Research 研究・産学官民連携

インダストリアルデザインの実践

芸術工学研究院 研究紹介

インダストリアルデザインの実践

芸術工学研究院 ストラテジックデザイン部門
教授 杉本美貴

インダストリアルデザインは産業に関するあらゆるものを対象にしたデザインです。産業は時代と共に変化していきますので、インダストリアルデザインの領域も産業と共に変化します。日本でも製造業が拡大発展していた時代はインダストリアルデザインの花形は工業製品でした。今では、工業製品だけでなく、生活環境、UI/UXやサービス、ビジネス、社会システムなどもインダストリアルデザインの領域です。

インダストリアルデザインは産業や社会活動と密接に関わり合っているため、研究室で考案したアイデアや理論を社会実装しなければ役割を果たしているとは言えません。そこで杉本研究室では社会実装を目指した実践的なデザイン研究を行っています。

Fig.1は、マウスピースを口にくわえるだけでファインバブルが口腔内全体に行きわたって洗浄する全く新しい口腔洗浄器で、特に要介護者や介護者の口腔ケアの負担を大きく軽減します。要介護者が容易に使用できるよう、人間工学的な観点からユーザー評価を行い、上側でも下側でも持ちやすい本体形状を創出しました。

Fig.2は、学生たちと地場産業や伝統工芸などの地域企業が連携し、無印良品の協力のもと、地域企業の悩みや課題を解決しながら暮らしに役立つ道具をデザインしたものです。2023 年9月の無印良品でのイベントを皮切りに現在も各企業で継続して販売されています。

Fig.3は、学生自身の既存のノートへの具体的な不満や不便、各自の工夫した使い方からアイデア開発を行った、学生が勉強しやすいノートシリーズです。現在、九州内の大手量販店を中心に約40 店舗で販売されており、非常に好評を得ています。

Fig. 1 口腔洗浄機

Fig. 2 地場産業や伝統工芸のデザイン

Fig. 3 学生が勉強しやすいノートシリーズ

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芸術工学研究院 ストラテジックデザイン部門
教授 杉本美貴

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