大きなイチゴが乗ったチーズケーキ...(2019年03月23日)

「ケーキ」と聞けば、結婚披露宴で使うモノや、子どもの誕生日で使うモノを除くと、何となく思い浮かぶのは「イチゴが乗ったショートケーキ」なのではないでしょうか?

愛用しているノートパソコンで「ショートケーキ」というテキストを入れると"環境依存文字"(特定機種のコンピュータで使用可能な他方、他の機種で使用不可能な場合が在る文字)ということではありますが、「イチゴが乗ったショートケーキ」らしい絵文字が出て来るようになっていました。

↓そんなことを思い出したのは、こういうモノに出会ったからです。
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↑チーズケーキに大きなイチゴが乗っていて、「イチゴが乗ったショートケーキ」のような様相です。

時々、持ち帰りのコーヒーを求める店に立寄り、何となく眼に留めたのがこのケーキでした。

チーズケーキはユジノサハリンスクでも人気が高いようで、方々で視掛けます。色々なモノを視掛けました。しかし大きなイチゴを乗せたというモノは初めて視ました。

そういうことだったので、持ち帰りで求めようとしていたコーヒーも店内で頂くことにして、この「イチゴが乗ったショートケーキ」のような様相のチーズケーキを頂くことにしました。ケーキは220ルーブルでした。

チーズケーキそのものも美味しいモノで、イチゴと適当に合わせて頂いてみました。かなり大きなモノで、甘酸っぱいイチゴらしい味わいでした。スーパー等では、ハングル文字らしきモノが書かれた箱に入ったイチゴが千ルーブル前後で商品棚に並んでいるのを視掛ける場合が在ります。

何処からやって来たイチゴかは判りませんが、非常に大きなイチゴを乗せたケーキは、何となく贅沢な感で、満足度が高めでした。

「ビーツのリゾット」?!:<Свекольное ризотто>(スヴェコーリナヤ・リゾット)(2019年03月16日)

休日、「朝食に遅く、昼食に早い」というような時間帯に、「イタリア料理系統のモノが楽しめる」という感じな店へ足を運びました。気に入っている休日の過ごし方の一つです。

「イタリア料理系統のモノが楽しめる」という感じな店には、「これは好い!」という気に入っているメニューが幾つも在るので寄る訳ですが、時には「季節の御薦め」というような具合に、聞き覚えの無いモノが供されている場合も在ります。料理の写真が入ったメニューでそういうモノが示されている場合の他方、「文字だけ」というのも多々在ります。

見付けた「文字だけ」のメニューに、「ビーツのリゾット」と称するモノが入っていることに気付きました。

リゾットは、日本国内では「洋風な雑炊」というような受け止め方をされているような感でもあるのですが、米飯を使用するのでもなく、米から炊いて味が付いて具材が入っているモノがリゾットです。そのリゾットは色々と頂いたことが在りますが、「ビーツのリゾット」というのは初耳でした。

↓「モノは試し...」と「ビーツのリゾット」を御願いしてみて、出て来たモノを視て少々驚きました。
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↑過ぎる程に鮮やかな色合いです。

ビーツは赤系の鮮やかな色が出る食材で、ロシアではかなり人気が高いらしく、ユジノサハリンスクでも随分とこのビーツを使った料理を視掛けます。最も有名なのは<ボルシチ>のようなスープだと思われますが、ビーツを使った鮮やかな色のサラダも色々と在ります。

このビーツは色々な国や地域で各々に用いているモノであるとは思います。が、リゾットのようなイタリア料理との組み合わせは、想像してみたこともありませんでした。

この「ビーツのリゾット」は牛肉の出汁が使われているようで、キノコ等の具材が入っているモノでした。ロシアで人気のビーツを使い、非常に鮮やかな色の一皿を創り出した訳です。

こういうのに出くわすと「〇〇料理はこうでなければならない」というようなことは、実は然程重要ではなく、料理を手掛ける人達の創意工夫でドンドン「見た目に愉しい」とか「美味しい」ということで、新しいモノが登場し、場合によってそれが長く受け継がれて「何時の間にか定番?」という場合も在るのだというようなことを考えました。

