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統計調査結果の活用事例「統計は国民の共有財産」 平成27年版 労働力調査
労働力調査 周期:毎年
目的:完全失業率など雇用・失業の実態を毎月明らかにすることを目的とする。
1 行政上の施策への利用
1 政府の景気判断
- 労働力調査の結果は景気を判断する指標の一つとなっています。
政府が毎月発表する月例経済報告では、労働力調査の結果が雇用面の指標として景気の分析に利用されています。
2 雇用政策
- 我が国の成長戦略である「『日本再興戦略』改訂2015」では、失業なき労働移動の実現や、若者・高齢者の活躍推進、女性の活躍推進などの観点で、各種の取組みが掲げられており、労働力調査の結果における女性の就業率や、長期間の失業者の数、フリーターの数などの結果が、達成すべき成果目標として利用されています。
- また、我が国の人口減少を克服し、地方創生を成し遂げるための「まち・ひと・しごと創生総合戦略」(平成26年12月27日閣議決定)では、若い世代の経済的安定などの観点で、労働力調査の結果における若者の就業率や若者の正規雇用者割合などの結果が達成すべき成果目標として利用されています。
3 審議会等
労働政策審議会
- 有期雇用労働者の増加を踏まえて、契約期間・契約回数など有期労働契約に係るルールを審議・検討するために必要な現状把握の基礎資料として、年齢階級別非正規の職員・従業員数、雇用形態別雇用者数などの結果が利用されています。
産業構造審議会
- 経済及び産業の円滑な発展を図るための基礎資料として産業、職業別就業者数などの結果が利用されています。
男女共同参画会議
- 女性の現状を把握する基礎資料として、女性の労働力率や専門的・技術的、管理的職業従事者の割合などの結果が利用されています。
ワーク・ライフ・バランス推進官民トップ会議
- 仕事と生活の調和の実現の進捗状況の点検・評価のために、就業率、長時間労働雇用者の割合などの結果が数値目標として設定されています。
2 国民経済計算の推計への利用
- 国民経済計算における雇用者報酬の推計に、雇用者数が利用されています。
3 最近の白書等における分析での利用
1 経済財政白書
景気の現状分析と展望
- 完全失業率の推移
- 性別・年齢別の労働力人口比率
2 労働経済白書
労働経済の推移と特徴
- 完全失業率の推移
- 長期失業者の推移
- 地域別完全失業率
- 労働力人口、労働力人口比率の推移
- 年齢階級別にみた正規、非正規の職員・従業員数
- 不本意非正規雇用者数の推移
- 雇用形態別雇用者数の推移
- 転職入職者数の推移
- フリーター・若年無業者の推移
雇用管理の動向と勤労者生活
- 主な産業の就業者数
- 企業規模別非正規雇用比率の推移
3 男女共同参画白書
男女共同参画社会の形成の状況
- 女性の年齢階級別労働力人口比率(M字カーブ)
- 就業者の産業別/従業上の地位別構成比の推移
- 雇用形態別にみた雇用者の構成割合
- 年齢階級別非正規雇用比率の推移
- 配偶関係・年齢階級別女性の労働力人口比率の推移
- 共働き世帯数の推移
4 子ども・若者白書
- 産業別就業者数 (15〜29歳)
- 産業別非正規の職員・従業員の構成比
- フリーターの数
- 若年無業者数の推移
4 地方公共団体における利用
- 地方公共団体の雇用推進計画策定の基礎資料や地域振興計画の現状分析資料として利用されています。
5 国際比較のための利用
国際機関へのデータ提供
国際労働機関(ILO)、国際通貨基金(IMF)、経済協力開発機構(OECD)などへ労働力調査の結果を提供しています。これらの国際機関では、各国から収集した労働力調査等の結果を用いて国際比較をし、労働経済問題の分析・提言を行うほか、労働統計の国際データベースを構築し、インターネット等で一般に提供しています。
6 民間企業や学術研究機関等による利用
- シンクタンクが行っている経済分析・予測の基礎資料として利用されています。
- 労働経済学、社会学などの様々な分野で研究に利用されています。
(産業構造・社会構造の推移、労働市場の分析等)
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