http://www.eng.fau.edu/news_twitterresearch インターネット上の書き込みから精神疾患を診断する――荒唐無稽のように見えて、そろそろ現実味を帯びてきたかな、と思った。リンク先(英語)はtwitterの発言から人格傾向を抽出する試みだが、この延長線上として、オンラインで精神疾患を診断する技術が生まれてきても不思議ではない。カネをかけて本気でやれば、現行技術でもスクリーニングぐらいはできるだろう。 というのも、「オンライン上に記録された言動を観測し、それを根拠に診断する」という発想が、現代精神医学の診断体系と相性が良さそうに見えるからだ。 現代の精神医学は、診断と治療に際して「無意識」「内面」といった、第三者には観測できない、いわゆる"こころ"を忖度する必要があまり無い。 一昔前の精神医学、とりわけ精神分析的なアプローチでは、「無意識」「内面」といった、
Googleが精神疾患を診断・治療する未来 - シロクマの屑籠ネットによって文章を書くようになった人たちは消費者でもなくクリエイターでもなかった - Togetterまとめ 上記のまとめを読んでいると、なんとなく、「うんうん、その通りだね。プロの社会的価値を下落させる何者かを、"あるべき顧客の姿"に戻さないといけないね」と頷きたくなる。しかし少し真面目に考えてみれば、他業種・他分野では到底通用しない考え方だと気づかざるを得ない。 他業種・他分野では、"プロの社会的価値を下落させ、顧客を喪失させる何か"の実例はいくらでもある。 例えばマイカーの普及は、馬車の御者や人力車といったプロの仕事を奪い、後にはローカル鉄道や路線バスの採算性をも破綻させた。人々が欲しかったのは、馬車でも人力車でもなく「素早く目的地に到達すること」だった。だから「素早く目的地に到達すること」がマイカーで達成されるようになれば、馬車や人力車やローカル鉄道にお金を払いたいとは誰も思わな
素人が増えただけで仕事を失うプロなんて、淘汰されるしかあるまい - シロクマの屑籠ネットを眺めていてふと気付いた。 現在、日本のメディア上では、ネットであれテレビであれ「バッシングを公認されるような過失・落度のある相手は、どれだけ叩いても構わない。その際、相手がどうなるかは配慮しなくて構わない。それが社会だ」という風景がリピート再生されている。なにか不祥事や事故があったら、法的責任が問われるだけでなく、責任者は罵倒され、土下座させられる。法的責任を追求するのとは別に、"感情を納得させる"ために罵倒すること・土下座させることを、社会正義とみなすような空気ができあがっている。もちろん、そうした罵倒や土下座に警察が口出しをすることはないし、マスメディアも何食わぬ顔で報道する*1。バッシングが公認される大義名分がある限り、責任者が唾を吐きかけられてもしようがないよねー、という不文律ができているらしい。 インターネット上での"炎上"も似ている。失言・過失・違法行為があったと判明し
"叩いて構わない奴はとことん叩く"空気と、いじめの共通点 - シロクマの屑籠恋人が自分をどう思っているか。 配偶者が浮気や不倫をしていないか。 親友が自分に嘘をついていないか。 そういう確認作業と称して、親しい人に踏み絵を踏ませる人がいます。パートナーが本当に愛してくれているのか、理科実験をやるように確かめる人がいます。なぜ、そういう事をしてはいけないのしょうか? 人の心を試してはいけないのはなぜか。 - 続・はてなポイント3万を使い切るまで死なない日記 上記リンク先の人は、理系的に考えて、合点のいく答えにたどり着いたようです。そしてはてなブックマークに寄せられた感想を眺めてみると、(株)はてな代表取締役のid:jkondoさんまでもが「素晴らしい」とコメントしていらっしゃるので、たぶん、素晴らしいんでしょう。でも、どのあたりが「素晴らしい」のか、私にはピンときませんでした。 もちろん、合理的に考えようとすることはいいことです。私だって、合理的に考えるのは嫌いじゃ
相手の心を試しているうちは、その人を愛せないよ。 - シロクマの屑籠404 Blog Not Found:備忘録 - そもそもなぜ老は敬われてきたのか 「お年寄りを見殺そう」という第三極の政治勢力: やまもといちろう BLOG(ブログ) 最近、真面目そうな顔写真が入ってイメージチェンジした『やまもといちろう blog』と、アルファブロガーの小飼弾さんの『404 Blog Not Found』に、リンク先のようなディスカッションが出てきました。twitter等でたくさんの意見が寄せられているのを観るにつけても、そろそろ時代の潮目なのかな、と思わずにはいられません。昨今の高齢化・少子化を巡る情勢や時代の閉塞感を思うにつけても、「お年寄りどころじゃない。それより子育てを。未来を。」的な意識が高まってくるのは当然といえば当然でしょう。 もちろん私も、そういった話題に強い関心を持っていますし、そういう目線でメディアを眺めています。また、こうした社会全体の【お年寄り/子育