リゾットの故郷であるイタリアですが、南北に拡がる国土に各々の伝統を積み重ねた多彩な地域が連なっている場所で、産物も様々であれば、加工食品も「一口に〇〇と言っても色々」という状況なのです。そうした中で豊かな料理文化が育まれて、そういうモノが世界中の方々に散って、方々の様々なアイディアを吸収して新たなモノがドンドン創造されているという訳です。

或いは、日本国内でも「和風の具材等を合わせたパスタ」というのが在ると思いますが、この「ビーツのリゾット」も、「ロシアでポピュラーな材料を採り入れてみた」ということなのかもしれません。

350ルーブルの一皿を頂き、「食べて美味しく、視て面白い」ということで、なかなかに愉しませて頂きました。

<ミリンダ>(2019年01月27日)

「ユジノサハリンスクのアパートに居る」という場合と、「稚内のアパートに居る」という場合とを比べ、「特段に大きな違いは無い...」というように思っています。

が、大きな違いは、「稚内のアパートに居る」という場合は「水道の蛇口を捻って、出て来る水をコップでそのまま飲む。またはそのまま水を使って珈琲でも淹れる」ということをするのに対し、「ユジノサハリンスクのアパートに居る」という場合は、「近所の店で求めたミネラルウォーターやその他の飲料を冷蔵庫に入れておいて、喉が渇けば冷蔵庫からそれらを引っ張り出して飲む」ということです。

やや古い話しですが、外国の方に尋ねられたことが在ります。「日本の人は、水道から出て来る水をコップに入れて、そのまま飲むと聞きました。本当なんですか??」とです。率直に、そういう"質問"が「出て来ること自体」に驚いてしまった記憶が在ります。多くの国で、余りやらないことのようです。

ユジノサハリンスクのアパートに在って、冷蔵庫に置いておいて飲む機会が多いのはミネラルウォーターなのですが、時には「何となく眼に留まった...」という各種の飲料を試します。試す中には「これは...今回"限定"だな...」ということになって、直ぐに忘れてしまうという例も稀に在りますが。

↓この飲料に関しては、何か妙に惹かれて購入し、飲んでみて「悪くない...」と何度も求めてしまっています。
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↑1月27日に、「缶のデザインが美しいかもしれない...」と思って撮ってあった写真が出て来ましたが、この写真を撮る以前にも以後にも何度も求めています。

初めてこれが売られていることに気付いた時、「MIRINDA」(ミリンダ)という名前に驚きました。幼少の頃、伯母が小さな町で営んでいた食堂に硝子ボトルの飲料が並んだ冷蔵庫が在って、その中にこの<ミリンダ>も在ったというような気がしたのです。何となく「酷く懐かしい...」と感じ、店の棚に並んでいるこの飲料に惹かれたのでした。別なメーカーでも、こういうオレンジ風味の炭酸飲料が在って、そちらは現在でも多々視掛けるのですが、この<ミリンダ>は日本国内では視掛けません。

この<ミリンダ>は<ペプシコーラ>の会社が世界中で使っている商標らしく、エスペラントで「不思議な・素晴らしい」を意味するミリンダ(mirinda)に由来するそうです。現在、北米や日本ではこのブランドの飲料は販売されていないとのことですが、他の地域では見受けられるとのことです。ロシアでも、この<ミリンダ>が出回っていて、ユジノサハリンスクの店で売られていた訳です。

日本国内でこの<ミリンダ>は1964年に登場し、<ペプシコーラ>の会社による製品の販売権を得た日本国内企業の事情等で、1998年頃には姿を消したらしいです。嘗て<ミリンダ>は、人気ドラマで人気俳優がさり気なく飲みながら歩いていたというような形でメディアにもいろいろと露出し、一寸人気ではあったようです。

こういうようなモノに、ユジノサハリンスクで出くわしたというのは驚きです。「稚内の店では売られていない」と判っているのですが、「そう言えば...」と不意に欲しくなってしまいます。

<Паста "Четыре сыра">(パスタ "チェトィリェ スィラ")=4種のチーズのパスタ(2019年02月07日)

