未来をつくる

CHALLENGE


SPIRIT TO THE FUTURE
EPISODE 03
イノベートするPLATFORM
-人に寄り添い、時と共に進化していく創出の場-
イノベートする
PLATFORM
古くから京橋は、職人のまちとして「ものづくり」を通し、さまざまな人びとが交流し新たな文化のイノベーションを生み出してきました。「新TODAビル」では歴史に裏付けられた京橋に4つの基盤(以下、プラットフォームとする)を構築します。さまざまな職種の人びとがここに集結し、新たなイノベーションを起こす場を創出する、人を中心としたプラットフォームです。
イノベートする
PLATFORMの
4つの役割
人を中心とした「繋ぐ・繋がる場」をつくり上げ、新しい価値を生み出すために、4つのプラットフォームが必要とされます。ここでいうプラットフォームは常に更新、進化が求められ、「継続優化」していくことで長く人に寄り添うものであり、人が仕事に喜びを感じ、それを持続的に実現できることを目指しています。

01ヒト PLATFORM

京橋のまちと繫がり、多種多様な人を受け入れる都市計画

戸田建設は京橋の地に居を構えて約120年、先人たちから脈々と受け継いできた「ものづくり」のイズムの下、地域に根差した企業活動を継続しています。「新TODAビル」は、歴史ある「ものづくり」の京橋という地と戸田建設のイズムがシンクロし、未来に繋ぐ使命を担っています。
戸田建設の年表
京橋・中央通りの特色
「京橋のイベント」
まち・都市イベントと「新TODAビル」が呼応し、中央通りと一体となったイベント空間を提供することで、都市レベルでの共生を創出します。
「京橋の芸術」
周辺美術館・古美術商・画廊等と協力し、アートイベントを行うことにより、芸術を体験し、発信する場を創出します。
「京橋の歴史・文化」
まちの歴史や職人気質が残る土地柄から、戸田建設の社員とすべての人が繫がるイベントを催し、新たなものづくり文化の場を創出します。
中央通りの大型再開発の手法
「中央通り周辺建物とパブリックスペース」
銀座と日本橋を結ぶ京橋の地は、貫通型・短冊型の大型再開発プロジェクトと中央通りに隣接する既存ビルが多く、通りに寄り添うパブリックスペースがきわめて少ない特徴があります。
フロンテージを最大限に活かす
日本橋、京橋エリアは中央通りに対して間口の狭い短冊型の再開発が多い中、「戸田旧社屋」の投影面積と同程度の広さを持つ広場をこの地域に開放し、幅広いフロンテージの建物を通りから控えることにより都市景観に新たな変化と刺激を生み出します。
今までにない都市計画
一般的な都市再開発は建築1 棟の自己完結型で、低層部に飲食店舗、上層部にオフィス、ホテル等が集積した経済性を追求した施設が多くあります。「新TODA ビル」は低層部に文化施設を中心とした多様な人びとに開放し、商業的なものは周辺エリアとの共生を重視したものです。

都市景観に新たな変化と刺激を生み出す「(仮称)アートスクエア」

本計画においては中央通り側の約80mの広いフロンテージを活かしながらパラレルに広場と共通ロビーを配置しています。共通ロビーは用途ごとの出入りを分離せず、京橋のまちに対して解放されています。内外広場は一体でイベントを行うことが可能であり、戸田建設の社員と一般の人びとが連携したものづくりのワークショップ等、人が「繋がる」ためのプラットフォームとなります。
中央通りに対し解放された広場「(仮称)アートスクエア」は、「戸田旧社屋」の投影面積と同程度の広さを持つ広場です。地域に寄り添い、喜びを分かち合う場として京橋のまちに提供し、都市景観に変化とエリアのアクティビティを触発します。
「(仮称)アートスクエア」は敷地全体を免震化した安全大地として日常時・非日常時共に京橋のまちに貢献します。
配置兼1階平面

02クリエイティブ PLATFORM

すべての人を受け入れる共通ロビー

  • 1階共通ロビーイメージ
  • 内外一体利用できる可動式の開口
  • さまざまな使い方を想定した2階部分の回廊
  • 4階からエスカレータホールを見る
  • 6階屋上庭園イメージ
広場から連続する共通ロビーは「(仮称)アートスクエア」として、芸術・文化を通して人と寄り添う空間となります。3層に吹き抜けた広い空間と、眼前のデザインウォールが訪れる人びとを歓迎します。共通ロビーと広場は可動式の開口部を開け放つことで内外一体利用でき、さまざまなイベントに対応できます。2階部分の回廊は回遊性を持たせ、アート鑑賞・休憩の場や観客席としてなど、さまざまな使い方が可能です。