大半のお年寄りは「若いのに迷惑をかけたくない」と思っているのに...... - シロクマの屑籠本日、『なんかねー、ブログ消した。』から始まる以下の文章をはてな匿名ダイアリーで見かけた。 http://anond.hatelabo.jp/20120616105328 上記が投稿されたのとほぼ時を同じくして、はてなid:nakamurabashiさんのblog『G.A.W.』の記事が読めなくなり、同一アカウントのミニblog等も読めなくなった。このことと文体その他から察するに、匿名ダイアリーの文章はid:nakamurabashiさんのそれだと私は断定した。 『G.A.W.』といえば、はてなダイアリー界隈――あるいは、はてな村界隈と言っても良いかもしれない――では著名なblogだった。著名なblogだったと思う。コンビニエンスストア関連の記事で不特定多数の注目を集める一方で、エロゲーについての感想やインターネット上での体験談など、ややマニアックではあっても読む人によっては記憶に残るよう
いつも見聞きしているアカウントが消えてしまった事について/はてな村の隣人がまた一人減った...。 - シロクマの屑籠http://d.hatena.ne.jp/nakamurabashi/20120528/1338173209 リンク先は、とても難しい問題に触れている文章だった。 学問や読書に無頓着な親のもとで育ったために、伸びしろのありそうな子どもの思考範囲が狭く限界づけられてしまっている、というケースは結構あると思う。私も、それに近いような人を、福祉分野で見たことがある。ああ、この人がしかるべき教育を受けて、あわよくば医師になっていたらさぞかし切れ者になっていただろうな、と思うような。 例えば看護助手をやっている人のなかに、非常に要領の良い、段取りも記憶力も優れた人が混じっていることがある。しかし、そういう人も体系だった知識や学問のインストールを欠いているし、週刊誌やTVを批判的に眺める力も無い。パソコンに例えるなら『素晴らしいCPUとグラフィックボードと潤沢なメモリを積んでいる。けれどもHDDには
足枷になっているのは"バカ親"なのか?"階層"なのか? - シロクマの屑籠インターネット上でのコミュニケーションを、「今日は誰々が面白いことを言った」「今日はtwitterでこんなにリツイートされた」といった賑やかさのうちに過ごしている人は多いと思います。誰の文章を読むのか・誰に対してreplyを送るのかを決めるにあたって、「今、面白い事を言った人」「今、私の承認欲求を充たしてくれる人」「今、私が興味を持っているコンテンツの話をしている人」などを評価基準に選んでいる人も多いでしょう。 でも、そんな「今」という評価基準だけでネットコミュニケーションしてもいいんでしょうかね? ここで、ちょっと違った角度で、あなたが今ネットコミュニケーションしている相手について思考実験してみてください;その人は、五年後もあなたに面白いことを呟いてくれる人でしょうか?五年後も仲良く意見交換していそうな相手でしょうか?それとも人気作品についての情報交換が終わったら「コンテンツの切れ目が縁
あなたのネット仲間は、五年後も一緒にいてくれそうな人ですか? - シロクマの屑籠インターネット上でも、日常生活でも、時々、「僕は理性的に考えるのが得意」って言っている人に出くわすことがあります。しかも口ではそう言っているのに、実際には僅かな批判や注意でテンションが物凄く下がったり、ちょっと注目されただけで舞い上がっちゃったりしてしまうような、そういう人。 この手の自称「僕は理性的に考えるのが得意」な人は、第三者から見れば全く理性的な人には見えません。むしろ感情や気分が優勢な人、という風にうつる筈です。本当に理性的に考えるのが得意な人なら、ちょっとした批判や注意はもちろん、賞賛や注目にも舞い上がることなく、いつも淡々とロジックに従って行動するものでしょう*1。 では、理性のあんまり強そうに無い、というより感情や気分が優勢な人が「僕は理性的に考えるのが得意」を自称するメカニズムはどういうものなんでしょうか? 理由は、まさにその、優勢すぎる感情や気分のためではないかと私は思
自称「僕は理性的に考えるのが得意」について - シ口久マの屑籠こちらに『自称「真面目系クズ」のエゴグラム集計結果報告』で参照した生データを記載しておく。 それと、集計しているうちに、twitter/はてなブックマークで異なった傾向に気付いたので、そちらもちょっと。 1.「自称真面目系クズ」のエゴグラムの集計結果が、twitter経由のエゴグラム/はてなブックマーク経由のエゴグラムとの間で異なる傾向を示していた。 1.twitter側:標本数19 ※(注記) a b c CP 4 11 4 NP 10 6 3 A 6 11 2 FC 13 4 2 AC 14 4 1 2.はてなブックマーク側:標本数31 ※(注記) a b c CP 4 11 16 NP 10 13 8 A 12 14 5 FC 8 17 6 AC 22 6 3 両者の違いをグラフにするとこんな感じ↓ どちらも「(CP)が低くて(AC)が高い」という基本路線は変わらないが、グラフの形はちょっと違ってい