「ピザとパスタの店」という感じから、「ピザやパスタ等のイタリア料理系の店」というような按配になっている、気に入っている店に立寄った時のことでした。

↓シンプルな外観の割に、「存外な手間?」というようにも思える一皿に出会いました。
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↑4種類のチーズを使っているそうです。

4種類?モッツァレラ(Моцарелла)、パルメザン(Пармезан)、カチョッタ(トスカーナ地方の柔らかなチーズ)(Качотта)、カンボゾーラ(ブルーチーズ)(Дор Блю)ということらしいのです。これが絶妙に美味いということで、1月に気付いて、2月には何度も頂きました。

4種類のチーズを使うピザは、日本国内でイタリアの流儀を謳うピザの店、或いはイタリア料理店で時々視掛けるように思うのですが、「パスタ」は余り記憶に無いような気がします。

ユジノサハリンスクの店でも、こういう「外国由来」な料理が随分と定着しているように思えます。

Медовуха(ミェドヴーハ)?? (2019年02月13日)

凄く伝統が在るモノ、一定の人気が在るモノであったにしても、「偶々見逃していて、余り知らずに...」ということは時々在るものです。

↓その、伝統も在って、一定の人気が在る多方で偶々知らなかったモノを偶然に知りました。
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↑「色が薄いビール?」とか、「サッパリした炭酸飲料?」という感じですが、何れも「中らずと雖も遠からず」という感でしょうか。

実はこれがМедовуха(ミェドヴーハ)という飲物で、蜂蜜を使って作る、微炭酸で軽くアルコール分も入る飲料なのです。俗に「蜂蜜ビール」というように紹介されている場合も在ります。

ウクライナやロシアで古くから親しまれていた飲物なのだそうです。ユジノサハリンスクの、住まいの直ぐ近所のロシア料理の店でも売られていたのですが、偶々これに目を向けることが無く、知らないままで居ました。

或る時、これがその店のメニューに載っているのを眼に留めて試しに飲んでみたところ、「過ぎない程度に甘い」という感じで、「飲み心地が些かビール風ながら、"酒類"というよう雰囲気は弱い」という具合でした。

爾来、存外な頻度で楽しんでいて、少し前に知人と同席した際に私がこれを飲むと、皆さんもこれを試していました。嗜好品という性質が強い飲料で、好みは分かれるかもしれませんが、概ね誰にでも好評です。

マダマダ、こういうような「意外に知らない?」はサハリンにも多々在るような気がします。

Сало(サーロ)...(2019年01月31日)

「Закуска」(ザクースカ)という分類になる料理が在ります。

日本国内では、フランス語が語源であるという「オードブル」と呼んだり、もっと日本語らしい「前菜」という表現も多用されています。「食前酒の提供」というような事柄まで含む概念の「アペタイザー」という英語語源の語を使う場合も在るかもしれません。更に踏み込むと、日本国内の飲食店で見受けられる「御通し」に一寸似てなくもないかもしれないのですが。

「Закуска」(ザクースカ)という分類になる料理とは、スープやメイン料理の前に、食欲を増進して行くような目的で、量が少なく、塩分や酸味がやや強めというモノを供する場合が多いようです。

と言っても、この「Закуска」(ザクースカ)という分類になる料理、或いは供されるモノの中に「ゆったりと、これを肴に...」という気分になってしまうモノも交じっていると思います。

↓例えばこういうモノです。
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↑これはСало(サーロ)といいます。

ロシア語では、アクセントが無い「о」(オー)は「ア」に近い発音となることが殆どなので、Сало(サーロ)は寧ろ「サーラ」と呼んでいるように聞こえる場合も在ります。が、ここではとりあえず表記を「Сало(サーロ)」としておきます。

Сало(サーロ)は「肉の脂身」の塩漬けです。何かを焼いたり揚げたりする場合に使う、食用油脂のラードとはやや違います。Сало(サーロ)はハムのような保存食で、そのまま食べ易いように切って頂くか、各種料理の材料に利用する訳です。

このСало(サーロ)を適当に薄くスライスしたモノの盛合せを頂くと、何処となく日本国内で見受けられる「肉の刺身」を想起しないでもありません。適度の塩味の御蔭で、飲物も進み、他の料理との相性も悪くないモノです。マスタード等を点けて頂くのも好い感じですが、場合によっては"薬味"とでも言うのか、色々なモノを合わせるという例も在るようです。

