ハンガリーの首都ブダペストで開催された欧州政治共同体首脳会議で記者団の取材に答えるウクライナのゼレンスキー大統領/Bernadett Szabo/Reuters
(CNN) ウクライナのゼレンスキー大統領は7日、ロシア西部クルスク州に派遣された北朝鮮兵が戦場でウクライナ軍と戦闘になり、死者が出たと明らかにした。
ゼレンスキー氏によると、北朝鮮兵1万1000人がクルスク州に展開しているという。ウクライナによるクルスク州への軍事侵攻は開始から3カ月が経過し、停滞状態にある。
ゼレンスキー氏はこの日、ハンガリーの首都ブダペストで開催された欧州政治共同体首脳会議で記者団の取材に答え、クルスク州のウクライナ国境地域には現在1万1000人の北朝鮮兵がいると明らかにした。
「こうした兵士の一部はウクライナ軍に対する戦闘に参加している。おっしゃる通り、すでに犠牲者が出ている。これは事実だ」とも述べた。
どちらの側に犠牲者が出たのかは具体的に明らかにしなかった。
米紙ニューヨーク・タイムズは今週、米国やウクライナの高官の話として、相当数の北朝鮮兵が限定的な交戦で死亡したと報じていた。
北朝鮮兵の戦闘投入の情報は、米国や同盟国がロシアと北朝鮮の軍事協力強化に対応する方途を探る中で浮上した。
ウクライナや北大西洋条約機構(NATO)の友好国はまた、トランプ前米大統領の再選がウクライナ戦争に与える影響を見極めており、ロシアによる侵攻から2年半が経過したタイミングで米国の支援が大幅に減少する可能性に身構えている。