twitterの真面目系クズと、はてなの真面目系クズ(それと生データ) - シロクマの屑籠【忙しい人のための要約】 最近よく見かけるようになったネットスラング『真面目系クズ』に関する調査の一環として、「自称真面目系クズ」な人達のエゴグラムを募集した。3日間で50例のエゴグラムが集まり、これを集計した結果、エゴグラムの5尺度のなかで(AC)尺度が突出して高く、「自称真面目系クズ」の人達は依存性・従順性が高い傾向にあると推定された。 【1.はじめに】 『真面目系クズ』とは、2chの大学生活板が発祥地とおぼしき、新しいネットスラングである。概ね、「表面的には真面目で努力家のような体裁を取っているが、実際には他人の顔色を見ながら楽なほうに流されているだけで主体性や積極性の無い人物」といった意味で用いられる。ただし多くのネットスラングと同じく、話者によってニュアンスが異なっていることも多い。専ら自嘲的に用いられるが、他人を貶すために用いられる用例が絶無というわけでもない。 2chのスレッ
自称「真面目系クズ」のエゴグラム集計結果報告 - シロクマの屑籠「真面目系クズ」というのを知った 完全に俺のことでワロタwww : 妹はVIPPER リンク先には、比較的新しいネットスラングと思われる「真面目系クズ」について意見が集まっている。私の知る限り、この単語は1〜2年前ぐらいから時々見かけたような気がするが、「非モテ」「非コミュ」に比べればずっと歴史が浅い。 さて、真面目系クズとはどういうネットスラングだろうか。ニコニコ大百科には、原典にあたる人物の発言を引用しながら、 ・非リア充であり、DQNのような明るさはない ・資格や勉学に打ち込んでいるとアピールし、それを就職から逃げる理由にする ・かといって本気で打ち込んでいるわけではなく、他に勉強している者からすれば明らかにボロが出るレベル ・それでも自分は努力しているとアピールし、大言壮語を吐く。 努力しているけど要領の悪い者、自分がクズだと自覚している者とは明らかに異なるのである。現実から目を逸
「真面目系クズ」と依存性 - シロクマの屑籠いまの日本人は、とても便利な世の中を生きている。 コンビニもインターネットもあるし、自分の人生もだいたい自由に選択できる。医療も治安もハイレベル。昔の人が見たら、さぞ羨ましがるだろう。 そのかわり、賢くないと――あるいは勉強しないと――何もできない時代になってしまった。 事務職に就きたいと思ったら、ワードエクセルは当たり前。子育てしようと思った未来のおかあさんも、子育てを一から勉強して、何が安全で何が危険か、自己判断しなければならない。行政サービスを利用する際も、あの煩雑な手続きを理解して申し込むのは一苦労だ。便利さにアクセスするためのハードルは、見えにくいところでとても高くなっていて、その恩恵に与れるのは、自分で調べて勉強できる人・賢い人だけだったりする。賢くない人・勉強もしない人ほど、自由選択の範囲は狭くなり、日常生活のリスクも回避しづらくなる*1。だから冒頭の文章は、正確には「いまの
勉強できる人しか便利に暮らせない社会 - シロクマの屑籠一時期、『うつ病は誰でもなる病気』みたいなキャッチコピーを耳にすることがありました。そんなバカな、どうしてそんなことを宣伝してまわるんだ、と日頃思っていた身としては、最近あまり見かけなくなって良かったと思っています。 メンタルヘルスが破綻した時の精神疾患には、個人差がある 過労でも不摂生でも引越しでも何でもいいですが、きっかけになるような出来事の後に精神疾患が出てくるというパターンは確かによくあります。じゃあ、本人の負荷を超えたストレスがかかった時に、みんながみんなうつ病になるかっていうと、そうでもないって事はもっと知られてもいいような気がします。 例えば、ストレスがかかり過ぎた際、「まるで別人格のような振る舞いをして」「失踪したり」「でも本人はその間の記憶が無い」という人がいますが、こんな症状は、うつ病の診断基準のどこにも載ってません。でも、こういう人が世の中には確かに存在します(解離性
「うつ病は誰でもなる病気」は、そろそろやめませんか? - シロクマの屑籠自称「セクシーアイドル」 ホコ天で股を開き、ケツ見せ/秋葉原 - アキバBlog http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1104493.html 去年の8月に、「想像力の欠如した」路上パフォーマーが、秋葉原の歩行者天国を危機に晒す - シロクマの屑籠 という記事を書いたことがある。過激でデリカシーを欠いた路上パフォーマーが増え続けば、警察などによる介入リスクが高くなって、秋葉原の路上パフォーマンス文化が危なくなるんじゃないか、と危惧してみたわけだ。しかし、上記リンク先記事などをみるにつけても、いよいよ困った人達が混じっているようだ。これでは路上パフォーマンスの取り締まりが強化されても、弁解が難しそうである。アキバBlog(秋葉原ブログ・あきばぶろぐ)さんの過去記事をみるにつけても、アレなパフォーマーとそれに群がるアレな撮影者は、ここ最近、日常的に
"趣都秋葉原"終了の予兆としての破廉恥パフォーマンス - シロクマの屑籠リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
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