古くは、保存食として多量に消費する例も見受けられたようですが、現在では「Закуска」(ザクースカ)という分類が専らなようです。ロシア料理の店で、メニュー表の「Закуска」(ザクースカ)という分類の欄を視ると「Сало(サーロ)」と載っている場合も多く在ります。

このСало(サーロ)は、日本のロシアとの接点が在る人達の間では、「ロシアのアレ?酷くクセが強く...」と好き嫌いが分れるモノのように見受けられます。些か失礼な言い方をしてしまえば「アタリ!」と「ハズレ!」とでも言うのか、「非常に好い感じ!」な場合と「変に塩味が強過ぎる?」というような場合が見受けられるのがこのСало(サーロ)だと思えます。

ここで出した写真を撮った店では、「非常に好い感じ!」で、これをドンドン摘まみながら飲物を頂きました。

<Хванбургер>(フヴァンブルゲル)?!(2019年01月19日)

ロシア語で「ハンバーガー」は「Ганбургер」(ガンブルゲル)と綴るのが普通です。

古くは、ロシア語では他の言葉で「Ha」、「Hi」というような具合になる「H」という綴りが在る地名や人名に「Г」(ゲー)という字を充てていました。「Г」(ゲー)は「G」なのですが、どういう訳か「H」にも充てていました。カタカナで書くと「ハヒフヘホ」になる音を現す時に使う場合が在る「Х」(ハー)というアルファベットも在るのですが、これは「H」とは「少し音が違う」という面が在るので、古くは使わないようにしたのかもしれませんが。

「ハンバーガー」の語源であるとされるドイツの都市「ハンブルグ」(Hamburg)は、ロシア語では「Гамбург」(ガンブルグ)になります。ハンブルグに関しては、<ハンザ同盟>というような古い歴史が在りますが、歴史用語の「ハンザ」もロシア語では「Ганза」(ガンザ)となってしまいます。

この「H」が「Г」(ゲー)という例は、日本の地名を現す場合にも例が在ります。「Иокогама」と綴って「イォーコガーマ」というような発音です。これは「横浜」(Yokohama)のことです。「ハマ」が「ガマ」になってしまいます。日本語の「よこはま」という言い方に近くなるようにロシア語のアルファベットで綴れば「Ёкохама」となる訳ですが、「Иокогама」という古い方式で定着しているのは、「古くからロシア語を使っている世界で横浜がよく知られている」ということの証左でもあるようにも思われます。

話しを「ハンバーガー」の「Ганбургер」(ガンブルゲル)に戻します。

よく寄るハンバーガーの店で<Хванбургер>(フヴァンブルゲル)と「新しいメニュー?」と見受けられるモノが在ったのに気付きました。

少し見慣れた「Ганбургер」(ガンブルゲル)に対して、<Хванбургер>(フヴァンブルゲル)が見慣れないので「綴りの間違い?!」とも思いましたが、「間違い」ではありませんでした。

↓頼んでみれば、こういうモノが出て来ました。
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↑キムチが入っています??

<Хванбургер>(フヴァンブルゲル)の「Хван」(フヴァン)というのは「韓」(ハン)のことだったのです。

肉とキムチはなかなかに合い、中にタルタルソースや野菜が入って、意外に好い組み合わせでした。

サハリンでは<キムチ豚>という言い方になりますが、豚肉とキムチを組み合わせて炒めるような、日本国内では寧ろ<豚キムチ>と呼んでいるモノは見受けられます。豚肉との相性が好いイメージのキムチですが、牛肉を使ったハンバーグとの相性も好いと思いました。

「キムチを使ってみる」というのは、朝鮮半島に根を持つ一族の出であるという人達が一定数住んでいて、地元企業が「当社独自製法」とキムチを作って売っている例まで見受けられる、サハリンの地「ならでは」というようにも思いました。

