一般財団法人環境イノベーション情報機構
- 特集トップ
- キーワード
- 1.生物多様性で暮らす
- 2.鳴き砂を守る
- 3.海のゆりかご
- 4.活動のアイデア
- 5.人工林の間伐
- 6.天然林の再生
- 7.海の森づくり
- 8.都会の生物多様性
- 事例
- 1.産直市場グリーンファームの取り組み
- 2.琴引浜の鳴き砂保全
- 3.アマモ場の再生
- 4.宍道湖のヨシ再生
- 5.森の健康診断
- 6.宮川森林組合の取り組み
- 7.アマモが取り結ぶ地域連携
- 8.野川の自然再生
- 9.草原の自然が育む生物多様性 人とのかかわりが「二次的自然」維持
キーワード5:人工林の間伐
単一樹種の人工林は、間伐をしないとやせ細って土砂崩れを引き起こす。では、どこでもともかく間伐すれば状況は改善する?
今日、間伐が必要な"放置林"は、山主に放置しているという自覚がないことも多いそうです。間伐促進の補助事業も、荒れた森林現状に応じてどこで何をすべきかを検討することよりも、優先順位も決めずに事業実績を積み上げていくだけという傾向があるようにもみえます。
長野県に源を発し、愛知県三河湾に注ぎ込む矢作川流域で人工林の管理放置の実態を科学的・統計的に把握しようというのが、「森の健康診断」の取り組みです。市民と研究者の対等なパートナーシップを築き、楽しくて科学的な調査を行って、流域再生をめざした活動。結果として、生物多様性の保全に大きく関わっています。
都市部が山間部の自然の恵みを搾取する構図は、生物多様性を巡る国際的な南北問題の縮図のようにも写るといいます。地球規模の生物多様性というと、捉えどころもない問題のようにも思えますが、地域の流域の自然を調べることからはじめていくことで自分事の問題として捉え直すことができるのかも知れません。
この特集ページは平成22年度地球環境基金の助成により作成されました。