全項目表
ダム番号:1402
大野ダム [京都府](おおの)
ダム写真
(撮影:さんちゃん)
030319 灰エース
030334 灰エース
067347 さんちゃん
067353 さんちゃん
どんなダム
ダム名は旧村名から
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水没地の旧村名が大野村であった。旧村名から大野ダムに。
平成16年台風23号時に由良川でバスが立ち往生
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平成16年10月の台風23号のとき、京都府舞鶴市の由良川では堤防が決壊、国道175号でツアー客ら37人を乗せた観光バスが立ち往生。ツアー客らはバスの屋根に避難、流されるかもしれないという濁流の恐怖と戦っていた。このとき、大野ダムは、水位が上がってサーチャージ水位に到達することが予測される事態となったが、人命尊重のため、ぎりぎりの判断で放流量を抑えたため、バスの屋根にいた37人は流されることなく、全員が救助された。
春の桜、秋の紅葉
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大野ダム公園はサクラの名所。ソメイヨシノが1000本。シーズンには毎年恒例の「大野ダムさくら祭り」。日没から午後九時まで、ライトアップも。また、秋の紅葉もすばらしい。毎年「大野ダムもみじ祭り」がある。
[写真]堤体と桜(撮影:開 健一郎)
大野ダムビジターセンター
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大野ダムビジターセンターにダムや水力発電に関する展示ある。ダム関係の本格的な文献、資料をおいてあって、閲覧できる。
ダム湖は「虹の湖」
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ダム湖には7つの大きな橋が架けられていて、それぞれの橋は異なった色で塗られている。虹の湖とは7つの色が映える湖ということか。虹がテーマのダム。
[写真](撮影:灰エース)
シリーズ ダム百選 投票から
第 4 回 『 桜の似合うダム 』
■しかく メジャーどころかもしれませんがここはソメイヨシノが1000本植えられていて春には「大野ダム桜祭り」が毎年催されています。
春のうららかな陽気に誘われて、ここはダムなのかと思うほどたくさんの人が集まります。
灰色のコンクリートとピンク色の桜とダム湖の青がとても綺麗です (おてもやん)
第 20 回 『 電車やバスで行けるダム 』
■しかく JR京都駅から嵯峨野線、福地山行きの乗り、和知駅で下車。駅前バス長瀬線大野行きに乗り、大野または、長瀬で下車。バス停長瀬から徒歩10分。ただしバスは1日に4本で、ほぼ平日のみ。月・木のみ増便しているので、月曜日か木曜日に行くと良いと思います。 (ピンクのうさぎ)
河川
由良川水系由良川
目的/型式
FP/重力式コンクリート
堤高/堤頂長/堤体積
61.4m/305m/167千m3
流域面積/湛水面積
354km2
(
全て直接流域
)
/186ha
総貯水容量/有効貯水容量
28550千m3/21320千m3
ダム事業者
近畿地方建設局
本体施工者
大成建設
着手/竣工
1957/1960
ダム湖名
虹の湖
(にじのみずうみ)
ランダム情報
【ダム湖百選】(財)ダム水源池環境整備センターのダム湖百選に選定される(平成17年3月16日公表)
【ダムカード配布情報】2024年8月2日現在 (国交省資料を基本とし作成、情報が古いなどの場合がありますので、事前に現地管理所などに問い合わせるのが確実です) Ver1.1
○しろまる大野ダム総合管理事務所 平日:9:30〜16:30土・日・祝日:10:00〜16:00事務所玄関のインターホンを押してください。
ダムカード画像コレクション
大野ダム .1.0 (2007.07)
[協力:安部塁]
大野ダム Ver.1.0 (2008.07)
[協力:け〜]
大野ダム Ver.1.1 (2015.07)
[協力:ミッキー]
関連書籍
■しかく大野ダム誌編さん委員会 『大野ダム誌 由良川』 大野ダム誌編さん委員会 1979
■しかく大野ダム建設工事誌編集委員会 『大野ダム建設工事の記録』 建設省近畿地方建設局 1991
諸元等データの変遷
【05最終→06当初】左岸所在地[北桑田郡美山町樫原字中野山→南丹市美山町樫原字中野山]
【06最終→07当初】河川名[由良川→豊川用水]
【07当初→07最終】河川名[豊川用水→由良川]
【08最終→09当初】堤高[61.4→61]
【09当初→09最終】堤高[61→61.4]
洪水吐き拾弐景
《第五景》 大野ダム
〜堤体にクレストとコンジットがオーバーラップした洪水吐き〜
今見ると普通の重力式コンクリートダムの顔つきをしている大野ダム。洪水調節用放流設備として高圧ラジアルゲートを堤体内に内蔵した我が国初のダムである。建設省が設計・施工し1960年度に竣工、管理は京都府に移管された。
戸溝がなく部分開で大流量を安定した状態で放流が可能なゲートとして、高圧ラジアルゲートが米国で開発され、1950年代に設置されるようになった。これを大野ダムに採用しようと考えた当時の技術者は、クレストからの水脈とコンジットからの水脈をオーバーラップさせることで、堤体下流面を導流部として有効に活用しようと考えたのである。堤体内に大規模なゲート及びゲート室を配置するため、この部分における堤体の応力集中について詳細な検討が行われている。その結果、放流管内径をコンクリート打設ブロック幅の1/3以下とし、ゲート室をできるだけ主応力が小さい位置に配置することで、鉄筋による補強で十分対応可能と判断され、採用に至っている。
また、放流水がゲート下流の堤体内を高速で流下する際に大量の空気を連行することから、その部分の圧力が極端に低下し流れが不安定になることが懸念された。そこで、ゲート下流に空気を供給する空気管について、海外の実測事例や水理模型実験による計測結果を用いて設計し設置している。
(2015年3月作成)
平成16年台風23号時の大野ダムの洪水調節
〜由良川でバスが立ち往生〜
◇由良川でバスが立ち往生
平成16年10月の台風23号は、日本列島を直撃して各地で被害が出たが、京都府舞鶴市の由良川では堤防が決壊し、10月20日の夜、国道175号で由良川からあふれた水のためにツアー客ら37人を乗せた観光バスが立ち往生。ツアー客らはバスの屋根に避難、流されるかもしれないという濁流の恐怖と戦いながら21日の朝を迎え、約9時間ぶりに全員が救出された。
出典:京都府大野ダム管理事務所「大野ダムの
洪水調節について」(財団法人ダム水源地環境整備センターのホームページより)
バスの屋根の上に避難している
出典:京都府大野ダム管理事務所「大野ダムの
洪水調節について」(財団法人ダム水源地環境整備センターのホームページより)
◇大野ダムの洪水調節
大野ダムは、下流の洪水を防ぐために貯水を続けていたが、流入水量が多く、水位が上がってサーチャージ水位(これを超えるとダムから水があふれることになるため、洪水時でもこれを超えることが出来ない最高の水位)に到達することが予測される事態となった。ダムの操作は操作規則で定められているが、このようなときには、ダムがあふれるような事態を避けるため、放流量を流入量と同じ水準になるまで徐々に増やしていくのが一般的なルール。ところが、下流でバスが立ち往生し、37人が救出を待っている。このとき、人命尊重のため、ぎりぎりの判断であふれる直前まで放流量を抑えたことが新聞などで報道されている。
バスの屋根にいた37人は流されることなく、全員が救助された。
(2005年10月作成)
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