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2.地域・社会共生活動

九電グループの取組み

九電グループは、地域社会の一員としての役割を果たすとともに、地域の皆さまとのコミュニケーションを深めていくため、NPOや地域の方々と協働で地域の課題解決に取り組む「こらぼらQでん」をはじめ、お年寄りや子どもにやさしい社会づくりに向けたフードドライブ(注)、収集ボランティアの実施、地域行事への参加や「こども110番」「高齢者宅等の配線診断」など、様々な地域・社会共生活動に取り組んでいる。
(注)各家庭で余った食料や日用品を職場に持ち寄り、地域のこども食堂等へ寄附する活動

環境保全及び環境・エネルギー教育に関する取組みの強化

環境問題は、持続可能な社会の実現に向けて社会全体で取り組むべき重要課題であり、特に、生物多様性の保全に対し、社会から大きな期待が寄せられている。こうした情勢を踏まえ、2019年6月、当社は「人と自然と、つくるみらい」をスローガンに、九州全域において、地域と一体となった生物多様性や自然景観の保全活動等の環境分野への取組みである「こらぼらQでんeco」や九電みらい財団とともにくじゅう坊ガツル湿原一帯での環境保全活動、環境教育等に取り組んでいる。また、次世代を中心に、様々な「学び」と「体験」の場を提供する環境・エネルギー教育の新たな枠組みとして「Qでん★みらいスクール」を新設し、環境意識を高めるための教育・啓発活動を積極的に展開している。2022年3月には、「第30回地球環境大賞」を九電グループは受賞し、地域との協働による環境保全活動などの生物多様性の取り組みも高い評価を受けた。

九電みらい財団の活動

地域・社会共生活動を更に充実し、「九電グループの思い」の実現につなげるため、2016年5月、環境活動と次世代育成支援活動を事業の柱とする「一般社団法人九電みらい財団」を設立した。(2021年4月に九配記念育英会と合併し公益財団法人へ)
大分県のくじゅう坊ガツル湿原一帯での環境保全活動や、社有林を活用した体験型の環境教育活動に加え、コロナ禍の新たな取り組みとしてVRやCG動画を活用した「デジタル環境教育」等により活動を充実させるとともに、地域の諸団体が取り組む次世代育成支援活動への助成をおこなっている。
また、2021年度からは、くじゅう九電の森(大分県)で実施する環境教育や環境保全活動を九州全域に拡大することを目的に、環境教育や市民交流の拠点となる森づくりを目指して地域と協働で植林等によりカーボンニュートラルに取り組む「九電みらいの森プロジェクト」をスタート。その第一弾として、2022年1月に長崎県、諌早市と企業の森づくり協定を締結し、「いさはや九電みらいの森」(長崎県)において森づくりを開始し、地元小学校の児童を対象とした体験型環境教育や、地域の方々、九電グループの従業員等によるボランティアで植林活動をおこなっている。
これらの財団活動に対して、環境教育の活動品質が高く評価され「Forest Good 2017間伐・間伐材利用コンクール 間伐実践・環境教育部門特別賞」(2017年10月)を、また、坊ガツル湿原一帯における野焼きなどの環境保全活動が高く評価され「第6回いきものにぎわい企業活動コンテスト 公益財団法人 水と緑の惑星保全機構 会長賞」(2018年1月)を受賞した。
こうした社外表彰に加え、次世代育成支援活動を含めて新聞やテレビでも数多く報道されるなど、財団の取組みは高く評価されている。

社有林育成100周年記念事業

当社の植林の歴史は、1919年に前身会社の九州水力電気が水力発電の水源かん養(森林が水を保ち川の水量を安定させる機能)を目的として、原野であった九州の尾根地帯において山林育成を開始したことに始まり、現在、大分県由布市や九重町などに4,447haの社有林を有している。また、2005年には、環境に配慮した森林管理が行われていることを認証するFSC®認証(Forest Stewardship Council®(森林管理協議会)・本部ドイツ)を電力会社として初めて取得する(FSC-C018956)など、高い評価を得ていた。そうした中、2019年に植林事業の開始から100周年を迎えたことから、長年に亘りご協力いただいている地元の方々への感謝の意を表すため、記念事業をおこなった。
記念事業では、2019年10月12日、13日に、社有林木材を使用し地元の小学生と共同製作したモニュメントの除幕式や植樹などの式典のほか、地元を中心とした九州全域の小学生とその保護者を対象に、森の役割などを学ぶオリエンテーションとNPO法人による木工教室などのイベント「森を育てて100周年!きゅうでんプレイフォレストinくじゅう九電の森」を実施した。また、当社が長い間守り育ててきた社有林の木材を、電気産業の守護神である賀茂別雷神社(京都府京都市)と元号「令和」ゆかりの地である坂本八幡宮(福岡県太宰府市)へ提供した。

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