1.開催日程、場所
2015年11月2日〜27日、スイス(ジュネーブ)
2.出席者
162カ国から約3,800名が参加。我が国からは、総務省・民間事業者・研究機関などから約80名が参加。
3.議題
- ①10-17GHz 帯における固定衛星業務の一次分配(250MHz 幅)に関する議題(第一地域)(Issue1.6.1)
- ②13-17GHz 帯における固定衛星業務の一次分配(300MHz 幅)に関する議題(第二、三地域)(Issue 1.6.2)
- ①7150-7250MHz 帯及び8400-8500MHz 帯における固定衛星業務への周波数分配に関する議題(Issue 1.9.1)
- ②7375-7750MHz 帯及び8025-8400MHz 帯における海上移動衛星業務への周波数分配に関する議題(Issue 1.9.2)
- ①移動衛星業務(406-406.1MHz)の保護に関する検討(Issue 9.1.1)
- ②衛星の調整軌道弧縮小に関する検討(Issue 9.1.2)
- ③途上国における国際公共通信業務のための衛星軌道位置及び周波数に関する検討(Issue 9.1.3)
- ④無線通信規則の更新及び再構成に関する検討(Issue 9.1.4)
- ⑤第一地域における固定衛星業務地球局(3.4-4.2GHz)支援に関する検討(Issue 9.1.5)
- ⑥固定業務、固定局及び移動局の定義に関する検討(Issue 9.1.6)
- ⑦緊急事態及び自然災害軽減のための周波数管理ガイドラインに関する検討(Issue 9.1.7)
- ⑧ナノサテライト及びピコサテライトの規則面に関する検討(Issue 9.1.8)
4.主な結果
- IMT(第4世代移動通信システム等)への周波数帯の追加特定
第4世代移動通信システム等向けに追加する周波数について検討。
現在、我が国が使用している1.5 GHz帯については、今回グローバルバンドとして追加されたが、新たな周波数の確保については、各国の利害が対立し行われなかった。 - 衛星を活用した無人航空機システムの導入のための周波数分配
見通し外で運用される無人航空機システムを制御するための衛星経由の通信について、固定衛星業務に分配された周波数帯の使用を検討。
衛星を活用した無人航空機システムを制御するために使用する周波数帯について合意。 - うるう秒調整の見直し
うるう秒調整の廃止を含めた協定世界時の修正について検討。
今後、うるう秒調整の廃止に向けた検討を継続して行うため、幅広い関係団体を含めた議論をさらに進め、次々回(2023年)のWRCまでに結論を得ることが決定。 - 自動運転の実用化を加速する79GHz帯レーダーへの周波数分配
自動運転等での活用が可能な高分解能レーダーを実現するため、77.5〜78.0 GHz帯をレーダー用に分配することを検討。
自動車の安全性向上や自動運転の実用化を加速するため、自動車で利用されるレーダーを高性能化する周波数拡大について合意。 - グローバルフライトトラッキング(人工衛星を利用した「民間航空機追跡システム」)の導入
地球全域において航空機の追跡が可能となるグローバルフライトトラッキングについて検討。
人工衛星を利用した民間航空機追跡システムで使用する周波数帯について合意。 - 次回WRC-19の主要議題
次回以降の世界無線通信会議(WRC)の議題等について検討。我が国は、2019年に開催予定の次回WRC(WRC-19)の議題として、2020年以降の第5世代移動通信システム(5G)での利用を念頭においた6GHz以上の周波数帯の検討等について提案。
2020年以降に第5世代移動通信システム(5G)において使用する周波数に関して、次回(2019年)のWRCで具体的な周波数を検討することについて合意。