挑戦する交通事件弁護
2008年に刊行した『交通事故事件の弁護技術』の後継書。前著同様、典型的な交通事故事案や珍しい事案を報告するとともに、事例報告者の何名かにご参集いただき、さらに詳しい事情を聞いた座談会も収録。ありふれた事件でありながら、時に専門的知識も要する交通事件の弁護活動における留意点を考える。
[ケース2]衝突地点についての検察側証拠(鑑定)を突き崩す 中間陽子
[ケース3]自覚のない視野欠損があっても結果回避可能であったといえるか 戸城杏奈/小椋和彦
[ケース4]被害者に傷害を負わせたのは被告人車両か 新川登茂宣
[ケース5]裁判所の検証において事故状況を再現する難しさ 彦坂幸伸
[ケース6]被害者・目撃者の供述と「突合せ捜査」への疑問を提示 高部道彦
[ケース7]衝突後の信号機を確認した目撃者証言 三浦佑哉
[ケース8]世間の厳しい風に惑わされない冷静な司法判断を望む 春山九州男
[ケース9]危険運転致死傷罪と自動車運転過失致死傷罪の狭間 森岡かおり
[ケース10]オービス写真を用いた顔貌鑑定の推認力 百武大介
[座談会]交通事件の弁護活動はどのように行うか 中間陽子/戸城杏奈/新川登茂宣/彦坂幸伸/百武大介/本庄武/高山俊吉/永井崇志/赤坂裕志
I 捜査側立証と切り結ぶ
1 整理手続による証拠開示請求
2 再現実験の有効性
3 先入観を持たずに事件を見る
4 オービス写真をどう使うか
II 科学的知見の大切さ
1 常識に照らして「おかしい」と気づくこと
2 捜査側の杜撰な証拠保全
3 鑑定人をどのように見つけるか
III 危険運転致死傷と被害者参加の危うさ
1 危険運転致死傷事件の要件とは
2 被害者参加事件の難しさ
IV 疾患や障害を伴う事故の責任
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本体2,700円+税