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IBM 7070

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
IBM 7070
IBM 7070 トランジスタ回路 SMSボード

IBM7070は、1958年に発表された十進方式中間データ処理システムである[1] IBM700/7000シリーズの一部であり、それまで真空管であった部分をトランジスタ化したIBM初のプログラム内蔵方式である[2]

「トランジスタ化した IBM 650」としてアップグレードパスを提供するよう設計されており、IBM 650IBM 705の後継として期待されていた[3] が、IBM 7070とIBM 650との命令において互換性を持つように設定されていなかったことや、古いプログラムを実行するためにシミュレータが必要なこと、IBM 705のグレードアップ版としても発売されたもののIBM 705の文字セットを完全に表すことができなかったことなど非互換性が多かったため、完全な互換性を持つIBM 7080への転換が推進された。

また、IBM 7070シリーズでは、5者択2符号を用いてコード化し、文字は2桁のコードを用いて表され、データは十進10桁で保存されており、CPUの速度は約27KIPSであった。

このシリーズでは後にIBM 7072(1960年)とIBM 7074(1961年)が発表されて、その後徐々にIBM System/360(1964年発表)に置き換えられていった。

関連項目

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脚注

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  1. ^ Trucks, sheep and the IBM 7070, IBM
  2. ^ Emerson W. Pugh, Lyle R. Johnson, John H. Palmer, IBM's 360 and early 370 systems, MIT Press, 1991, ISBN 0-262-16123-0, p. 50
  3. ^ Bashe, Charles J.; Johnson, Lyle R; Palmer, John H.; Pugh, Emerson W. (1986). IBM's Early Computers. MIT. p. 473. ISBN 0-262-02225-7  

外部リンク

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IBMのコンピュータ
1960年代以前
スパコン
メインフレーム
ミッドレンジ
UNIXサーバー
x86サーバー
ブレードサーバー
PureSystems
デスクトップPC
(企業向け)
デスクトップPC
(消費者向け)
ノートPC
特殊目的
関連項目
  • 現行とベースが別系統のシリーズは斜体
専用機
H/W
IBM 700/7000

(科学技術計算用)IBM 701 - IBM 704 - IBM 709 - IBM 7090
(商用)IBM 702 - IBM 705 - IBM 7080

IBM 650

IBM 650 - IBM 7070 - IBM 7074 - IBM 7072

IBM 1400

IBM 1401 - IBM 1410 - IBM 1420 - IBM 1440 - IBM 1460 - IBM 7010

その他
OS
汎用機
H/W
OS
OS/360系

OS/360 - OS/VS - MVS - MVS/XA - OS/390 - z/OS

DOS/360系

DOS/360 - DOS/VS - DOS/VSE - VSE/ESA - z/VSE

VM系

CP40/CMS - VM/370 - VM/XA - VM/ESA - z/VM

TPF系

ACP - TPF - z/TPF

UNIX/Linux系
M/W
関連項目
太字 は販売中、"-"は後継関係

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