1.基本方針(2021年〜)
電気事業を取り巻く環境は、脱炭素化に向けた機運の高まりやロシア・ウクライナ問題など社会の大きな変化により、不透明性が大きく増大している。
このような状況のもと、九電グループは、2030年を見据えた経営の方向性として「九電グループ経営ビジョン2030」を2019年度に策定し、2030年のありたい姿「九州から未来を創る九電グループ〜豊かさと快適さで、お客さまの一番に〜」の実現に向け、「持続可能な社会の実現」と「九電グループの更なる進化」への挑戦を基本スタンスとして、新たな事業領域への取組みも継続している。
また、2021年度には、カーボンニュートラルの実現に挑戦することを宣言し、エネルギー需給両面の取組みとして「電源の低・脱炭素化」と「電化の推進」を加速させるため、「九電グループカーボンニュートラルビジョン2050」を取りまとめるとともに、ビジョン達成に向けた具体的行動計画を含む「アクションプラン」を策定した。
更には、2022年度に、社会と九電グループのサステナビリティを実現する上で優先的に取り組むべき経営上の課題(マテリアリティ)を特定し、脱炭素社会の牽引などにグループを挙げて取り組んでいくこととしている。
技術開発面においても、安定した電力・エネルギーをお客さまにしっかりお届けし、電気事業を通じて地域社会に貢献するという社会的使命・責任を果たすため、「安全性」を前提とした「安定供給」、「経済性」、「環境保全」(S+3E)の視点を堅持しつつ、経営ビジョンの実現やマテリアリティ解決に向けて、以下の3点を基本方針とした取組みを推進している。
1 脱炭素社会の牽引
- 電源の低・脱炭素化や電化の推進により、カーボンニュートラル実現に貢献する技術開発
2 エネルギーサービスの高度化
- エネルギーサービス事業のコアである電力の安全、安定供給やコスト低減につながる技術開発
3 スマートで活力ある社会の共創
- 地域の課題を解決し、地域と共に発展することで当社も成長する、持続可能な社会の共創に向けた技術開発