谷川直子
谷川 直子(たにがわ なおこ、1960年 - )は、日本の小説家、エッセイスト。
略歴
[編集 ]1960年兵庫県 神戸市生まれ。神戸市立飛松中学校、兵庫県立長田高等学校を経て[1] 、筑波大学第二学群比較文化学類を卒業後、雑誌編集者として働く[2] 。
1985年に作家高橋源一郎と結婚し、1990年代に高橋直子名義で『競馬の国のアリス』などの主として競馬やファッションに関するエッセーを発表[3] 。1999年に離婚、「夫に離婚を言い渡されたタカハシさんの奥さん」を主人公とする小説『アイ・ラヴ・エース!』を発表する。
2005年1月に大学の同級生と再婚し、同年6月から長崎県 五島市在住[2] 。
2012年8月29日、「おしかくさま」で第49回文藝賞を受賞したことが発表された。これは同賞の女性として最年長での受賞である[4] 。なお、同賞の選考委員に元夫の源一郎がいた[5] が、彼は受賞作を決定する投票を棄権している[6] 。文藝賞受賞第1作「断貧サロン」が『文藝』2014年夏号で発表され、同年、河出書房新社から単行本が発行された。さらに『文藝』2015年春号において、第3作「四月は少しつめたくて」を発表。同年4月河出書房新社から単行本が発行され、第32回織田作之助賞候補となった。『文藝』2016年秋号で、第4作「世界一ありふれた答え」が発表され、同年10月河出書房新社から単行本が発行された。2018年8月、第5作「私が誰かわかりますか」が、朝日新聞出版から書き下ろし単行本として発表された。同作は著者初の地方を舞台とした三人称小説である。2021年1月、第6作で初の恋愛長編小説「あなたがはいというから」を河出書房新社から書き下ろしで発表した。2022年8月、結婚をテーマとする第7作「愛という名の切り札」を朝日新聞出版から書き下ろしで発表した。
作品
[編集 ]エッセイ
[編集 ](すべて高橋直子名義)
- 『競馬の国のアリス』(1991年、筑摩書房)のち文庫
- 『芦毛のアン』(1992年、筑摩書房)のち文庫
- 『パドックのシンデレラ』(1993年、筑摩書房)
- 『お洋服はうれしい』(1994年、朝日新聞社)
- 『注文の多い競馬場』(1995年、筑摩書房)
- 『猫はわかってくれない』(1997年、マガジンハウス)
- 『お洋服のちから』(2002年、朝日新聞社)
小説
[編集 ]- 『アイ・ラヴ・エース!』(1999年、朝日新聞社) 高橋直子名義
- 『おしかくさま』(2012年、河出書房新社)のち文庫
- 『断貧サロン』(2014年、河出書房新社
- 『四月は少しつめたくて』(2015年、河出書房新社)
- 『世界一ありふれた答え』(2016年、河出書房新社)
- 『私が誰かわかりますか』(2018年、朝日新聞出版)
- 『あなたがはいというから』(2021年、河出書房新社)
- 『愛という名の切り札』(2022年、朝日新聞出版)
- 『その朝は、あっさりと』(2024年、朝日新聞出版)
ノンフィクション
[編集 ]- 『ステイゴールド物語 - 遙かなる黄金旅程』(2002年、イーストプレス) 高橋直子名義
脚注
[編集 ]- ^ "No.74「エッセイストから小説家へ」 高30回生 谷川直子". 長田高校 神撫会東京の広場. Face To Face(同窓生紹介). 2022年10月24日閲覧。
- ^ a b プロフィール 谷川直子の日記
- ^ 文芸賞に谷川直子さん「おしかくさま」 授賞式は10月下旬 MSN産経ニュース、2012年8月29日
- ^ 文芸賞に谷川直子さん 時事ドットコム、2012年8月29日
- ^ 第49回 文藝賞受賞作、決定! 河出書房新社、2012年8月30日
- ^ "全国書店新聞 12月1日号記事 文藝賞". 本屋さんへ行こう!. 日本書店商業組合連合会 (2012年12月). 2013年1月8日閲覧。