サハリンでは、大学や専門学校への進学等を契機に、ロシア国内の他地域へ転出するという若者が多く見受けられます。そういう「サハリン育ち」の若い人達が久し振りにサハリンへ帰省する、或いは家族が彼らを訪ねるという場合、家族が「何か食べたいものでも在れば、出来る範囲で用意してみる...」と話題を出す場合が在ります。そんな時「そう言えばキムチ...」と「サハリンならではの多少懐かしい食べ物」として、キムチが上る場合も見受けられるようです。少し前に聞いた話しです。

恐らく「御当地メニュー」で、他地域に展開する同じフランチャイズの店では提供していない可能性が高い<Хванбургер>(フヴァンブルゲル)ですが、存外に美味しいので、既に何度も頂いています。偶々思い付いて何回か写真に撮った中、1月19日に撮ったモノが好かったので、記事の題名にその日付を入れてみましたが、何時の間にか「週に2回位?」という頻度で頂くようになっていました。昨日も頂き、ここで御紹介することを思い立ったのでした。

"オリヴィエ・サラダ"(Салат Оливье)=「ロシア風サラダ」とも言われる定番 (2019年01月04日)

「定番な料理」というモノは、「本格的!」と少々高級な料理店で供されるモノも在れば、もっとカジュアルな店で頂くモノも、スーパー等の惣菜コーナーで売られるモノ等、色々な形で提供され、「家庭の味」ということで手作りという例も多々在るのだと思います。

↓以前に、「定番」なサラダがスーパーの惣菜コーナーで売られていて、時々求める場合が在ると御紹介したことが在りました。
>>"オリヴィエ・サラダ"(Салат Оливье)=「ロシア風サラダ」とも言われる定番を「お持ち帰り」で... (2018年05月09日)

"オリヴィエ・サラダ"(Салат Оливье)の謂れは上記記事に纏めてみたのでしたが、方々の飲食店でもこのサラダが供されます。

↓近所のロシア料理の店でもこういう具合に供されます。
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↑この店では、スモークチキンまたはスモークタンが脇に添えられるようになっていて、注文する時に店員さんに「タンにしますか?チキンにしますか?」と尋ねられます。どちらも捨て難いので、何時も迷いますが、この画の時はタンでした。

流石に、惣菜コーナーで売られているモノよりも「一手間余計に?」という感じに視え、美しく盛り付けられています。

大概はこういうようなサラダが出て来て、これを頂き終わるような頃にスープが出て、その後に更に別な料理という「コース式」で供されるのが、ロシア料理の場合の定石です。

筆者にとって、"オリヴィエ・サラダ"(Салат Оливье)は、毎日頂くでもないモノではありますが、ユジノサハリンスクを離れて日本国内に在るような時、「そう言えば...」と何となく思い出すことが多い料理になっています。

独特なアレンジ(?)という感の<ビーフストロガノフ>(2019年01月05日)

日本国内では、例えば「美味しいハンバーグのような"洋食系"の食事を供する他方、好い感じの焼き魚定食のような"和食系"の食事も供する」という、「ジャンルの垣根が低い」という感じの店が見受けられると思います。(稚内にもそういう店が見受けられます。週に何回も立ち寄っても、気分で"洋食系"の食事も"和食系"の食事も愉しむことが出来るという感じの場所になっています。)

ユジノサハリンスクでも、「ジャンルの垣根を低くしている?」というように感じられる店は見受けられます。「こういうモノがメイン」というイメージを打ち出している他方で、「それは"ロシア料理"?」というメニューを供していて、そうしたモノがなかなかに美味しいという場合が在るのです。

筆者が2017年にユジノサハリンスクに滞在し始めて以降、「ピザやパスタがメイン」という店を時々利用しています。その店は「家族連れも多ければ、大学が近いので若者のグループも多く、国内外のビジネスマンが軽い食事に利用している例も見受けられ、"持ち帰り"需要も、カフェ的に飲物と菓子やパン等を愉しむ需要まで在る」と「幅広い需要」であり、午前中から夜までの営業でもあるためか、次第にメニューの幅が拡がって、拡がったモノを整理してと供するモノに些かの変遷が視られる状況です。この店で最近、"メイン料理"、"肉料理"というような位置付けをして色々なモノを供しているのですが、それらがなかなか好く、年末から立寄る頻度が多少高くなりました。

