コンテンツにスキップ
Wikipedia

量子論理

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
曖昧さ回避 この項目では、非古典論理の体系のひとつについて説明しています。量子による論理演算については「量子コンピュータ」をご覧ください。
この記事は英語版の対応するページを翻訳することにより充実させることができます。(2024年6月)
翻訳前に重要な指示を読むには右にある[表示]をクリックしてください。
  • 英語版記事を日本語へ機械翻訳したバージョン(Google翻訳)。
  • 万が一翻訳の手がかりとして機械翻訳を用いた場合、翻訳者は必ず翻訳元原文を参照して機械翻訳の誤りを訂正し、正確な翻訳にしなければなりません。これが成されていない場合、記事は削除の方針G-3に基づき、削除される可能性があります。
  • 信頼性が低いまたは低品質な文章を翻訳しないでください。もし可能ならば、文章を他言語版記事に示された文献で正しいかどうかを確認してください。
  • 履歴継承を行うため、要約欄に翻訳元となった記事のページ名・版について記述する必要があります。記述方法については、Wikipedia:翻訳のガイドライン#要約欄への記入を参照ください。
  • 翻訳後、{{翻訳告知|en|Quantum logic|...}}ノートに追加することもできます。
  • Wikipedia:翻訳のガイドラインに、より詳細な翻訳の手順・指針についての説明があります。

量子論理(りょうしろんり、quantum logic)とは、量子論において見られる現象と相似するような形式論理の体系で、分配律が成り立たない無限多値の論理である[1] ギャレット・バーコフジョン・フォン・ノイマンの1936年の論文[2] に始まり、1960年代に直交モジュラー束(orthomodular lattice)の研究と並行して多くの研究成果が出された[3]

概要

[編集 ]

フォン・ノイマンの『量子力学の数学的基礎』により、量子力学のいわゆる「波束の収縮」は、可分複素ヒルベルト空間の線形部分空間への射影と形式化された。そこで、論理における命題を量子力学における観測に対応させる、すなわち、命題を射影と同一視することを考えてみる。

古典力学では、観測可能な物理量は状態の関数であり、状態により一意的に決まる。しかし量子力学では、物理量(オブザーバブル)の決定には相互作用が必ずともなう。特に不確定性原理によりトレードオフの関係にあるものがあり、これは論理において古典論理の一部の法則に従わないものとなることを意味する。

(古典)命題論理ブール束に従う論理であるのに対して、量子論理はヒルベルト空間の閉部分空間の成す直交モジュラー束に従う論理である。H をヒルベルト空間、L(H)H の閉部分空間全体の集合とする。L(H) に集合の包含関係で順序を入れると、L(H)完備な直交モジュラー束を成す。具体的には共通部分の成す部分線型空間が∧、和集合の張る部分空間閉包が∨、直交補空間が¬に対応する。古典論理と大きく異なるのは分配律、すなわち

p ∧ (qr) = (pq) ∨ (pr)

(pqr は命題を表す) が必ずしも成り立たない点である。例えば一直線上を動く粒子を考え、次のようにおく。

p = "粒子は右へ動いている"
q = "粒子は原点の左にある"
r = "粒子は原点の右にある"

すると命題"qr"は恒に真だから、p が真ならば

p ∧ (qr) = 真

一方、p が真ならば不確定性原理により位置運動量は同時には確定できないから、2つの命題"pq"と"pr"はいずれも偽である。ゆえに

(pq) ∨ (pr) = 偽

となって、分配律は成り立たないことになる。

脚注

[編集 ]
  1. ^ 前田(1980) p.103
  2. ^ バーコフ、ノイマン(1936)
  3. ^ 前田(1980) p.128

参考文献

[編集 ]

外部リンク

[編集 ]
全般
背景
基本概念
定式化
方程式
実験
解釈 (英語版)
人物
関連項目
カテゴリ カテゴリ
分野
量子
トピック

AltStyle によって変換されたページ (->オリジナル) /