富士通信機製造(現富士通)の事務用小型コンピュータで,1965年3月に発表された.経済性(最小構成で1日の費用が1万円)と使いやすさを主眼に開発され,コンピュータユーザの裾野を拡大した.
FACOM 230-10は,当時の小型機にはない機能(かな文字コボル,ソート機能,ソフトウェアページング,ビルディングブロック方式による拡張)を有し,小規模の事務計算だけでなく,中型・大型コンピュータのブランチコンピュータとしても広く利用された.発売後,爆発的な人気を得,急激な需要に対応するため同社長野工場が建設され,5年余りで,同社で初めて製造台数が1,000台を超えるベストセラーとなった.
以下にFACOM 230-10の特徴的な機能を列挙する.本機の主要諸元については「表 FACOM 230-15と当時の既存機種との比較」を参照されたい.
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