↓立寄る頻度が高まる契機になったのがこの料理です。
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↑これは<ビーフストロガノフ>です。

<ビーフストロガノフ>は「ロシア料理の店」となっている場所で美味しいモノを供している訳ですが、「ピザやパスタがメイン」という店のメニュー表に<ビーフストロガノフ>を見付けた時、「どういうモノが出て来る?」と強い好奇心が湧き起こりました。そして出て来たモノは写真のような感じだったのです。

この店では「他所より細かい?」という感じに牛肉を刻んでいます。大変に食べ易い感じになっています。そしてトマトのソースを加えているようで、それがなかなかに肉に合うのです。

この店では、イタリア料理の経験が豊かな料理長を迎えて各メニューを監修していますが、各種の肉料理が色々と在ることを踏まえて「独特なアレンジ」の<ビーフストロガノフ>が送り出されたようです。ポテトのペーストが添えられるのは、「ロシア料理」の流儀でもありますが、トマトソースの味も入っている肉との愛称も好い感じです。

料理というのは「美味しい!」ということであれば、何でも構わないという感じなのだとも思いますが、この<ビーフストロガノフ>はなかなかに気に入りました。

「ウハー」(Уха)!!(2018年12月22日)

最近、何度もの訪日経験を有している方が話題にしていました。「最近のように寒い日が続くと、日本の"湯豆腐"が欲しい」と言うのです。

「そういうのも好いかもしれない」と相槌を打てば、その方は「豆腐を用意して、野菜を切って、極薄にスライスした肉が在って、出汁を鍋に用意して、用意したモノを粗方全部食べた後は汁に"うどん"を入れて...好いなぁ...」と言葉を継ぎました。

聴いていて「?」と判らなくなりました。"湯豆腐"というのは、昆布出汁で豆腐を少し煮て、好みで薬味を加えて醤油等をベースにしたタレを点けて熱い豆腐をゆっくりと頂くものである筈だと思いました。話していた何度もの訪日経験を有している方が言っているのは?"しろまるしろまる鍋"というようなモノです。「締め括りの"うどん"」というのまで話題に上げています。更に「極薄にスライスした肉」となれば"しゃぶしゃぶ"です。

ということで、何度もの訪日経験を有している方が「日本の流儀の"鍋"」を恋しいと思うような寒い日が続くユジノサハリンスクです。

寒い日には、「日本の流儀の"鍋"」も好いかもしれませんが、「ロシアの流儀のスープ」も好いものです。

↓殊更に気に入っているスープは「ウハー」(Уха)です。
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↑時々寄る近所の店で供する「ウハー」(Уха)が凄く気に入っています。偶々12月中に撮ってみた画ですが、「何日かおき」という具合で頂くスープです。

この店では、サケマス類の赤い身、白身魚を小さ目にカットしたモノやジャガイモ等を組み合わせたスープになっています。ロシア語ではスープを頂くことを「食べる」と表現する訳ですが、そういう表現が似合う食感で、熱い魚の出汁と中身の魚や野菜が凄く美味しいのです。或いは"しろまるしろまる鍋"に通じるモノが在るかもしれません。

↓「ウハー」(Уха)は「魚のスープ」のことで、色々なモノが方々で供され、また「家庭の味」にもなっていて、以前にこのブログでも御紹介しています。
>>「ウハー」(Уха)が好い!(2017年05月02日)

時々寄る近所の店に関しては、「あそこで<ウハー>を頂こう!併せて...」というように、「とりあえず<ウハー>が頂きたい!」と思い付いて立寄るということが時々在ります。メイン料理を差し置いて、スープを思い出すという状態です。場合によって、店に入って席に着くまで「<ウハー>を頂く」ということだけが頭の中に在って、「メインの料理?何にしようか?」と考え込んでしまう場合まで在ります。

「ウハー」(Уха)は「ロシアのスープ」としては、日本国内では知名度が高くもないかもしれませんが、「魚を使う日本の"鍋"」にも通じる様な感が在り、寒い日には身体の中が仄かに温まるような料理です。

こういう記事を綴っていると、「後から...あの店で<ウハー>...」と余計な事を考えてしまいます。