル |
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