【開催報告】地熱先進国ニュージーランドで
地熱開発技術者を対象とした現地研修を開催
JOGMECはニュージーランド政府系機関であるGNS Science(本部:ニュージーランド・ウェリントン地方自治区)と共同で、2025年2月17日〜21日、地熱人材育成事業の一環として、本邦地熱開発技術者を対象とした地熱発電所のケーススタディを含む「浅部と深部の貯留層評価・管理」を開催しました。
JOGMECは2025年2月17日〜21日、地熱先進国であるニュージーランドにおいて、GNS Scienceと共同で、本邦地熱開発技術者を対象とした「地熱発電所のケーススタディを含む「浅部と深部の貯留層評価・管理」」を開催しました。本コースは、JOGMECがGNS Scienceとの間で2020年7月28日に更改した「地熱エネルギー分野での協力に係る覚書」(注)に基づき開催したものです。
本コースには地熱資源開発に関わる本邦資源開発企業、建設関連企業、地熱技術コンサルティング企業等から14名が参加し、地域との共生・協力を含めた地熱資源の持続可能な利用・管理方法を学ぶ5日間の課程に取り組みました。受講生からは「地熱開発に係るステークホルダーとの関わりについての知識を深めることができた。」、「地熱開発の影響による地熱徴候の変化を視察することができ、非常に有意義であった。」等、多くの反響がありました。
JOGMECでは、我が国における資源・エネルギーの安定供給を確保するために、地熱資源開発の一層の促進に向けて、今後も人材育成に係る活動を続けてまいります。
(注)
ニュージーランド現地研修「地熱発電所のケーススタディを含む「浅部と深部の貯留層評価・管理」」について
ニュージーランド ロトルア市、タウポ市、カウェラウ地区
地熱開発における高度な専門家を有するGNS Scienceの講師による地熱システムの概念化や三次元モデリング、数値モデリング、モニタリング等に関する技術的講義を実施することで地熱資源の評価に係る知識を深めるほか、プロジェクト管理コンサルタント会社であるTraverse Environmentalおよびロトルア地域を含む地熱システム等を管理するBay of Plenty Reginal Councilによるステークホルダーとの関わりや同国の資源管理法に関する社会的講義を通じて地熱資源の管理に関する知識を深めました。
フィールドトリップでは1958年にニュージーランドで最初に稼働したワイラケイ(タウポ市)の地熱発電所や地熱の多段階利用として熱水の温泉利用を行うワイラケイ・テラス、地熱を利用した温水を使用しエビの養殖を行うフカ・プロウン・パークを視察し、ワイラケイサーマルバレーでは地熱開発の影響による地熱徴候の変化を視察しました。
その他、ファカレワレア(ロトルア市)では同国先住民のマオリが地熱資源と共存する生活を視察すると共に、カウェラウ地区では大規模な地熱貯留層を複数の事業者が蒸気、発電に利用する実態を視察し有意義な5日間となりました。
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地熱の多段階利用(ワイラケイ・テラス)
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マオリによる地熱資源利用(ファカレワレア)
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地熱発電所視察(カウェラウ)
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研修参加者の受講終了写真
(5)「地熱発電所のケーススタディを含む「浅部と深部の貯留層評価・管理」」訪問場所位置図
「地熱発電所のケーススタディを含む「浅部と深部の貯留層評価・管理」」訪問場所位置図
この記事に関するお問い合わせ先
地熱事業部 海外事業課萱場、原島
電話 03-6758-8001
総務部 広報課高山
電話 03-6758-8106