2004年07月01日
アクティブ・ゲスト・ライブラリ『日本の優秀企業研究-企業経営の原点 6つの条件』
日本の優秀企業研究―企業経営の原点 6つの条件 新原浩朗 著 日本経済新聞社、本体1800円 日本総合研究所 細田泰宏 「自分たちが分かる事業を、やたら広げずに、愚直に、真面目に自分たちの頭できちんと考え抜き、情熱をもって取り組んでいる」ことが日本の優秀企業が有している特質であると新原氏は結論付けている。この本の根幹は「本質」と「形」というコンセプトにある。新原氏は、企業の競争力は「形」ではなく、「本質」に依存していると考えている(従来の日本企業は企業の「本質」を経験的に学習し、それを時代環境に合わせて具体的な経営行動に表し、企業の「形」を作り上げてきた)。しかし、今日の企業経営者の多くは「本質」まで遡らず、「形」にのみ固執している。しかも「形」を、自社で作り上げるのではなく、外部の、主に欧米企業で用いられている経営手法に求めている。これが日本企業の低迷の一要因だと述べている。そこで新原氏は日本の優秀企業が有する「本質」のみに着目し、調査を実施した結果、6つの共通点を見つけ出している。共通点は分かりやすく、簡易に書かれているが、内容は非常に深く、面白い。
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1. 日本の優秀企業研究 [ パワボン ] 2006年01月09日 09:09
研究リサーチからわかった、世界に活躍する日本企業の共通点。普通なら、論文形式の報告書にまとまるところを、読み物として読みやすく書かれています。10年使える本だと思いました。そして10年ごとに出してほしいです! → もっと詳しく