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植物相調査

• 植物は生態系を支える存在です。また、地形、日当たり、水分条件等によって種類が異なることから、その場所の指標ともなります。そのため、植物相の把握は自然環境の基礎情報として重要です。
• 植物相調査(フロラ調査)は、調査地域に生育する植物をリストアップする調査です。
• 現地調査では、植物の種類、生態を熟知した専門の調査員が調査地の地域性、環境の特徴等を考慮して調査地点、調査ルートを選定し、その場所の植物相を的確に把握して、特徴的な植物、希少植物の把握に努めます。
• また、踏査困難な場所に生育する植物のUAVによる確認、タブレットを用いた調査記録による作業効率化等、新たな技術の導入を行っています。

植生調査

• 植生はある場所に生育している植物のまとまりを言います。森林、草地、河川・湖沼、砂地、耕作地等、その場所に生育している植物によって特徴づけられ、アラカシ群落、ススキ群落、ヨシ群落等、数多くの植生があります。
• 植生調査は、基本的に植物社会学的手法を用いて行い、調査地区(コドラート)内に生育している植物の高さ、被度・群度等を調査します。コドラートは、植生調査の専門家がその地域の植生の特徴、代表性等を考慮して設定します。
• 植生調査によって確認された群落等の分布状況を図示したものを植生図といいます。環境省や県などで重要な群落が指定されており、植生図により、調査地域における重要な群落の分布状況を把握します。
• 開発予定地で重要な群落が確認された場合は、事業特性、地域特性等を考慮して、回避、低減等の保全対策を提案します。
• 植樹地の毎木調査による森林再生のモニタリング調査も行っています。
• また、 UAVによる上空からの植生確認、GISを用いた植生予察図の作成・修正等、新たな技術の導入を行っています。

保全対策事例

• 開発工事により、希少種の生育への影響が予測された場合、影響を回避・低減する方法や、移植等による保全対策を検討・実施します。
• 保全対策は、対象種の生態的特性や確認状況、事業背景等を踏まえ、移植の他、播種や挿し木、表土移植など、様々な方法を検討・実施し、工事影響の最小化に努めます。
• 保全対策の実施後は、必要に応じて、生育状況のモニタリングや維持管理を提案・実施します。
• 当社では、河川工事、ダム事業、風力発電事業、送電線事業等、多数の保全対策、モニタリングの実績があります。

オオバノトンボソウの保全対策

九州電力(株)、千葉大学との共同研究で、移植困難とされるオオバノトンボソウ(部分的菌従属栄養植物)の保全に取り組みました(日本緑化工学会誌に共著で論文発表)。シードパケット試験による共生菌の解明や移植適地の選定、ボイド管を用いた移植作業などを行いました。

エコユニット工法での保全対策

工事改変範囲で多数の希少植物が確認されたため、エコユニット工法での移植や、表土播き戻しを行いました。

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