「繋ぐ・繋がる場」の可視化

中央通りからシームレスに連続する広場「(仮称)アートスクエア」を通過し、3 層に吹き抜けた共通ロビーに通じます。その空間には2 階 のアートコリドー、3 階のアートスポットが望め、立体的にアートを集積しています。人々はエスカレーターを上り、それぞれの目的地へ、それぞれの営みを感じながら向かっていくことができます。1階から上層への動線も最大限共有化し「繋ぐ・繋がる場」を可視化しています。
  • 2階平面
  • 3階平面
  • 4階平面
  • 6階平面
吹き抜けによって縦方向の視線をもたらし、2階から上のアクティビティが感じられる空間構成としています。ワーカーのABW の場ともなる非日常的な空間が、刺激し合い新しい価値を生み出す革新的な場となります。各階を繋ぐエスカレーター、回廊、テラスへ自由に回遊でき、京橋周辺の特色である路地空間の立体的な繋ぎ合わせに見立て名付けられた「立体的路地空間」が「繋ぐ・繋がる場」となります。

TODA CREATIVE LABO

自然光を感じられる吹き抜け階段
自然光を感じられる吹き抜け階段
ワークプレイスは楽しく刺激的で、人が繋がり協働できるようにするため、吹き抜け階段を起点としたコミュニケーションの場を設け社内のリンクをつくる。また、縦の繋がりを利用した新たな技術開発を検証する場でもある。
吹き抜け階段
構造・設備の見える化
構造・設備の見える化
構造躯体や電気・空調等の設備機器を見える化し、日頃から社員の理解力を増すと共に、提案時の顧客への技術ショールームを兼ねる。
設備機械室
継続進化シャフトによる窓際のカフェやキッチン
継続進化シャフトによる窓際のカフェやキッチン
ワーカー同士の繋がりをつくるカフェやキッチンは社会的なコミュニケーションを生み出す有効な場、また心身共に健康でいられるようなリフレッシュの場であるため、継続進化シャフト回りの自然光が入る窓際に設置している。
継続進化シャフト
自然光を感じられる吹き抜け階段
ワークプレイスは楽しく刺激的で、人が繋がり協働できるようにするため、吹き抜け階段を起点としたコミュニケーションの場を設け社内のリンクをつくる。また、縦の繋がりを利用した新たな技術開発を検証する場でもある。
構造・設備の見える化
構造躯体や電気・空調等の設備機器を見える化し、日頃から社員の理解力を増すと共に、提案時の顧客への技術ショールームを兼ねる。
継続進化シャフトによる窓際のカフェやキッチン
ワーカー同士の繋がりをつくるカフェやキッチンは社会的なコミュニケーションを生み出す有効な場、また心身共に健康でいられるようなリフレッシュの場であるため、継続進化シャフト回りの自然光が入る窓際に設置している。
私たちはこの場を単なるオフィスではなく、技術開発した新技術やサービスを社員自らが働きながら体感・検証していく「TODA CREATIVELABO」として考えます。IoT/ICT を導入したスマートオフィス化による新しい働き方の検証と労働生産性の向上および知的創造活動の活性化を目指し、自律性、創造性を発揮する自己発働型社員が自由に内外を動き回って働けることを目指したオフィスを構築します。
状況に応じたチームワークを構築できるワークプレイスへ
新型コロナウイルスの流行で組織を取り巻く環境は短期間にめまぐるしく変化し、今まで当たり前だった「オフィスに行く」という行為自体が揺らいでいます。従来のオフィスに求められていた画一的なものではなく、しなやかな働き方を実現するための「行きたくなるオフィス」を計画する必要があります。
現在の潮流
  • カフェやシェアオフィス等で場所に縛られない働き方の推進
  • 単純なABWを重視するワークプレイスの構築
  • プロジェクトスペースなどの選択できる共用の場の拡充
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未来の潮流
  • ネットワークの進化による場所や時間の自由化
  • 状況に応じたチームワークを最優先するワークプレイスの構築
  • 単なるオフィス内で共有されたスペースよりも各チームとして効率的な場の重視
新TODAビルが目指す変われるワークプレイス"TODA CREATIVE LABO"
私たちは価値創造の空間を生み出し将来の働き方、世の中のさらなる変化が起きても更新できるように、実験、評価、創発を循環し続けることができるワークプレイスを目指します。低層部のコラボレーションスペースや外部との創造的活動と連携し、働くこと自体が価値創発となる場をつくり、そこで見出された新たな技術を体感・実証できる実験の場、データを収集し効果を得る評価の場の実現こそが重要だと考えます。

人と共に優化するスマートオフィス

これからのオフィスには、働く人のウェルネス向上、知的生産性向上に寄与する高い居住性・安心安全な空間が求められ、今まで以上に、働く人が活性化でき、よりクリエイティブな発想が生まれやすいオフィス環境の整備が必要です。そうすることで、より優秀な人材・多様な人材の確保ができると考えます。「新TODA ビル」は、人と共に、時間と共に、継続的に進化していくオフィスを目指しています。
ビルOSとヒューマンセンシングによるスマートオフィス
人の位置情報、環境情報、外部情報、他さまざまなデータを「ビルOS」に呼び込み統合型制御を行います。ヒューマンセンシング(人の位置情報)を中心に各種技術の連携を図り、人に優しく、機能的で環境に配慮した次世代型の統合ビル制御などのスマート技術の採用により、これからのオフィスに求められる「高い居住性と安心安全の確保」「生産性、ウエルネスの向上」「高い省エネ性とビル管理の自動化」を実現します。

