Element: touchcancel イベント

touchcancel イベントは、1 つ以上のタッチポイントが実装固有の理由で中断されたときに発生します。

touchcancel イベントを引き起こす状況の例としては、次のようなものがあります。

• タッチ操作が取り消される可能性のあるハードウェアでイベントが発生したとき。例えば、アプリケーションスイッチャーインターフェイスや、モバイル端末の「ホーム」ボタンを使用してユーザーがアプリケーションを切り替えたときなど。
• タッチがアクティブな間、端末の画面の方向が変更されたとき。
• ブラウザーが、ユーザーが誤ってタッチ入力を始めたと判断したとき。例えば、ハードウェアがパームリジェクションに対応している場合や、スタイラスを使用している際にディスプレイに手が触れて誤ってイベントを開始してしまうことを防ぐときなど。
• touch-action プロパティによって、入力の継続が中断されたとき。
• ユーザーが同時に操作する指の数が多すぎると、ブラウザーは(ユーザーが画面にタッチしている最中でも)すべての既存のポインターに対してこのイベントを発行します。

構文

このイベント名を addEventListener() などのメソッドで使用するか、イベントハンドラープロパティを設定するかしてください。

addEventListener("touchcancel", (event) => {});
ontouchcancel = (event) => {};

イベント型

TouchEvent です。 Event を継承しています。

イベントプロパティ

このインターフェイスは UIEvent および Event からプロパティを継承しています。

TouchEvent.altKey 読取専用

論理値で、タッチイベントが発行されたときに alt キーが押されていたかどうかを示します。

TouchEvent.changedTouches 読取専用

前回のタッチイベントと今回のタッチイベントの間で状態が変化した、個々の接点を表すすべての Touch オブジェクトの TouchList です。

TouchEvent.ctrlKey 読取専用

論理値で、タッチイベントが発行されたときにコントロールキーが押されていたかどうかを示します。

TouchEvent.metaKey 読取専用

論理値で、タッチイベントが発行されたときにメタキーが押されていたかどうかを示します。

TouchEvent.shiftKey 読取専用

論理値で、タッチイベントが発行されたときにシフトキーが押されていたかどうかを示します。

TouchEvent.targetTouches 読取専用

現在タッチ面に接触してしており、かつイベントのターゲット要素と同じ要素で開始された、すべての Touch オブジェクトの TouchList です。

TouchEvent.touches 読取専用

対象や、変更されたステータスに関係なく、表面との現在の接点をすべて表す Touch オブジェクトの TouchList です。

TouchEvent.rotation 非標準 読取専用

イベント開始時からの角度の変化(度)。正の値は時計回りの回転を示し、負の値は反時計回りの回転を示します。初期値は 0.0 です。

TouchEvent.scale 非標準 読取専用

イベント開始時からの 2 つの指間の距離の変化です。イベント開始時の初期指間距離からの倍率を、浮動小数点数で表します。1.0 未満の値は、内側へのピンチ(ズームアウト)を示します。1.0 以上の値は、外側へのピンチ解除(ズームイン)を示します。初期値は 1.0 です。

例

サンプルコードはタッチイベントの専用のページにあります。

仕様書

ブラウザーの互換性