北方少数民族の資料(2017年05月01日)

サハリン州郷土博物館の1階右側の展示室は民俗学系統の展示で、なかなかに見応えが在ります。

↓サハリンに所縁の北方少数民族に関連する多くの所蔵資料が展示されています。
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↑なかなかにカラフルな衣類が見受けられ、「おしゃれな人達だったのか?」と考えながら眺めていました。

↓色々な材料で出来た衣類や生活道具等、北方少数民族の暮らしを偲ばせる多くのモノが在ります。
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↑この種のモノの所蔵、展示というようなことでは、サハリン州郷土博物館はなかなかに高度なレベルに在ると見受けられます。

↓これは<トンコリ>と呼ばれるアイヌの伝統楽器です。小型のコントラバスというような感じでしょうか?
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↑方々の博物館で民俗学系統の展示に触れると、"楽器"が色々と在ることに感心します。人間というのは、古くから何処に居ても"歌声"や"音楽"と共に暮らしていたのでしょう。

↓これはアイヌの戦士の甲冑です。
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↑何か、昔観た『人形劇 三国志』で劇中の豪傑達が着ていた甲冑を思い出しました。中国や日本等の同種のモノの影響が色濃いような感じがします。

北方少数民族は漁撈、狩猟、採収というようなことをしていましたが、それら以上に盛んに交易を行っていたようです。逆に、交易に供する"商品"を得るために漁撈、狩猟、採収に勤しんでいた側面さえ在るようです。

そういう中で、戦士の甲冑が伝えられるように争いも起きていたと言います。日本史では「元寇」という出来事―1274年、1281年―が知られていますが、サハリンでも同じような時代に、元の勢力やそれと結ぶ人達と、それ以外の人達が激しく争った経過が在るそうです。

何時でも何処でも"歌声"や"音楽"が聞こえる他方で、"争い"というものも避け悪いようです。

このサハリン州郷土博物館の1階右側の展示室で視られる北方少数民族の資料は、少し時間を掛けてゆっくり視る価値が高いと思われます。

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