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JOGMEC 独立行政法人 エネルギー・金属鉱物資源機構

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メタンハイドレートからの天然ガス連続生産に成功
-メタンハイドレート資源化新手法で世界初の実証-

2008年3月28日

最終更新日:2008年11月13日

独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC理事長:掛札 勲)は、カナダ北西部のボーフォート海沿岸陸上地域(北極圏に位置し、冬季には日中でも氷点下30度以下となる極寒地)において、永久凍土の地下約1100mに存在するメタンハイドレート層からメタンガスを産出する試験を3月10日∼16日にかけて実施した。

この試験は、経済産業省が実施しているメタンハイドレート開発促進事業ので、JOGMECはこの産出試験に係る事業を経済産業省から受託し、カナダの天然資源省(NRCan)と共同研究の形で、カナダ北西準州のオーロラ・カレッジをオペレータとして実施している。

メタンハイドレート開発促進事業では、現在、地中の固体のメタンハイドレートからメタンガスを効率的に生産する方法を研究中であり、JOGMECの前身である石油公団がNRCanを含む5カ国の共同研究として同地区で「温水循環法」*2によるメタンガス生産を2002年に世界で初めて成功させている。
試験は、より効率的な生産が期待できる「減圧法」*3を2007年4月の産出試験に引き続き適用し、その効果を検証するのが目的である。

本試験では、約6日間の産出試験を行い、世界で初めて減圧法によりメタンハイドレートからメタンガスを連続的に生産することに成功した。これにより、生産手法として減圧法の有効性が確認でき、メタンハイドレート資源化への第1歩を印した。今後、得られたデータを解析し、詳細な評価を行う予定。

メタンハイドレートは、メタンガスと水が結びついた固体状の物質で、我が国周辺海域の大水深海底下に存在が確認されており、太平洋沖の東部南海トラフにおける原始資源量について約40TCF(約1.1兆m3)と試算*4され、将来の非在来型国産エネルギーとして期待されている。
*1 JOGMEC、独立行政法人産業技術総合研究所、財団法人エンジニアリング振興協会がメタンハイドレート資源開発研究コンソーシアム(プロジェクトリーダー:田中彰一東京大学名誉教授)を組織し、メタンハイドレート開発促進事業を推進している。
*2 温水循環法:坑井内に温水を循環させ、メタンハイドレートを加温することにより、固体であるメタンハイドレートを分解し、メタンガスを生産する方法。石油公団(日本)、NRCan(カナダ)の他米国、ドイツ、インドの計5カ国の共同研究として2002年に同手法を実施。
*3 減圧法:坑井内の圧力を減少させることにより、固体であるメタンハイドレートを分解し、メタンガスを生産す方法。今回の試験実施に先立ち、(独)産業技術総合研究所とJOGMECは共同でその有効性を検討していた。
*4 2007年3月5日経済産業省NewsRelease
  • 試験サイトの位置図
  • 陸上産出試験現場分解したガスを燃焼させたフレア

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