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2014年08月29日

入院日記その124

2006年2月24日金曜日

いよいよ明日退院である。
オリンピックの女子フィギュアを見るために早起きする。
荒川静香が見事に金メダルをとった。
『イナバウアー』、流行りそうである。
それにしても、僕はスタンディングオベーションに弱い。
それを見るだけでジーンときてしまう。
午前、午後のリハビリともに黙々と集中して行う。
午後、1.5kmウォーキングマシンで歩き、スロープの上り下りしている時にダチョウ倶楽部のリーダーこと肥後さんから珍しく留守電が入っていることに気付いた。
2件入っていた。
1件目。
「えー、リーダーです。入院しているので知らないと思い、電話しました。日本のなんとかって奴が金を取りましたよ。プープープー...」
2件目。
「思い出した、荒川だ、荒川なんとかです。山崎君も今夜あたりイナバウアーですか?プープープー...」
思わず声を出して笑ってしまった。
さすが
「朝青龍って何ゴル人だっけ?」
と聞いた男だけのことはある留守電だ。
そしてそこには優しさを感じた。
消灯後、この長かった入院生活をひとり振り返ってみた。
ちょうど120日の入院生活。
4ヶ月である。
僕はこの冬をまるまる体験しなかったことになる。
ネットで調べてみると、
産まれた赤ちゃんが寝返りを打つのが平均4ヶ月らしい。
僕の場合、動けなかったのがなんとか歩くことができるようになったのだから成長ははやいな。
比較の対象が間違っているか。
お見舞いにはのべ401人もの人が来てくれた。
本当に、素直に感謝している。
どれだけ助けてもらったことか。
僕は入院保険には入っていなかったが、
しっかり友達保険には入っていた。
うん、うまい。
そしてずっとつけてきて、これまでで一番続けて書いているこの日記。
読み返してみると心の変化があって我ながらおもしろい。
最初の頃のほうが明るく、どんどん深刻になっている。
とりあえず完治までは書き続けようと思う。
こうやって書いているが不思議と退院の喜びは沸いてこない。
本当のリハビリはこれからの気がしている。


nonkeyyamazaki at 05:04│Comments(0)TrackBack(0)│ [フレーム]

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