クアッド(QUAD)外相会合のため来日していたインドのスブラマニヤム・ジャイシャンカル(Subrahmanyam JAISHANKAR)外相が、離日を前に登壇し、急速な発展を遂げるインドの現状や日印関係の重要性について話すとともに、日本からさらなる投資に期待を示した。
質疑応答では、対中関係、ロシア・ウクライナ戦争の解決に向けたインドの役割、今後の日印関係などに質問が集中した。
司会 藤井彰夫 日本記者クラブ企画委員長(日本経済新聞社)
通訳 長井鞠子、吉國ゆり(サイマル・インターナショナル)
The video in the Japanese version is here
田北 真樹子 (産経新聞社編集委員室長兼特任編集長)
インドに関する理解が日本で広がらないことへのフラストレーションが伝わってくるような会見だった。
まず、日本企業のインド進出と投資だ。インドはいまや世界最大の外国直接投資の受け入れ国で、経済成長も有望視されるほか、日印関係は歴史的にも政治、経済面でも友好的な関係にある。ところが日本企業の数は2018年以降、伸び悩んでいる。
インドのインフラ整備などが10年前とは様変わりしていることを具体的な数字を挙げ、「どうやって日本のビジネス界のインドへの理解をアップデートするかだ」と語った。「日本企業がインド進出を躊躇するのは我々の不足によるものか、日本側の知識が不足しているのか調べてみなければならない」とも述べたが、後者がインドの本音だろう。
ロシアによるウクライナ侵略については「戦場に解決策はない」とのインドの立場を改めて示し、「対話、外交に戻らねばならない」と強調。「ウクライナ、ロシア両国と実際に話ができる国はそうない。いま大事なのはみんなができることをすることだ」と述べ、インドとしても両国と対話を増やす考えを示した。
一方、日米豪印の協力枠組み「クアッド」については、「軍事演習目的のものではない」と改めて明確にした。同時に、中国との国境沿いで対立が続いていることに関しては「ほかの国々に解決してくれというつもりはない。印中間で解決しなければならない」と述べ、クアッドの関与を否定した。
最も興味深かったのは、モディ政権の下、民主主義が後退しているとの指摘がされていることへの反論だ。若干の嫌みを交えながら「国はお互いに尊敬しなければならないし、民主主義国はさらに尊重しなければならない」と答えていた。
インド
インド外相 / Minister of External Affairs of India
9月30日 16:30~17:30
袴田巖さん・ひで子さん、小川秀世弁護士(袴田事件弁護団事務局長) 会見10月2日 14:00~15:30
「自治体消滅にあらがう」(4) 辻琢也・一橋大学大学院教授日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
---|---|---|---|---|---|---|
1
|
2
|
3
|
4
|
|||
8
|
9
|
10
|
12
|
13
|
||
15
|
16
|
18
|
19
|
20
|
21
|
|
22
|
23
|
24
|
25
|
26
|
27
|
28
|
29
|
1
|
2
|
3
|
4
|
5
|