03DCP・BCP PLATFORM

想定外と日常への 対応を両立するために

BCP(Business Continuity Plan)を、敷地全体を免震化した安全大地をつくり地域防災活動も含めた計画として DCP(District Continuity Plan)まで拡張します。そして、災害時に必要な情報提供や電源供給を行うために、太陽光や地熱の自然エネルギー利用、中圧ガスによるコ・ジェネレーション システムの排熱利用、電源の複数化といったエネルギー供給ルートを確保したベストミックスなインフラを構築します。

新TODAビルが目指す日本最高レベルの耐震性能

「新TODA ビル」では、進化し続けるプラットフォー ムとして将来においても最先端の耐震性能を実現するため、戸田式免震工法の「小さな揺れ」と戸田式超高層RC 構造の「構造部材の損傷抑制」を組み合わせた「コアウォール免震構造」を採用したことで、200m クラスの一般的な超高層建築と比較して「揺れ」と「変形」を約 1/2 まで低減し、「 最高レベルの耐震性能」を確保しました。
ダブルH 形コアウォール 免震構造
コア部に配置した「ダブルH 形コアウォール」に地震力の大半を負担させることで外周部を鉄骨細柱架構とし、アルミカーテンウォールとの融合によるフレームレス化を図っています。コアウォール の変形を抑制するため、RC-S 複合梁と高強度 Super-CFT 柱によるハイブリッドアウトリガー架構を構成し、低層階に設けた座屈拘束ブレース併用ベルトトラスにより大きな曲げ戻し効果も実現します。また、大きな変形差が生じるコアウォール間には、制振部材としてせん断降伏型制振梁を用いて効果的なエネルギー吸収を行っています。

04EWS PLATFORM

未来のオフィスビルには、省エネルギーで、人が身体的・精神的・社会的に良好な状態をもたらすことが求められます。私たちはECO(環境改善)によるワーカーにとって心身共に負荷の少ない環境、WELL(健康促進)による肉体的健康だけでなく、精神的健康のケアも重視した若く優秀な人材を引きつける魅力的な空間、SOCIAL(社会性)による社会変化にも柔軟に対応できる更新可能な環を提供することを目指します。
ECO(環境改善)
ワーカーにとって心身ともに負担の少ない物理的環境を提供します。環境性能指標LEEDのGOLD、CASBEEのSランクを取得するのはもちろんのこと、CO2排出量削減について建築物省エネ法で規定された省エネルギー基準値から34kg・CO2/m2削減する計画となっています。さまざまな環境保全施策を盛り込み、超高層大型複合施設全体でのZEB Readyを目指します。
WELL(健康促進)
28階屋上庭園
屋上テラスには食事やちょっとしたミーティングができるスペースも用意されています。天気のいい日は屋上に上がってくるワーカー同士のコミュニケーションの場として、日々自然を近くに感じ、気軽に自然を親しむことができる環境が、ワーカーの健康によい影響をもたらし、健康促進へと繋がります。これは働き方だけではなく、休み方の選択肢を拡げる新たなワークプレイスに必要不可欠な存在となります。
SOCIAL(社会性)
VUCA時代の未曽有な社会状況に対し、人を取り巻く環境は継続的に変化し続けていくことが求められます。事務室の吹き出しを床、吸い込みを天井にすることで、空気の流れを層流とし事務室内の空気を撹拌させずに、清浄性を高く保つことができます。これは新型コロナウィルスなどの病原菌等に対して有効です。
「エコボイドによる換気量のシミュレーション」
災害時、停電時のオフィス内の換気を自然換気で賄えることは、昨今のコロナ禍ではいっそう必要性が高まっています。建物外装に自然換気口を設置して、オフィス内へ新鮮空気を取り込み、エコボイドから排出する自然換気システムは、オフィスの付加価値向上に繋がります。
「冷暖房熱負荷シミュレーション」
高性能Low-E複層ガラス
高性能Low-E複層ガラス+バルコニー・ルーバー
窓回り外観イメージ
窓回り内観イメージ
外装平面詳細
試験的に実大実験を行った結果、コンパクトダブルスキンの優位性を確認しました。その上で、環境性能だけではなく、施工性、経済性、メンテナンス性を加味し、高性能Low-E複層ガラス単体、および高性能Low-E複層ガラスとバルコニ ー+ルーバーを採用する場合の熱負荷との比較検討を行いました。コンパクトダブルスキンに近似の性能を有すると判断し、本計画では前者を東西面、後者を南北面に採用します。
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